【MiNERVA-asahi】数々の表彰台を獲得!第 6回JBCFしゅうなんクリテリウム2DAYS

2021.10.22

第6回JBCFしゅうなんクリテリウム2DAYS

10月16日(土)と17日(日)の2日間にわたって、山口県周南市の周南緑地運動公園内特設コースで行われた「第6回JBCFしゅうなんクリテリウム2DAYS」に、あさひ公式レーシングチームの「MiNERVA-asahi」が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

今回の2日間のレースに参戦したMiNERVA-asahiの選手は下記となります。

●E1クラスタ
中村選手
(DAY1【1.3km x 30周 = 39km】、DAY2【1.3km x 30周 = 39km】)

●E2クラスタ
小林(毅)選手
(DAY1【1.3km x 20周 = 26km】、DAY2【1.3km x 20周 = 26km】)

●E3クラスタ
鉄山選手、永友選手、村上選手
(DAY1【1.3km x 20周 = 26km】、DAY2【1.3km x 20周 = 26km】)

チーム総合順位にも影響する今回のレース

※第6回JBCFしゅうなんクリテリウム・テクニカルガイドより

全国各地に発出されていた緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置によりレース開催がギリギリまで調整されていましたが、9月30日に全国的に解除となったことから実施されました。

今回のレースには、E1の川勝選手や古川選手は翌週に全日本選手権ロードが控えているため不参加となりましたが、残りの選手たちが大活躍してくれ、多くの好成績を獲得することができました。

今シーズンのJBCFのレース予定も11月に予定されている東京クリテリウムのみとなりましたが、この東京クリテリウムも10月20日時点で開催の可否が発表されておらず、状況によっては今回のしゅうなんクリテリウムが今季最終戦になる可能性もあります。

各選手は上位のクラスタに昇格することができる今季最後のチャンス、そしてMiNERVA-asahiとしてもチーム総合順位に影響するため、大事なレースとなりました。

それぞれの選手が考えたレース展開と合わせて、是非レポートをご覧ください。

中村選手【E1/本社勤務】

◎DAY1=15位、◎DAY2=20位

<<DAY1>>

参加人数は少ないものの、関西から九州までの有力選手が揃ってエントリーしています。

コースとしては途中に現れる180度ターンのコーナーでインターバルがかかる以外は、終始踏み続けるスピードの速い展開となります。

レースは序盤から速いペース。若くて元気な梶塚選手【ZERO BIKE FACTORY】や塚本選手【ZERO BIKE FACTORY】、圧倒的体力の掃本選手【soleil de lest】、エリートリーダージャージの池川選手【VC VELOCE】らが積極的に攻めます。きらら浜クリテリウムや舞洲クリテリウム、その他の九州のレースで圧倒的な強さを見せる中島選手【VC福岡エリート】は徹底的にマークされており飛び出すことができない様子。小さな逃げができては吸収され、を繰り返す展開でした。前半はクリテリウムの速いペースに対して集団の後方に位置してしまい無駄に体力を消耗してしまいました。

15周目の周回賞を狙って先頭グループで展開しましたが、最終コーナーからタイミングよく飛び出された選手に獲られてしまいました。その後、発生した逃げにジョインしたり、自ら逃げてみたりとチャンスを狙ってみるものの決定打にならないまま最終周回に。

集団のペースが上がる中、先頭グループ内の優勝候補である左迫間選手【チームGINRIN熊本】の真後ろの番手。位置取りも問題なくこれはゴール前のチャンス。

最後のスプリントに向けてペダルを踏み込んだところでバイクが路面のギャップで跳ね、チェーンが落ちました。なんとか復帰して踏み直すも、優勝争いの集団は既に先に行ってしまい、15位でフィニッシュとなりました。

展開としては積極的に攻め、自分でも納得のいく形で進められていただけに最後は悔しい展開でした。ただ自分のテクニックが足りなかったものとして気持ちを切り替えてDay2に臨みます。

 

<<DAY2>>

2日目は前日のコースを逆回り(時計回り)します。

集団のスピードが落ちるヘアピンカーブは、前日よりもイージーになった印象でした。レース自体もペースが大きく緩むことないものの、急激な強度の上げ下げがない分イージーな展開でした。

レースは前日と同じく有力選手らが積極的に飛び出す展開に。前半から常に集団前方に位置し、逃げのメンバーと集団前方に位置するメンバーを冷静に見て追走に加わるか泳がすかを判断していました。

今日こそはと周回賞を狙う15周目にヘアピンカーブから飛び出して集団から抜け出すも、田村選手【崇徳高等学校】がものすごい勢いで追い抜いていきます。塚本選手【ZERO BIKE FACTORY】と2人で追いますが、差は開いていくばかり。

