
TOPICS
- スポーツバイクに乗る方の荷物の運搬方法、第1位はバックパック
- バックパック特有の悩み・・・
- 魅力あふれるサイドバッグ(パニアバッグ)
- 自分の自転車に取り付けできるの?取り付け方法
- ダボのないスポーツサイクルにキャリアを取り付けする方法
- フルサス(ダブルサスペンション)の自転車にキャリアを取り付けする方法
- 防水仕様ってどんなもん?
- さいごに
スポーツバイクに乗る方の荷物の運搬方法、第1位はバックパック
以前、twitterのアンケートを実施し、通勤、通学用にスポーツバイクを使うユーザーに聞いた荷物の運搬方法、第1位はバックパックでした。
これは街を見てもほとんどの人がそうなので、予想通りなのではないでしょうか?
通勤、通学に使うスポーツバイク、荷物の運搬どうしていますか?
— サイクルベースあさひ (@cbasahi) July 1, 2020
475 votes(twitterにて集計)
続いて第2位はカゴ、サイドバッグ(パニアバッグ)と続いていました。
シティサイクルではカゴを使う方が圧倒的なのに、スポーツバイクではそうではないということに、疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、スポーツバイクで自転車通勤を始めたばかりのエントリーユーザーは、荷物の運搬にカゴを選ぶケースが多いと感じます。これは実際に統計を取った訳ではないのですが、店頭に立って接客した際の肌感です。
シティサイクルの延長で、スポーツバイクに移行してきたと推測されます。
しかし、乗りなれてくると、次第にバックパックなどによる運搬方法に変わってきます。
これには理由があります。
スポーツバイク(もともとカゴがついているものを除く)に後付けでカゴを取り付けすると、シティサイクル以上にハンドル回転軸とカゴ(重量物)の距離が離れる傾向にあり、操作の度に遠心力で振られやすくなります。ただでさえシティサイクルより軽いスポーツバイクですから、より強く感じます。
ハンドル回転軸からどれだけカゴ(重量物)が離れているかによることが大きいですが、タイヤの太さや車体重量も関わってきます。
タイヤが太ければあまり気になりませんが、細めのクロスバイクだと顕著です。
通勤では我慢できても、週末ちょっとスポーティーに乗りたい時など、ストレスに感じてしまうことがあります。
また、サイドスタンドで駐輪した際に、荷物の重みでハンドルが必要以上に切れて、自転車が倒れやすくなることも要因でしょう。
なので、ある程度乗りなれたスポーツバイクユーザーは圧倒的にバックパック派が多いです。
ひったくりなどの被害にもあいにくく、重くても自転車自体の操作には影響を与えにくいですからね。
カゴ | |
メリット |
・手軽 ・肩や腰など体の各部に負担がかからない ・物を出し入れしやすい |
デメリット |
・積載するもの、重量によって、ハンドル操作に支障をきたす可能性がある ・車体重量が増す ・他の積載方法に比べて、ひったくりなどの被害に遭いやすい ・スポーツ車特有のスポーティー感が損なわれる(可能性がある) ・取り付けできる車種を選ぶ ・積載量が少ない |
バックパック | |
メリット |
・車体の軽量化(車体に余分なものを取り付けしなくてもいい) ・スポーツ車の外観を損なわない ・万が一転倒した際などに脊椎を守れる |
デメリット |
・肩や腰など、体の負担が増える ・夏場の背中の蒸れ |
ここで記載したのは、あくまで通勤や通学用途としての、比較的短時間、重量も3-5kg未満時の積載においてです。
バックパック特有の悩み・・・
便利なバックパックですが、デメリットにも記載した通り、夏場は特有の悩みがあるんですよね・・・そう、それは背中の汗染み。
夏場、特にバックパックだと、会社に着いてから汗染みが・・・着替えることができる環境ならいいですが、このまま仕事をするのはちょっと気が引ける、という方もいらっしゃるかもしれません。
それ以外の季節、特にコートを着る季節は、また特有の悩みがあります。
秋冬は通勤中にこんな格好で乗られる方もいらっしゃるかと思いますが、お気に入りのコートが、いつのまにか肩の部分が擦れて白くなったり、毛羽立っていませんか?
上記の解決策が、リアにキャリアを取り付けて、サイドバッグ(パニアバッグ)を取り付ける方法です。
サイドバッグ(パニアバッグ)の取り付けは、重い荷物を長時間運ぶ際に便利な運搬方法で、日本全国縦断する方や、今でも世界一周をするような方のほとんどはこの積載方法です。
実はこれ、距離も積載重量も多くない通勤、通学時でも、サイドバック(パニアバッグ)さえ工夫すれば、非常に便利な方法なのです。
魅力あふれるサイドバッグ(パニアバッグ)
サイドバッグ(パニアバッグ) | |
メリット |
・背中に背負わないので、夏場の蒸れがない ・重い荷物を積載しても体に負担がかからない ・拡張すれば多くの荷物を積載できる ・後方に重量物が来るため、運転時に影響を感じにくい ・天板があるキャリアを使えば、ちょっとした泥除け代わりにもなる |
デメリット |
・物により、初期コストが他の方法と比べてかかる ・カーボンバイクなど、一部レース向けモデルには取り付けできない ・車体が重くなるため、運動性能が若干落ちる |
背中に何もまとわないので、涼しく、汗染みもできにくいのが特に通勤、通学用途ではメリットになるかと思います。
自分の自転車に取り付けできるの?取り付け方法
でも、私の自転車にキャリア取り付けできるかわからない・・・そんな方のために、簡単な判別方法をご紹介します。
といってもすごく簡単で、シートステー付近と、リアハブ付近にダボ穴があるかを確認するだけ。
ロードバイクの場合は、カーボン以外であればリアのダボが付いているケースが多いです。
アルミでも、レース向けのハイエンドモデルでは付いていなかったりします。
(無理に取り付けしない方がいいです。)
確認した結果、「リアハブ付近にダボ穴はあるけど、シートステー付近にない・・・」
そんな方も諦めるのはまだ早いです。
ダボのないスポーツサイクルにもキャリアを取り付けする方法が実はあります。
それは、シートピン自体を変えてしまう方法です。
ダボのないスポーツサイクルにキャリアを取り付けする方法
ダボのないクロスバイク、マウンテンバイク、ロードバイク(※カーボンバイク以外)にキャリアを取り付けようとしても方法がないと諦めていた方も、もしからしたら1000円弱のパーツを追加するだけでキャリアを取り付けできるかもしれません。
そう、私の自転車も実はダボがなかったので、このパーツを使います。

