ディレイラーへの注油
【動画解説】ディレイラーの注油
メンテナンス工具
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オイル
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ウエス
事前確認事項
ディレーラー部にごみや汚れは事前に取り除いておきます。
フロントディレーラーへの注油
フロントディレイラーの注油する箇所は、8本の可動部(リンク)のみです。
回り込まなくても見える部分として、上からアジャストボルト付近の可動部
ディレイラ―の羽部分の上
裏側は、画像の通りです、少量注油し、しばらく(およそ30分以上)はそのまま放置して、可動部(リンク)からはみ出したオイルをふき取ってください。
リアディレーラーへの注油
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表側
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裏側
少量注油し、しばらく(およそ30分以上)はそのまま放置して、可動部(リンク)からはみ出したオイルをふき取ってください。フロント、リヤ共に、オイルが必要な個所は、可動部(リンク)のみです。それ以外の場所に残ったオイルは汚れを寄せ付けるだけです。
ディレイラープーリーへの注油
ディレイラーのプーリーにも注油が必要です。ただし、シールドベアリングへの注油は不要です。また、高級なセラミックベアリングを採用したプーリーにも、原則専用品以外は注油しません。シールベアリングの場合、ベアリングがグリスと一緒に閉じ込められており、ここに注油をしてしまうとグリスが流れ出してしまいます。ハブやBBに注油しないのと同じ理由です。シールベアリングかどうかは、お使いのパーツのスペックをご確認ください。ご参考までに、デュラエースなどに採用されているベアリングプーリーと、シマノの大部分のリアディレーラーに採用されるブッシュプーリーを表にするとこんな感じです。
リアディレーラープーリーとベアリングの組み合わせ表(ロード系)
- ディレーラー
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採用ベアリングタイプ
- CLARIS(RD-2400など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- SORA(RD-3500など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- TIAGRA(RD-4700など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- 105(RD-5800など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- ULTEGRA(RD-6800など)
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ガイド、テンション:シールドベアリング
※これより古いモデルでは、ガイドだけセラミックブッシュが使われていたりします。
- DURAACE(RD-9000など)
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ガイド、テンション:シールドベアリング
リアディレーラープーリーとベアリングの組み合わせ表(マウンテンバイク系)
- ディレーラー
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採用ベアリングタイプ
- ALTUS(RD-M370など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- ACERA(RD-T3000など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- ALVIO(RD-M4000など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- DEORE(RD-M615など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- ZEE(RD-M640など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- SLX(RD-M675など)
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ガイド、テンション:ブッシュタイプ
- DEORE XT(RD-M8000など)
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ガイド、テンション:シールドベアリングタイプ
- SAINT(RD-M820など)
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ガイドプーリー:ブッシュタイプ テンションプーリー:シールドベアリング
- XTR(RD-M9000など)
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ガイド、テンション:シールドベアリングタイプ
ブッシュタイプ
真ん中に中空の円柱が入っており、それを左右から固定して回転させます。画像の通り、面接触ベアリングなので「球」としてのベアリングはありません。
シールドベアリングタイプ
ブッシュベアリングの面接触している部分に注油します。ホイールのリム面にオイルがかからないように、必ずウェス等で養生してください。余分なオイルを拭き取り完了です。