初めてのロングライド挑戦はライドイベントがオススメ

2019.01.11

ロングライドに挑戦したい!

スポーツ自転車に乗っていると、割と自然に沸いてくる感情。

「ロングライドに挑戦したい!」「でも、ロングライドの挑戦は不安…」

初めてのロングライドは誰だって不安が付きまとうもの。

だけど不安だけでやらないなんてもったいない。 せっかくなので思い切ってチャレンジしちゃいましょう。

とはいえ、実際に行動に移そうと思うと難しくて…なんて人もいるかと思いますので、そんな方には初めての舞台はライドイベントをお勧めいたします。

ロングライドに挑戦する上で考えること

まずはじめに、一人でロングライドに挑戦をしようと思った時、少なくともこれだけのことを考えないといけません。
(あくまで私の場合です)

①スタートゴールをどうするか
②ルートの設定はどうするのか
③走行中のルート把握はどうするのか
④パンク等のメカトラブルの場合はどうするか
⑤道中の食糧、水分の補給をどうするか(持って行くのか、途中で調達するのか)
⑥走行できない万が一のトラブルの際はどうするか
⑦上記を対応するために、荷物をどのように運ぶのか
⑧ウェアは何を着ていくか

ライドに慣れてしまっている人は大体お決まりのパターンが存在しており悩むことも少なくなります。私も日帰り300km程度まではお決まりのパターンです。
しかしこれらは不慣れな方や初挑戦の方にとっては重大な悩み事です。

ライドイベントなら悩まなくてもいい

ただ、先に結論を言ってしまうと、ロングライドのイベントでは
この中で④と⑦以外は悩まなくてもいいことがほとんどになります。
(イベントの規模や種類によって異なります。詳しくはイベント毎の詳細をご確認ください)

パンクなどについては原則自己対応となるのと、ウェア等は当然自分で選ばなくてはいけませんが、それに対応する荷物の運び方等はほとんど悩む必要はなく、多くの悩み事をほとんど気にせず参加ができます。

ではここからは、私が挙げるロングライドの初挑戦はロングライドイベントがいい理由を挙げていきましょう。
私もこれまでに参加したロングライドイベントの中ではたくさんありますが、特に印象に残っているライドをいくつか紹介しながらお勧めしていきます。

メリット1:ルート設定・道案内が充実

ライドイベントではコースやルートが決められており自分で悩む必要がありません。 
レベルによって選ぶコースを変えることも可能です。
 

地図:TANTANロングライド公式サイトより

TANTANロングライド(京都)では、「ロングライドと言えば100kmの大台から」と目指す人にぴったりの100kmコースと、 100kmはもう十分に走れるけれど、それよりも長いコースを走りたいと言う人のチャレンジにぴったりの約190kmを走る「グランフォンド鬼」コースがあります。 実際どちらのコースも走りましたがそれぞれの難易度に応じてうまい具合に設定されており、上級者でも190kmのコースは十分に楽しめるボリュームがあります。

 

四万十・南予横断2リバービューライド(愛媛・高知)では、川沿いに進むルートで傾斜も穏やか。アップダウンはあるものの「難所」と呼べるほどの激坂もなく、約170km走る上級コースにおいても、難易度はさほど高くありません。 普段のサイクリングよりもちょっと長めのコースに観光交えてと言う方には、約60km走りサイクルトレインで帰ってくる中級コースなどもあります。 自分のチャレンジしたいレベルに合わせてコースを選ぶことが可能なのです。

道案内についても、至るところにルート案内の看板やスタッフが立っており、交差点でのルート確認のストレスや、ロストコースの不安がありません。

実はこれすごく重要で、一人でライドをするときのタイムロスの要因はコース確認やロストコースによるものが多く、ストレスになるだけでなく走行に対する集中力を奪う要因となり、長距離走るとかなりの疲れになって体に襲い掛かります。
イベントの規模によって案内のレベルも異なりますが、このストレスが軽減されるのは非常にありがたいことです。

画像:そらちグルメフォンド公式サイトより

北海道そらちグルメフォンドでは、選択できるコースについても迷わないように路上に場面に応じた看板がありました。

ちなみにTANTANロングライドでは190km走って道に迷ったり、進行方向で判断に迷う瞬間はゼロでした。実はこれすごいこと。

メリット2:手厚いサポート

例えばパンクした時などにおいては、基本的に自分で直す必要はあります。
ただ、一人で走る時はミニポンプやCO2ボンベで修理を行うことになると思いますが、補充した空気も十分にはないこともしばしば。
しかしエイドステーションなどに行けば空気入れがおいてあることが多く応急処置から元通りの復帰も比較的容易です。
ちょっと怪我した、ちょっと○○の調子が…と言う場合には、イベントにもよりますがメカニックサービスや救護サービスもあります。 (もちろん、そうならないように身体・愛車共に万全な状態で臨んで下さい。あくまで万が一のためです)
その他には、最悪の場合でリタイアした場合でも帰ってくることができます。 実はそらちグルメフォンドに参加した時は、途中からひどい雨があった影響か、参加者の中には寒さでリタイアする方々が続出。
通常、リタイアしても何とかして自分でスタート地点や自宅まで戻らなくてはいけません。
しかしここでは回収車やサポートのスタッフもおり、リタイアした人は回収車でスタート地点まで戻ることができるなど、バックアップは万全でした。