ちなみに、いくつかサイズが分かれていますが、判別方法はシートクランプを外し、フレーム側の外径を計測してください。
34.9mmだったので、そのサイズのクランプを選びます。
キャリアはこれを選びました。

ディスクブレーキの場合、ダボ穴とキャリアの足が干渉する恐れがあるため、ディスクブレーキ用のキャリアをお選びください。
こんな風に、ディスクブレーキ部分に干渉しない「逃げ」があります。

見た目はこんな感じ。
バッグを取り付けるとこんなイメージになります。
ちなみに取り付けているバッグは下記の商品。(申し訳ございません。完売となりました)
結構小型なので、通勤用途なら一つでも十分かと思いますが、これで旅行に行くなら二つはいりますね。

中は小物入れがついていて、ペンなど小物を収納できます。
取り外しはできません。
付属のこのプラスチックパーツは、キャリアパイプの太さによって使い分けます。
最終的には、ここにはめて使います。(写真のは隙間が空いてしまっているのでNG)
片側にしかついていないと、バランスが悪くなるのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これが意外にも全然気になりません。というか私は気づかない位でした。
これは私の自転車が12kg位と、重量があることも一つの理由かもしれませんが、しっかりとズレなく取り付けすると、片側でも大丈夫なのです。
下側、上側共に、このクリップ部分は六角レンチで緩めてスライドが可能です。
取り外し、取り付けもワンタッチで数秒あれば大丈夫!
取り外したら、肩紐を取り付ければ普段のバッグとしても使えます。
サイズは縦約38cm x 横25.5cm x 奥行き12cm
背負うと、プラスチックパーツが体に当たるので、場所によってはちょっと痛いかもしれません。
フルサス(ダブルサスペンション)の自転車にキャリアを取り付けする方法
手持ちのMTB(マウンテンバイク)が前後にサスペンションを装備するモデルだったら、上記のような、ダボ部に取り付けする方法は使えません。そんな方も、キャリアを装着する方法があります。
それは、シートポストキャリアを使うことです。
今回、Hylly-SP シートポストキャリアを装着してみます。
タイヤが通る所の最大幅は890~920mm。MTBでも難なく使えます。
タイヤ幅が2.50以上のセミファット、ファットバイクなどだとちょっと厳しいかもしれません。
また、キャリアをクランプさせるシートポストはカーボン製だと破損する恐れがあるため、必ずスチールやアルミ製のポストでご使用ください。
防水仕様ってどんなもん?
防水仕様なので、雨の日もレインカバーいらずで使うことができます。
上部を巻き込んで、さらに上からカバーするので水滴の侵入をしっかり防いでくれます。
私は、肩紐は一回一回取り外しせず、上のカバーと一緒に挟み込んで留めています。
縫い目がなく、ビニールコーティングを施した防水仕様になっています。
ここでちょっと気になったこと。
同じような作りのオルトリーブは完全防水を謳っていて、これは防水仕様。
どんな違いがあるのだろう?
気になったので、ちょっと意地悪な実験。
水をいっぱいいっぱいまで入れてみます。
ちなみに、オルトリーブでは同じことをしても水は漏れてきません。さすが完全防水。
このバッグは?
容量は11.6L。きちんと入ります。
漏れていませんね!
と思ったら・・・下からちょっとずつ染みてきて、バッグの表面もうっすら濡れてきました。
なるほど!完全防水との差はこんなところなんですね!
しかし、普段使いでは豪雨の時に一時間程度放置していても中は湿ってすらいないので、こんな使い方をしない限りは中がびしょびしょになることはなさそうです。
正直、オルトリーブのような厚手のしっかり感はありませんが、その分軽量で、普段使いや国内のツーリングでは十分活躍してくれるでしょう。
さいごに
通勤時に便利な荷物の運搬方法をまとめてみました。
今回、通勤、通学に使うスポーツバイクの荷物運搬方法を聞いて、500人中、30人弱はサドルバッグを使っていることには驚きました。
おそらく大型のサドルバッグを使っていて、かなりのミニマリスト&上級者なのだと推察されます。
これなら汗対策もできますし、カーボンバイクにも利用できますからね。
一番多いバックパック派の方も、汗対策として、風を通すパッドをバックパックとの間に挟んで対策されている方も多いと思います。
それでもショルダー部分は汗染みができやすく、仕方がないか、と諦めていた方も、そもそも背負わないということも選択肢に入れていただけたら幸いです。
快適な通勤、通学ライフを送れることを願っています!
TEXT:toby