燃えよ!あさひ最速店長選手権2018本番レポート

2018.07.14

決戦の地に集まる男たち

暑い。すごく暑い。

決戦の地、千葉県下総公園に充満した蒸し暑い空気に男達の熱気が混じり、なんとも言えない緊張感がただよう。

この暑さは夏のせいなのか、それともここに集まる男達の熱気のせいなのか。

額から滴り落ちる汗が熱を吸収したコンクリートの上で蒸発しました。

 

緊張感漂うレース会場

この日に向けて選手たちは各自厳しい練習をやったりやらなかったりして、いよいよ本番に挑みます。

前回までのあらすじはこちら

走りたいから走るんだ。総勢5000人の頂点 あさひ最速店長選手権への道

レース説明

 

 

本番1時間前からスタートした試走では各選手がコースの確認やウォーミングアップをしたりして最終調整に入ります。
選手に混じって試走してみたところ、図面では分からなかったコース最後のゆるく長い登りが意外ときつい。ここは勝敗を分けるポイントになるでしょう。おそらく!

 

ゴール前の坂エリアはクライマックス間違いなし。

レースは安全のため最初の2周は追い抜き禁止で緩やかにスタートし、2周目以降に本スタート。

 

いよいよレーススタート

 そうこうしているうちにスタートの時が近づき、続々とスタート位置にスタンバイする選手たち。

ルール説明.jpg

スタート前の選手たち

すると突然、聞き覚えのある経営理念の合唱が始まりました。そういえば今日はただのレースではなく、れっきとした仕事としてこの場にいることにハッとしました。

今日の仕事はいたってシンプル。「とにかく全力で走る」ただそれだけ。取材で来ていたカメラマンの方がぼそっと、「いい会社ですね」とひとこと。

レースの説明が一通り終わり徐々に緊張感が増すなか、セミの声だけが公園内に響き渡ります。

「パンッ」

弾けるようなピストルの合図とともに選手たちはいっせいにペダルに力を入れ、ゆっくりと集団が動き出しました。

 

さて、始まったと思ったのもつかの間、3周目を過ぎたところで早くも遅れをとったゼッケン12番下山選手。そのまま無念のリタイア。

 

下山選手、無念のリタイア

「序盤のリタイア者はそのまま店に戻って仕事や。」

大会実行委員長がそう呟いたので笑って振り返ると、

何かの棒を持つ実行委員長 ※普段はやさしい

サングラスの奥の目が笑っていなかった。下山選手が最後の集合写真に写れることを切に願います。

牽制しあう選手たち

 1人、2人とリタイアする選手が増えていくなか、隊列は牽制を続け、徐々にペースが落ちていきました。20周を過ぎたところで、残る選手がついに3分の2まで減りましたが、集団はほぼまとまったまま崩れません。

集団のまま進む選手たち

ここで動いたのがゼッケン7番田口選手。ちょうど21週目に差し掛かる瞬間、彼はアタックを仕掛けます。十数台の愛車を保有しているなか、同じく川越店の赤間選手と共にあさひオリジナル「プレシジョンRS」で出場を決めた彼。

会社としては空気の読める彼に何としてでも優勝してもらいたいところです。

がんばれ!田口選手!(運営人の切なる願い)

がしかし、後が続かない。逃げ切れずに再び集団に飲み込まれます。

そのまま集団は30周目を迎え、とうとう残るは半数の17名。ここで大きくスピードが落ち、2分10秒代だったラップスピードが2分30秒に。終始牽制が続き、完全にラストに体力を温存しています。

熾烈な表彰台争い

そろそろ動きが出る頃か。そう思った矢先、痺れを切らしたゼッケン23番川勝選手がアタックを仕掛けます。川勝選手は下馬評でも一番注目されていた期待の選手。

後に続くのはゼッケン19番中村選手ただ一人。そう、前回ご紹介したあの中村選手です。(ぴんと来ない方はこちらをチェック

前に出る川勝選手 後ろを追う中村選手

集団から30m以上の差をつけ、残り3周。最後は二人の一騎打ちになりました。

勢いはそのまま、もはや後ろの集団が見えないほど突き抜けた二人は最後の坂道に近づきます。レース前から最終の坂道で差をつけると話していた中村選手。その言葉のとおり緩やかな坂道に差し掛かったところで温存していた力を一気に解き放つかのようにアタック。

だがしかし、待っていたかのように川勝選手が後ろにぴったりとつき、ゴール直前の20メートルで中村選手をとらえます。

 

最終コーナーを曲がって直線で川勝選手にとらえられる中村選手

そのままスプリント勝負になり、両者残りの力を振り絞りデッドヒート。

 

ゴール10m前で並ぶ両選手

最後にゴールテープを切ったのは、

ゴールの瞬間 明暗が分かれた

ゼッケン23番川勝選手だった。

僅差で2位になった中村選手が悔しさのあまり叫んだ「くっそーーーーー」という声が、会場全体に響きました。

残る表彰台1枠を巡り、続く集団は最終スプリントで怒涛の追い上げを見せたゼッケン32番原口選手が先頭を切ります。中盤で落車し、ニュートラリゼーションで復帰した原口選手。ゼッケン9番小林選手、ゼッケン18番山倉選手を抑え、堂々のゴール。落車に負けず、よく3位まで頑張った!

続く集団の最終スプリント。原口選手が粘り勝ち!

あさひ最速店長選手権 無事終了!

こうして、初の試みであったあさひ最速店長選手権は幕を閉じました。表彰台を飾った3人だけでなく、全ての選手がきらきらと輝いていました。走る男はただただかっこいいのだ!

左から3位の原口選手、1位の川勝選手、2位の中村選手

あさひの最速を決めよう。そんな一言から始まった「あさひ最速店長選手権」でしたが、いい大人がここまで熱くなれるって、日常生活ではなかなかないと思います。

好きなものが仕事になった人も、仕事が好きなものになった人も、どちらにせよ楽しんだもの勝ちなんだということを選手たちの笑顔が物語っていました。

走りたいから走るんだ!あさひ最速店長選手権 無事終了!