メリット3:エイド、補給の心配が無い

ちょうどいい間隔で置かれたエイドステーションでは、水分や塩分、エネルギーの補給がたっぷり。 むしろ補給と言うよりはその地の名物などの食事がいっぱい!
もちろん個人差はあると言う前提ですが、心配な場合でも補給食を1本持って行く程度で、十分に足りることが多いです。 飲み物も補充できるので、よほどの猛暑時期でなければボトルの水が枯渇することもないでしょう。

 

そらちグルメフォンド(北海道)では、景色は当然に素晴らしいのだけれど何よりも圧倒的な食べ物の量がすごい。
移動エイドや私設エイドを含めれば補給所の数は10か所以上!(120kmコースの場合) 補給食なんて全く必要ない。むしろ摂取カロリーの方が多いと言えるライドでした。さすが北海道。

メリット4:良い景色がいっぱい!

もはやこれは言うまでもないでしょう。

多くのロングライドイベントは素晴らしい景色がコース上にあることがほとんどです。

グランフォンド富山(富山)では、五箇山の合掌造り集落へ(参加するコースによって立ち寄らないので注意)。
 普段のサイクリングではなかなかアップダウンなどコースが厳しく立ち寄らない場所も、イベントなら勢いとテンションでたどり着くことができます。
もちろん目的地だけでなく、道中の景色も抜群のことが多く、思わず脚を止めてしまうほどです。

TANTANロングライドでは天橋立や伊根の舟屋、コウノトリチャレンジライドでは山陰海岸、そらちグルメフォンドでは「すげえ」「きれい」「おおー」としか言葉がでなくなる広大な光景。
これは各地、コース設定者の自慢のポイントが光ります。

メリット5:知らない土地を走れる

これは道案内や景色にも通じるところがありますが、ルートを設定されることで、自分ひとりで走ろうとした時には行こうとも思わなかった場所や景色、道を走ることができます。
走っていると「おお?こんな道走るのか!」と言う気付きや感動、なるほどなあと感心することもしばしば。
行こうとは思っていなかったけれど行ってみたらすごいよかったと言う出会いがあるかもしれません。

メリット6:他に走っている人がいる

基本的に一人でロングライドに挑戦する時は、自分、自分たちだけしかいません。
しかし、ロングライドイベントでは規模にもよりますが仲間が大勢います。

ある程度走っていると足並みがそろってきて同じくらいのレベルの人と近いペースで走ることになります。
心の支えにもなり一人で走るより楽ですし、一人ぼっちじゃない、何かあった時に最悪助けを呼ぶことができる安心感は何よりも心強いです。

私も一人で走ることは多いですが、ロングライドイベントではたくさんの人と走る楽しさがあります。

さあ、挑戦してみよう

こうやってみてみると、一人で走ろうとした時よりもずっとずーっと難易度は下がります。
補給についてはエイドステーションがあり、ルートについては比較的走りやすいルートが決められており、当日も道案内があり迷う心配が無く、万が一のトラブルの際はサポートがある。
ほら、気がつけば最低限のトラブル対応さえできるようになれば、身一つで走れますよね。
ある程度は個人差がありますのでみんな同じとはいきませんが、私の場合は特別な装備は持たず、ボトルや携帯工具・予備チューブなどの普段のトレーニングライドと同じ荷物だけで走ることができています。

当然、デメリットもあります。
・日程が決まっている(開催日や天気などは変えられない!)
・ある程度お金がかかる
・イベントなので自由気ままにと言うわけではない

ただこれについてはデメリットと言うよりは、コストに近いものなので、
人に手伝ってもらうと言うことを考えれば許容できるのではないでしょうか。

ちなみに人気のイベントは募集が始まったらすぐに埋まってしまうなんてこともよくありますのでご注意を。
(1000人規模のイベントなのに0時に募集が始まりその日の朝5時くらいには埋まっていた記憶も…)

なお、それでもそこまでのロングライドはまだちょっと無理…と言う方は、当社のスポーツサイクル専門店のショップライドに参加するという手もあります。
こちらはもっと気軽に参加いただけるライドも多くなっておりますので、距離に自身のない方等は是非お試しください。
(詳しくはお近くのあさひスポーツサイクル専門ストアにお問い合わせください)

少しずつチャレンジの幅を広げていき、自分なりのロングライドの楽しみを確立していくのがいいと思います。

初めてだと自分ひとりだけではなかなか一歩を踏み出せないロングライド。
みんなの力を借りて、新しい一歩を踏み出してみましょう。

TEXT:yaromai