そのまま周回賞を獲得された後も田村選手は逃げ続け、集団がその逃げに気づいていないことも要因となり4周回ほど追いかけることになりました。

そこからは前半と同様小さな逃げができては吸収を繰り返し最終周回に。後ろから一気に抜けて飛び出す田村選手を追いヘアピンカーブに入るも、同様に後ろから多くの選手も上がってきます。人数が集中して詰まり気味のヘアピン出口で少し間隔をとり一気に加速してスパートをかけようとしたところ、前方で数人の落車が発生し、完全に逃げ場を失ったためコース外に逃げ出し、転倒は回避するも順位には絡めず20位でフィニッシュとなりました。

落車があったとは言え、最終局面であの番手を下げてしまったことが最大の失敗でした。せっかくここまで積極的な展開ができるようになってきているのだから、最後まで自信を持って挑んでいきたかったです。冬の間もトレーニングやホビーレースなど、感覚は維持して来期は結果を残せるようにしていきたいです。

小林(毅)選手【E2/八王子楢原店勤務】

◎DAY1=5位、◎DAY2=1位

<<DAY1>>

JBCF最終戦(予定)として参加したこのレースで来期に向け昇格を決めたいところです。

初めて走るコースではありましたが、テクニカルなコーナーはなく、一箇所180度回るだけというかなり簡単なコースなので不安はありませんでした。

またクリテリウムではありますが、常に若干曲がって先が見づらいコースなので逃げを決められないよう注意していました。

スタート後は、小さなアタックはあるが大きな動きはありませんでした。後半、中村選手【VC福岡】が飛び出したタイミングで追走し2周ほど逃げだしますが、後続集団との差は開かず吸収されてしまいます。

後続の集団に戻っても、他の選手の余裕がかなりあるように見えたので逃げは諦めて、最後のスプリントに備えます。

最終周回最後の180度のコーナーを終えたところでアタックが頻発します。なんとか10番手以内を意識して後ろから着いていきます。ホームストレート前の最後のコーナーを抜ける辺りで前から6番手と、良い番手でしたが位置取りが悪く、緩いコーナーでブレーキ掛けてしまう失態。減速後に立て直しましたが、先頭とは距離があいてしまい何とか5位でゴールしました。

スプリントが直線ではなかったので、焦って順位を上げようとしたことが敗因でした。あと一歩のところを、位置取りで逃すのは非常に勿体ないので最後まで冷静な判断が出来るよう注意したいと思います。

 

<<DAY2>>

前日のコースとは逆回りになる、距離26kmのクリテリウム

逆回りですが昨日のレースでコースの感覚は掴めており、積極的に戦えることは確信していたので勝ちを狙います。

事前の作戦としては、チーム戦に持ち込まれると厳しいので、「VC福岡エリート」や「⼭⼝県⾃転⾞競技連盟・我逢⼈」等選手数がいるチームと、前日のレースで入賞した選手らの協調を警戒していました。前日よりインターバルのかかるコースレイアウトなので積極的に展開し逃げを狙いたいと思っていました。まずは、集団の前方で展開しアタックに反応し、逃げるタイミングを伺います。

前述の選手達を警戒していると、早速スタートから数周で清水選手【TeamUKYO Reve】、千原選手【VC福岡エリート】、新村選手【パナソニックレーシング】が飛び出し、ココに自分も含めて4人の逃げとなりました。

更に6周回完了時あたりで中村選手【VC福岡エリート】も合流し、合計5人での逃げとなりローテーションを回します。この時点で自分を含め前日のレースで入賞した選手が4人集まった状態となりました。

その後、清水選手の落車もありましたが、後続の集団の視界から外れられるように意識しながら、積極的にローテーションを回していきます。

中間スプリントでのアタックなどの動きもなく16周目。約30秒まで開いていた後続集団との差は縮まらず、ここで逃げ切りを確信します。

4人での逃げグループですが、昇格できるのは2位まで。前日のレースで上位だったVC福岡エリートの千原選手と中村選手は2人で交互にローテーションに加わりを温存しており、自分には分が悪い状態です。

ゴールまで約500m手前の180度コーナーは、先頭で入ると出口で後続と差が開くことは何度か確認出来ていたので、19周目のコーナー明けで単独アタックを仕掛けることを決めました。

迎えた19周目。コーナーを自分なりの最速ラインで入り予定通りアタックし後続を引き離します。ホームストレートを過ぎて振り返ると3人は見えない。

ここまで来たら後には引けない、全開で踏み続けます。最終回の最終コーナーで後ろが見えないことを確認し、そのまま逃げ切りでゴールし、JBCFでの初勝利となりました。

想像していた展開通りに進めることができ、まさに理想的なレースでした。

来期はJBCFエリートツアーで最高クラスのE1での出走となります。距離の長いレースも増え全体のレベルも非常に高いため、万全の体制で挑みチームメイト達の勝ちにも繋がるような走りができるよう、オフシーズンを有意義に利用したトレーニングをしたいと思います。

