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心の旅 自転車世界一周

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特別講師:福岡県 伊東心さん 33才 男性

伊東心
2009年12月北米で最も乾燥した大地、デスバレー国立公園に て。

第74回 私が走った国/カンボジア(暑い午後はお昼寝タイム)

ココロニュース

2012年2月19日
福岡の街は銀世界になりました。冬場の降雪は珍しくない九州北部ですが、平野部の積雪は年に1回あるかないか。この積雪は3年ぶりだそうで、今年は本当に雪が多い年ですねぇ〜!
自転車世界一周中、何十日も雪の上を走ってきましたが・・・。私が経験してきたのは、交通量が極端に少ない田舎道や、凍てついた未舗装の荒野などでの雪上サイクリングでした。日本のように、どこに行っても舗装道路で、どこに行っても車が走っているような国では、雪上の旅は危険度が高過ぎます! 今日は久々のお休みですが、郊外サイクリングは諦めます…。


日本が凍える冬の只中にある頃…、ちょいとアジアの南の方を見てみると、東南アジア〜南アジアは、旅に適したシーズンの真っ只中! 12〜3月の乾季は、雨の心配も少なく、気温も極端に上がらないので、ベストシーズンと言われています。
今回は、東南アジアの国・カンボジアの自転車旅事情を通して、『暑い午後の過ごし方』についてご紹介します。

カンボジアの概要

カンボジア

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正式国名、カンボジア王国。東南アジア、インドシナ半島に位置し、北にラオス、東にベトナム、西にタイと国境を接し、南に南シナ海(タイ湾)と面している。国土面積は、日本の半分ほど。海抜100m以下の平野が大部分を占め、一部に山脈も見られる程度。東部をメコン川が南北に流れ、西部には広大なトンレサップ湖が広がっています。

最大都市は、活気溢れる首都プノンペン。長い内戦の爪痕を残し、今なお最貧国に数えられる国ですが、穏やかな生活を取り戻しています。
人口は1500万人ほどで、90%がクメール族が占めます。敬虔な上座部仏教徒が多く、のんびりとした風土と相まって、穏やかな人々が多いと評されています。アンコールワットに代表されるクメール遺跡を訪れる観光客のみならず、穏やかな人々と農村・町の空気に魅了される旅行者も少なくありません。


ビザ・・・・・・

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必要です。在日本や近隣諸国のカンボジア大使館・領事館での申請・取得、インターネットによる『e-Visa』の申請・取得、陸路国境や国際空港での入国時の申請・取得が可能。

いずれも、観光ビザは3ヶ月間有効の1ヶ月ビザで、カンボジア入国時から残存有効期間6ヶ月間以上のパスポートであることが条件です。


お金・・・・・・

現地通貨はリエル(Riel/KHR)で、1ドル(USD)=約4000リエル、100リエル=約2円。都市部や観光地では、ATMの利用や日本円からの両替も可能ですが、何といっても便利なのは、米ドルの現金
米ドルは広く流通しており、ホテルや観光業者への支払いのみならず、市場での買い物などにも使用できます。米ドルは、小額紙幣を携行しておくと便利です。


道路事情・・・・・・

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内戦終結後、道路インフラの整備が急ピッチで行われていますが、キレイに舗装された幹線道路はまだ数えるほどです。田舎道は、今なおほとんどが未舗装。幹線道路・田舎道ともに、全て自転車で走行可能ですが、雨期には未舗装道路がぬかるんで走りにくいこともあります。

都市部・田舎町ともに、オートバイが人々の足となっており、交差点に信号などもないので、接触事故への注意は必要です。幹線道路でも、路肩は概して狭く、車道の端を走ることになりますが、郊外に出れば交通量も減り、のんびりサイクリングを楽しめるでしょう。


宿泊・・・・・・

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各町に商人向けの宿泊施設があり、外国人観光客向けのゲストハウスも多く見られます

宿泊料は1泊300円程度〜。町から町、宿から宿を結ぶ旅も可能です。

私は2週間のカンボジア滞在中、一度も野宿は経験しませんでした。


食事・・・・・・

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人が集まるところならどこにでも屋台があり、大きな町には中級〜高級レストランもあります。お勧めしたいのは、何といっても屋台料理!
タイ料理によく似ていますが、ベトナム料理、中華料理などの影響も見られ、簡素ながら美味しいものは沢山あります。大食漢のサイクリストでも、100〜200円程度で満腹になります。


自転車屋事情・・・

スポーツサイクルを扱う自転車屋は期待できません。必要なパーツは、隣国のタイで入手するか、日本から携行(または空輸)しましょう。


治安・・・・・・

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幹線道路周辺は概して安全ですが、田舎道では、今なお稀に山賊や強盗が出没すると言われています。近年、取締りの強化で発生件数は少なくなっていますが、外国人が滅多に訪れないような田舎道では、最新の治安状況の確認に努めましょう。

