とにかく価格が一番?激安シティサイクルを買う前に知って欲しいこと7つ。あさひの品質基準

2017.05.13

とにかく価格が一番?

「とにかくちょっとしか乗らないし、どうせ盗まれるから一番安い自転車でいいじゃん。」
「そもそも高い自転車と何が違うのかわからない。」

シティサイクルを買う際に、選ぶ基準はありますか?

カラーと値段以外はどれも一緒ならば「一番安いものを探す」というのが普通の買い方かもしれません。

本当に同じならばそれはそれで正しいと思います。
しかし、細かく見ていくと、世に出回る「激安※1」自転車でも違いはあるのです。

とくにこだわりがなく、何でもいいと言う前に、まずは知っていただきたいことをまとめました。

※1激安・・・今回は、各店で扱っている、一番低価格なモデルと定義させていただきます。

激安ママチャリを選ぶ前に

一般的に、製品を作る上で、数を作れば作るほど安くなる傾向にあります。
あさひの自転車は14000円位からと、他社の激安自転車と同じ位か少し高めの価格設定です。

フラットハンドル(S)、アップハンドル(W)タイプ
アフィッシュシリーズ

全国に450店舗以上あり、間違いなく販売台数は多いのにどういうこと?利益重視? なんて思われるかもしれません。

しかし、実際の所、そういう訳でもないのです。(むしろ薄利だったり・・・)
その理由は、各店舗からの意見や、お客様からいただく声を元に日々改良しているからです。
一言で、最安値の自転車でも、あさひでは長く、安心してお乗りいただけるようにこだわっているのです。
あさひのシティサイクルをBAA対応にさせたのも正にその理由からです。
BAAとは?

安全基準のこだわり

日本工業規格(Japanese Industrial Standards)をご存知でしょうか?

経済産業省から抜粋させていただくと下記の通りです。
「JIS( Japanese Industrial Standards )とは日本工業規格のことで、私たちの身の回りにあるさまざまな鉱工業品の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化、使用や消費の合理化を図ることなどを目的として定められた、ある一定の基準、つまり標準のこと。
例えば、鉱工業品の種類、形式、形状、寸法、構造、品質などの要素や、鉱工業品の生産方法、設計方法、使用方法、試験方法や検査方法などが、標準として定められています。標準を定めること( 標準化)は、「互換性の確保」、「品質の確保」、「安全性の確保」などの観点
から、私たちの暮らしに必要なものとなっています。」

この中で、自転車は各部の寸法はもちろん、人が乗車したことを想定した振動試験を行い、クリアしなければ適合しません。

試験項目は下記のような項目があります。
1. フレーム耐久試験
2. 車輪走行耐久試験
3. ハンドルバー疲労試験
4. クランク動的疲労試験
5. サドル耐久試験
6. ペダル回転磨耗試験
7. ブレーキ性能試験
8. 駆動補助機付自転車の補助比率測定試験
9. その他

(JIS基準の他にBAA などありますが、JIS基準がベースとなっているため、詳細は記載しません)

上記規格は、実は任意のため、基準に適合していない製品でも販売、使用上の規制は現状なく、流通している自転車のごく一部は安全が担保されていない可能性があるのです。
自転車を選ぶ上では、最低限JIS基準に適合していることが必要と考えます。

ただし、厳密にはJIS基準に適合しているのは、試験に出した「その個体」です。
工業製品なので、溶接の仕方などにより、(試験車両はJIS基準を適合していても)その強度を保っていないもの、いわゆるバラつきがある可能性があるのです。

でも、そもそもJIS基準に適合していなくても
たかが自転車でしょ?スピードもそんなに出ないし(出さないし)、フレームが折れても死ぬことはないでしょう?
と思う人もいるかもしれません。