永友選手【E3/THE BASE南大沢店勤務】

◎DAY1=1位、◎DAY2=3位

<<DAY1>>

今シーズン最終戦(東京クリテ開催が無ければ)となる、しゅうなんクリテリウム

前回の舞洲はチームメイトのアシストに回ったが、今回は2日間クリテリウムなので初日から積極的に狙っていました。

試走をしてみるとコースは、それほどキツくなかったが路面状況により意外とタイヤが跳ねるので、いつもより少しタイヤの空気圧を落として挑みました。

こういう時にチューブ入りタイヤより空気圧を落とすことができるチューブレスタイヤは有利だなとつくづく思います。

事前に深澤選手【soleil de lest】と本田選手【LINKVISION GIRASOLE CYCLING】が、直近のクリテリウムレースで入賞していたのを確認していたので、レース中はマークする事を決めていました。

レーススタート直後から集団のペースは速く、竹内選手【VC福岡】のペースアップで地味にが削られていきます。

また、他のチームや事前にチェックしていた深澤選手が先頭で積極的にレースを展開しており、中々気が抜けない状態が続き、たまらず集団のスピードを落ち着かせたくて、わざと集団の前にでてスピードの調整を試みるもやはり落ち着きません。

10周目のスプリントに設定された地元賞も欲しかったのですが動きだすのが遅く、これも深澤選手が獲得しました。

その後は特に大きな動きは無く、終始集団先頭でレースを展開します。

最終周に入ると集団は更にペースアップ。

最終コーナーの手前で田中選手【山口県自転車競技連盟・我逢人】が飛び出した所に、深澤選手と私が反応します。田中選手が少し遅れたところで自分もラストスパート。

後続選手に1mぐらいの差をつけてJBCFで初優勝!次戦からはひとつ上のE2クラスタに昇格することができました!ようやく勝てたので、とりあえず一安心しました。

自分はクリテリウムが得意なので、E2クラスタのロードレースで集団に着いて行き成績が残せるか不安ですが、来期もE1昇格目指して頑張りたいと思います。

 

<<DAY2>>

2日目のコースは前日のコースの逆回りまわりとなり、前日よりペースが上がるのではないかと考えながら試走しました。

前日のレースでE2への昇格を決めたので、2日目は地元賞獲得とチームメイトの鉄山選手のE2昇格のアシストを目標にレースに臨みます。

前日より参加人数が増え、トパ選手【OGT Racing Team】や、前日レースの集団で展開していたチームの選手をマーク対象にする事を確認し、いざスタートします。

案の定、リアルスタート後から色んな選手の動きが多く全く集団が落ち着きません。

途中、鉄山選手やVC福岡の選手を含む6名ほどが先行したタイミングで、集団の先頭に入りスピードコントロールを試みましたが、何故か前方で逃げているVC福岡の他の選手が先行集団を追走した為、ペースがまた上がり辛い時間が続きます。

レース終盤ではVC福岡の4名の選手が積極的に集団牽引し、ペースを上げていくので更に辛くなるが、何とか集団前方をキープし続けます。

そして最終周回で、ちょうどコの字のコーナー手前で先頭に出ることができたので、一か八かのロングスパートを仕掛けてみるが、向かい風に阻まれて大失速。

後方から優勝した選手が出てきて抜かれたので一瞬踏みやめたが、集団とはまだ差が合ったので再び踏み直す。

ゴールの5mぐらい手前で、左側を見るとチームメイトの鉄山選手が並んでいたので、急いで踏むのをやめて3位でフィニッシュしました。

結果、チームとしても上位に入賞でき、鉄山選手も2位に入賞し、E2クラスタへの昇格を決めたので最高の結果だったと思います。

来期もチームに貢献出来るよう頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

鉄山選手【E3/山科店勤務】

◎DAY1=6位、◎DAY2=2位

<<DAY1>>

今シーズンのエリートクラスのレース参加は、このしゅうなんが最終戦となります。

得意なクリテリウムレースが2日間続くので、何がなんでも優勝し、E2への昇格を狙っていました。

コースはヘアピンコーナーとゴール手前にある90度の最終コーナーがポイントで、インターバル回避、また最後のスプリントでは最終コーナーをどれだけ集団の前方で抜けられるかが鍵となりそう。

レースがスタートして前方に位置しようとするも、なかなか前方に上がれず常に集団の中盤〜後方で周回を重ねていきます。めちゃくちゃキツイわけではないものの、集団から抜けだすのも無理でした。

