TOPICS
- 「スポーツバイク」+「リング錠」という組み合わせ。
- スポーツ車に装着可能なリング錠
- タイプ別取付可否 ~小径車~
- タイプ別取付可否 ~クロスバイク~
- タイプ別取付可否 ~マウンテンバイク~
- タイプ別取付可否 ~ロードバイク~
- まとめ
「スポーツバイク」+「リング錠」という組み合わせ。
ベテランサイリストになればなるほど、「リング錠なんてせずに、ワイヤー錠で「地球ロック」がイチバン!」という意見も多いでしょう。
「地球ロック」とは?
地面に固定されている木やポールなど物理的に動かすことがほぼ不可能なものと一緒に駐輪すること (ただし、ガードレールや道路標識と一緒に駐輪するのはダメです)
しかし、シティサイクルからスポーツ車の世界に入り始めた人は、何でリング錠が付けられないの? コンビニですぐに駐輪できなくて不便という声も同じく多いようです。
ベテランサイクリストの言い分としては、車体重量が増加するし、なにより持ち運びによる盗難の対策ができないことから、リング錠を付ける意味はないと考えますし、逆に、今までシティサイクルで慣れて、一瞬でカギをかけられるリング錠のメリットを享受されている方は、スポーツ車のわざわざワイヤーを取り出してカギをかけることをおっくうに感じるでしょう。 どちらも正論なので、やはりそこは使う場所や用途、自転車の値段などで判断したらいいのかと思います。 街乗り中心で、コンビニに毎日1回は立ち寄る方と、ロングライド中心で輪行もする方とでは考え方や装備に違いがあって当然ですからね。
スポーツ車に装着可能なリング錠
リング錠を取り付けしたいという一定のご要望に、Vブレーキ(カンチ)台座付の自転車なら、取り付けできるカギがあるのでご案内していました。
実はこのカギというか台座は、シートステーの剛性を上げてくれるブレーキブースターの役割もするので、Vブレーキの制動力が “上がる” という副次的な効果もあったりします。(体感できるかは別として)
Vブレーキ全盛の頃は、軽量なアルミフレームやスカンジウムフレームだとブレーキをかけた時にフレームが横にたわんでしまい、それを抑えるためにみんなつけていましたね。シマノからはカーボンのブースターなんてのも出ていたことを思い出します。
ちょっと話が逸れました・・・。
すごく便利なリング錠ですが、ロードバイクなどブレーキ台座のないの自転車には装着できないなど、一定の制約がありました。 それが、一部ロードバイクに装着できるタイプが新たに仲間入りしました。
こんなカギ、ずっと探されてた方いらっしゃるのではないでしょうか? パッと見、カギが装着されているようには見えません。 わかりますか? ここです。 横から見ても非常にスッキリしています。 構造は、バックホークを台座とカギ本体で挟み込んでいます。
鍵はディンプルキータイプで、穴は横についていて、カギをかけている時もキーの抜き差しが可能です。 逆に、カギをかける時もキーが必要です。
※慣れないと落としやすいので、管理には特にお気を付けください!
重量は約350g程です。 このカギ、すごく便利なのですが、装着できない車種も多く、実際にどんな自転車なら取付できるのかを試してみました。
結論から申し上げると、取り付けする箇所(バックホーク)のパイプ含めた横幅が5cm以内の自転車が取り付けできる対象となります。
タイプ別取付可否 ~小径車~
この自転車の場合、パイプの内側だけで6cmなので装着はできません。
長さが足りない。
この小径自転車の場合は、現状リング錠は取付できません。カギはワイヤー錠の一択です。 同じく、別のキャリパーブレーキ付小径車。 バックホークの内側で6cmなので同じく装着できません。
→小径、折りたたみ自転車はほとんどの場合で装着は難しいようです。
タイプ別取付可否 ~クロスバイク~
バックホークの内側は3cm。
これならいけますね。
車種はWEEKENDBIKES(ウィークエンドバイクス)です。 もう一台。 バックホークの内側は5cm。 ギリギリ装着できるか・・・
しかし、ダボ穴の上に装着することになってしまったので、カギ本体を留められてもリムと干渉してしまいました。
残念。
→クロスバイクも、タイヤ幅が32c以下なら装着できる可能性がありますが、 Vブレーキ台座がある場合は大人しくVブレーキ台座に装着させるリング錠が望ましいです。
タイプ別取付可否 ~マウンテンバイク~
バックホークの内側は3.5cm。
これならいけるか・・・しかしパイプが太く、装着しようとした所だとカギ本体の湾曲している部分が当たってしまうため、 上にずらすことに。
当たらないところまでずらしました。
いけるか・・・。
カギが出るところとホイールが干渉してしまい、結局は装着不可でした。
→MTBの場合、大方装着はできないと思った方がいいです。 Vブレーキ台座がある自転車は、台座に取り付けするタイプのリング錠を使用しましょう。
タイプ別取付可否 ~ロードバイク~
バックホークの内側は2.5cm。
リング錠本体の留め穴のピッチも2.5cmなので問題なく装着ができます。
今までキャリパーブレーキの自転車はリング錠の選択肢がなかったので、選択肢が増えるのはいいことですね! 但し、キャリパーブレーキの形状はよく確認してください。
裏面を見て、これは大丈夫なナットが沈胴式のタイプです。
逆にダメなパターンはナットが外に出ているパターンです。 キャリパーを留めるナットの上に装着することになります。
リムの形状、ハイトにより、ギリギリ装着できるケースもありますが、多くの場合は装着できません。 →装着できる車種は多いです。
但し、レース用の軽量アルミやカーボン素材の自転車には装着はできないため注意が必要です。
まとめ
今までロードバイクなどに採用されるキャリパーブレーキに取り付けできるリング錠がなかったのですが、これがあれば、特にコンビニなどに立ち寄る際は非常に便利ですね。
しかし、ロードバイクは持ち運びによる盗難リスクも高いため、30分以上駐輪する際や、人通りの少ない所では、やはりリング錠+ワイヤー錠を用意し、固定物と一緒に駐輪することをおすすめします。 見た目もスッキリしていて、これなら愛車のスタイリングを崩さずに、機能追加できますね!
TEXT:toby