道路に街灯などなく、どこも夜は真っ暗なので、夜の走行は避けるべきでしょう。また、都市の一部の地域では、夜間に治安が悪化するところもあるので、無用な夜歩きも避けるべきでしょう。それらはどの国でも同じです。基本的な旅の防犯対策は怠らないように☆


地雷と不発弾・・・・・・

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“地雷の国”というイメージが定着して久しいカンボジアですが、今なお数百万発の地雷が残り、地雷による死傷者は出続けています。普通の旅行者が地雷原を歩くようなことはまずありませんが、自転車で自由に走り回るサイクリストであれば、地雷原を示す『どくろマーク』が掲げられた土地を通過することもあります。

当然、そのような土地には足を踏み入れないことです。また農村などでは、不発弾などを目にすることもありますが、決して近づかないようにしましょう。


乾季〜酷暑期のカンボジア

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2006年3月下旬、ベトナム南部のホーチミン市を発ち、カンボジアへ。自転車で訪れる2度目のカンボジアでした。1度目は学生時代のこと。タイから陸路国境を越え、西部の町・シェムリアップを拠点に、アンコールワットなどのクメール遺跡を訪れました。西部の見所はもう訪れているので、この自転車世界一周の旅では、メコン川に沿ってカンボジア東部を縦断しました。

冒頭でご紹介した通り、12月〜3月の東南アジア(インドシナ半島)は乾季。雨の心配もなく自転車旅に向く季節です。寒い日本から逃れ、1〜2ヶ月の短期(かな?)自転車旅行に出かけるには良い季節でしょう☆

ただ…、乾季の後半・2月から、雨が降り始める4月までは、『暑季』はとも呼ばれ、40℃前後まで気温が上がります。日差しは日に日に強くなり、日中の路上には陽炎が揺らめいています。
今、凍える日本で当時を思い出してみると、陽炎漂う荒野も夢のような風景ですが…。懐かしむと同時に、めまいと頭痛に襲われた熱中症の記憶も呼び起こされます。極寒のサイクリングも大変ですが、酷暑のサイクリングも大変なんです。


暑い午後は、お昼寝タイム

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真夏の日本でもそうですが、路上の気温は40℃を超えるような環境下でのサイクリングは、『厳しい!』のひとことです。無理に走り続けると、熱中症を発症してしまいます。

暑い日のサイクリングでは、小まめな水分接種と適度な塩分摂取、そして休憩が必須です。私も意識的に対策をとってきたつもりですが、それでも度々、めまいや頭痛を覚えるようなことがありました。
亜熱帯・熱帯の乾季・酷暑季で、最も注意が必要な時間は、正午〜午後3時頃! 太陽はほぼ真上から照りつけ、気温はうなぎ上り! 外気温が35℃程度であっても、照り返しの強いアスファルトの上では、軽く40℃を超えます。

そんな暑い午後は…、思い切って休むことをお勧めします。 私は、カンボジアや東南アジアの国に限らず、暑さの厳しい地域・時期には、12時〜15時頃にのんびり昼寝をする習慣を持っていました。 昼食後、木陰や食堂の軒先で過ごす、のぉ〜んびりとした時間。本を読んだり、昼寝をしたり、地元民と語らったり。

走行は、なるべく午前中に集中させます。なるべく早く起きて、早く走り出す。早くスタートすれば、午前中だけでも50〜100kmは走れます。お昼までに目的地に着けば、午後はフリータイム。或いは、到着できなければ、少し日が傾いた夕方に2〜3時間走る。これは、多くのサイクリストに共通する、酷暑季のサイクリングスタイルです。

カンボジアや隣国のタイを走行中は、道路脇にある掘っ立て小屋(空いてる露店?)や、屋根付きのバス停でよく昼休みを取っていました。木陰でも良いのですが…、森の木の下には強力なアゴを持つアリが行軍しており、のんびり昼寝するには少々不向き…。そういう場合に備えて、ハンモック(どこでも5ドル程度で購入可能)を携行するのも手です♪


本当のカンボジアを見たいなら

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小さな村の外れの小屋の下…。「ハロー!」、ハンモックに腰掛けた見慣れぬ外国人に、村の人々の挨拶がかかります。カタコトの英語や伝わらぬクメール語で一通りの質問をして、笑顔で去っていく子供たち。無言で隣に座り、陽炎の向こうからやってきたバスに乗り込む時に一度だけ、ニコリと笑顔を見せるおばあさん。汗を拭い、農具を下ろして、一緒に昼寝をするおじさん。
カンボジアは、人口の8〜9割が農村に暮らしていると言われています。アンコールワットだけじゃないカンボジアの魅力、カンボジアの本当の姿を見たいなら、自転車の旅が一番!

そして、農村で過ごす暑い午後のお昼寝タイムは、最高に贅沢な時間となることでしょう。


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