とうとう最終周回へ。

ヘアピンコーナーの位置どりも悪く前に上がれないまま、最終コーナーの少し手前でアタックして先頭で入りたいと思っていましたが、みんな考えることは一緒で埋もれてしまいました。最終コーナーを抜けてから最後まで踏み切り、なんとか入賞圏内の6位でゴールできました。

今シーズン初の入賞は良かった点でしたが、レース全体として目立った動きもできず、最終周も思った立ち回りができない消極的なレースとなってしまったことが反省点でした。

 

<<DAY2>>

2日目は前日のコースを逆にまわる周回コース。ヘアピンコーナーを抜けた後が狭いのと、コーナーの角度がキツいため、前日よりもさらに、ヘアピンコーナーでの位置どりが重要になりそう。

前日の反省を活かして、レースの前半から積極的に前方へ展開します。前日は他の選手の逃げがそこまで出ませんでしたが、今日は積極的に逃げる選手が多かったです。

途中、有力選手が出たタイミングで反応して逃げに乗ります。後続の集団を初日に優勝したチームメイトの永友選手が押さえてくれていると信じて行くも、後続集団のペースは緩まず差が広がりません。

を消耗するのも嫌なのでいったん集団に戻ります。

そこからは、できる限り前方をキープして最終周回へ。永友選手がヘアピン前でロングスパートし大室選手【崇徳高等学校】と2名で飛び出します。

自分は前から10番手ぐらいでヘアピンを抜け、すぐにそのまま先頭へ上がります。

見える位置に2名がいるがチームメイトが前へ出ているので、自ら追うべきではないか…。

誰かが飛び出すのに合わせて行こうか…。

と一瞬悩みましたが、他の選手達は疲れか集団スプリントへ温存か誰も追わない。

このままだと前の2人が先にゴールし自分の昇格(2位まで)がなくなってしまうと思い、誰かを連れて行ってしまうのを承知の上で自らアタックします。

最終コーナーを先頭で抜けゴールまで踏み切る。永友選手に並びかけ、緩まなくても刺すつもりでしたが(笑)、前日優勝(E2昇格済み)の永友選手がスプリントを緩めてくれて2位でフィニッシュしました。(永友選手ありがとう。終始位置どりが安定していて一緒に走っているのが心強かったです。この借りはE2で必ず返します。)

自身もE2へ昇格となり、最終戦で昇格が決められて本当に良かったです。しかし、まだまだ反省点が多く、後ろは引き離すことができていたため、もっと早くアタックできていれば、もしかすれば優勝まで届いたかもと思うと悔やまれます。

最後のロングスパートに自分も反応できていれば、先頭で“2対1”のチームとして優位な状況を作れていたかもしれない。

スプリントでは全然重いギアに入れることが出来ず脚が回りきっていて踏み切れていなかった。

考え出すと、まだまだ反省点が多いですが、来シーズンはE2からスタートなので頑張っていきます。

村上選手【E3/倉敷笹沖店勤務】

◎DAY1=DNF、◎DAY2=DNF

前回出場した舞洲クリテリウムに比べると、少し苦手なコースでした。コーナーが多く、180度カーブもあるためインターバル走が苦手の自分には少し不向きです。

初日はある程度、集団に付いていける感覚があったのですが5周目あたりから息が上がり、少しずつ後ろに下がってしまい集団から千切れる形となりました。

積極的に集団の前に行くべきなのは分かってましたが、集団走行に慣れてないのと、前に出る怖さで集団の後ろに残りすぎたのが敗因だと思います。

クリテリウムならではの走り方と、集団でいつ前に出れば良いかが、今回のレースで分かったため、次の糧にし今後も練習していきたいと思います。

次は日本一を決定する全日本選手権ロード

今回のしゅうなんクリテリウムでの各選手の活躍もあり本日時点(2021年10月21日)で、JBCFエリートクラスにおけるMiNERVA-asahiのチーム総合順位は3位となり、昨シーズンの総合6位から大きく飛躍することができました。

次のレースは10月22日(金)〜24日(日)に広島県の広島中央森林公園で開催される「第89回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース」の男子アンダー23クラス(23日開催)に古川選手が、また男子エリートクラス(24日開催)に川勝選手が出場いたします。

その名の通り、ロードレースの日本一(ナショナルチャンピオン)を決定するレースです。

普段のJBCFだとプロクラス(JPT)で走る選手ばかりの中で走らなくてはならず、厳しいレースになることが予測されますが、両選手とも今出せるすべての力を振り絞り全力で戦ってきますので、引き続き皆様からの応援をよろしくお願いいたします。