コレまでは、プロトタイプの進化をご紹介してきましたが、ついに、パパチャリの量産モデルが完成!! 練りに練ってきたディテールの作り込みも、コレだ!! というところまで作り込まれ、いよいよ生産ラインに乗るのを待つばかり。ということで、自転車好きの皆様に、完成お披露目!! となったのが、なんとママチャリグランプリ。パパチャリなのに、完成のお披露目がママチャリグランプリって、どういうこと!!
すでに数ヶ月前にプロトタイプは完成しており、誌面にもバンバン登場させてきておりますので、読者の皆様からすれば、もう随分前に完成してんじゃん!! ってイメージだと思います。今回、ついに完成版!! ということでご紹介するわけですが、ぱっと見プロトと何が違うの?? っていうのが正直な感想ですよね?
なんで、今回は、完成版に至るまでのストーリーと、そのディテールに関してご紹介したいと思います。
プロトが完成したところから、“商品化”にたどり着くために、我々が行ってきたのは、度重なるマイナーチェンジの作業です。試乗したり、検査したり、商品としてお客様の手元に届いた後に、不具合が出ることが無いよう、重箱の隅をつつくような駄目出しの作業がひたすら続いたのであります。操縦安定性の確認や、荷台の強度、センタースタンドの使い勝手や剛性の確保など、徹底してダメを消す作業が続きました。
それから、ラインに乗せて大量生産するという工程に当てはめ、“作りやすさ”も熟考しなければならないというのも、大きなポイントでした。特にフレームワークは“カッコ良さ”だけを先行して作ったプロトタイプの形状をベースに、材質の厚みや溶接の角度など大量生産が可能な効率的な作りを盛り込んで、最終的な設計図に落とし込んでいくという作業が必要になるのです。
数台作るワンオフの自転車ならともかく、大量生産品にするためにはそれ相応の準備というモノが必要なのですねぇ。
それから、使用する各パーツにも大量生産に備えた準備が必要となります。例えば、ブレーキ。元々ディスクブレーキを採用するというのは決まっていたのですが、コストとクオリティのバランスを考え、星の数ほどあるパーツの中から、コレだというモノを見つけて装着し、使い心地や強度などのテストを行い、我々の満足がいかない場合には、また同じようなパーツを探してという具合に試行錯誤を重ねていくのです。パパチャリの生産台数に加え、万が一のトラブルに備えて販売する店舗でのストックパーツも含めたパーツ量が確保できるかの確認というのも重要なテーマでした。
かくして、ついに“商品版”として完成したパパチャリ。いよいよ、4月下旬〜5月上旬に、サイクルベースあさひにて発売開始予定です!!
パパチャリ初お披露目が行われたのが、なんと富士スピードウェイで行われた“ママチャリグランプリ”。富士スピードウェイをママチャリで7時間走るという大人気の耐久レースなのだ。2016年の参加はおよそ1300チーム。1チームおよそ10人でエントリーしてると仮定して、エントラントだけでも、1万3000人。それに応援に来る観客も含めると2万人以上が富士スピードウェイに集まっちゃうというスゴイ盛り上がりようなのです。ちなみに、1位になったチームの周回数は、53周。7時間で241.839kmを走っちゃうというのだから驚いちゃいます。
※不具合等が見つかった場合には、予告なく製品のディテールを変更させて頂く場合があります。
今回、ママチャリグランプリのオフィシャルエマージェンシーマシンがこちら。荷台に工具箱を積んでコース上で止まったママチャリの修理に駆けつけたのだ。重い工具箱を搭載しても、ビクともしない頑丈な荷台なのです。
パパチャリは荷台の位置を低くするために、リアのタイヤ外径を小さくしてあります。従って、後ろに子供を乗せても安定感抜群。こんな格好いいチャリンコで幼稚園に迎えに来たら、パパは子供のヒーローだ!!
サイクルベースあさひの店舗にてオプションで購入できるキャリアを搭載したバージョン。ママチャリグランプリの取材当日は、大きなカメラバックを積んでデイトナのカメラマンが会場を走り回っておりました。低重心で安定感抜群!! 重いカメラ機材を搭載しても全く問題無し!!
駐輪時の安全性を高めてくれるのがコチラ。前後ブレーキをかけた状態でロックできるブレーキレバー! ロックをかけて駐輪すれば鋭利なディスクブレーキのローターの回転を抑えられ、万が一の巻き込み事故を防ぎます。小さなお子さまをもつパパのことを考えた安心装備!
ディスクをワンオフで作ろうとか、いろいろなアイディアが出ましたが、最終的には世界的に評価の高いシマノ製のブレーキを採用することに。ストッピングパワーはお墨付き。
ヘッドバッチのデザインはコチラで決定!! ステッカーでは無く、金属製にすることでヘッドバッチの存在感は抜群。チェーンのコマをイメージした88というデザインが◎!!
元々はシンプルなパイプフレームだったのですが、安全第一のチャイルドシートを付けるために、荷台側には追加の補強と、装着する為の穴を追加。これで、チャイルドシートもキャリアも、ガッチリ固定できるのだ。
子供が乗った状態でセンタースタンドを掛ける。ということを想定し、スタンドをガッチリ固定出来るよう設計変更。フレーム側のセンタースタンド取り付け位置と、センタースタンド自体の強度をアップしました。
重い荷物を積んだ状態で力強く漕げるように、グリップ力の高いペダルをセレクト。当初はスチール製のペダルを採用しておりましたが、軽量化の為に、プラスティック製に。
多種多様なデザイン案が出され、大きさや貼る場所など、二転三転したステッカーですが、最終的にはシンプルなステンシル調のモノをサラッと貼るという方向で決定。パパ用のチャリですよという説明書きも入れてみました。
2万人以上のお客さんの前でお披露目となったパパチャリ。サイクルベースあさひブースには、試乗を楽しむ方がいっぱい来てくれました。想像よりも乗りやすい!! 想像よりも安い!! 想像よりも格好いい!! という嬉しい反応が!!
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