事実、私も言われたことがあります。

しかし、考えていただきたいのですが、例えば
道路の左側を走行中、段差を越えた際などに突然フレームが折れたりしたら・・・
急な下り坂でブレーキが効かなかったら・・・
それが車の多く通るところだったり、人の密集するところだったら、「まさか」が起こる可能性もあると思うのです。

その1 フレームへのこだわり

あさひでは、JIS基準はあくまで最低基準として適合させ、さらに長く、安心してお使いいただけるように、自転車のフレームに対して、JIS基準で定められた以上の自社基準を作り通過させています。
これは最安値のシティサイクルでも同じです。
その理由として、上述した工業製品のバラつきがあった場合でも、全数JIS基準以上にさせるためにあります。

また、細かい所ではフレームの寸法(ジオメトリ)を見直し、荷物を積んでも楽に走れるように設計しています。

その2 塗装工程のこだわり

あさひでは塗装工程を3回行います。
安全性には直結しない部分ではありますが、日ごろさらされる雨や泥、風や紫外線などから塗装を守ります。
また発色も良くなるため、高級感のある仕上がりとなります。

その3 パンクに強いチューブのこだわり

チューブの厚さを、通常多く出回っている1.0mm⇒1.2mm厚にしています。
これにより、対パンクはもちろん、空気が抜けにくくなったりする恩恵が期待できます。

その4 サビへのこだわり

L型金具を内側から固定することでサビの発生を抑制しています。
ナットやネジなど細かいパーツにもきめ細やかなサビ対策を行い、目立たないところにもあさひのこだわりが光っています。
(あくまでサビを低減させる目的ですので、サビない仕様ではございません。)

画像だと少しわかりにくいのですが、ドロヨケに直接リベットを打ちこまず、L型の金具をドロヨケ内側から通しています。

その5 使いやすさへのこだわり

あさひの自転車に採用されているライトは、よくある電球タイプのライトではなく、LEDタイプを採用しています。
これにより、球切れの低減はもちろんのこと、走行抵抗や発電の音を低くすることができます。
また歩いている速度でも明るいので安全性にも貢献してくれます。

「ジィーーーーーー」という発電の音がうるさく、重くなるからライトを点けない、ということに対する、現時点であさひができる一つの解決策です。

その6 カゴへのこだわり

カゴの大きさはなるべく大きくして容量は確保しつつ、ヘコミや変形が少ないように鉄線を追加して補強を行っています。
 
また、カゴの付け根(ランプブラケット)を通常よりも幅広のものを採用し、背面にある四本の鉄線をしっかり保持します。
これにより荷物の重みなどでカゴが早期に壊れるのを防いでいます。

その7 ペダルへのこだわり

ペダル締め付け時に金属のバリ(金属の突起)が出てしまい、それに気が付かずに乗ってしまうと足を切ってしまう恐れがあります。
あさひではバリを抑制する6面軸フランジタイプとすることで、乗る方のケガを未然に防ぐ工夫をしています。

まとめ

こだわりには掲載していませんが、カギをディンプルキータイプにするなど、あさひでは低価格なモデルでも長く安心してお乗りいただけるように工夫しています。
なお、さらに価格が高くなればなるほど、パンク対策やサビ対策はもちろんのこと、重量が軽くなったり、盗難対策機能が増えたりします。

一番安いものや好みのデザインも大事ですが、価格には理由があります。

最低限、JIS基準は適合しているのかな?など見方を変えて選んでみませんか?

ただし、いくら高機能で安全を謳っているモデルでも、ネット通販でよくある半製品(ハンドルやペダルだけ後でお客様が取付するような販売方法)では安全の最終担保はお客様となってしまいます。
また販売店の有資格者が組立した自転車でも、購入後の定期的な空気入れ、注油や点検を忘れたら安全とは言えません。

これらのことは、例えるなら、ドラえもんの便利な道具を間違えて使ってしまう位に、意味がありませんし危険な場合があります。

ご不安な場合、他社でお求めの自転車であっても、是非あさひにご相談ください。