【MiNERVA-asahi】シーズン後半戦がスタート JBCF舞洲T/T & クリテリウム

2021.09.10

第13回JBCF舞洲タイムトライアル&第35回舞洲クリテリウムレースレポート

9月4日(土)と5日(日)の2日間にわたって、大阪市此花区にある舞洲スポーツアイランド空の広場内特設コースで行われた「第13回舞洲タイムトライアル」と「第35回舞洲クリテリウム」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

今回の両レースに参戦したMiNERVA-asahiの選手は下記となります。

●E1クラスタ
タイムトライアル【距離:2km x 1周】:川勝選手、中村選手
クリテリウム【距離:850m x 30周 = 25.5km】:川勝選手、中村選手

●E3クラスタ
タイムトライアル【距離:2km x 1周】:宇田選手、小林選手、永友選手、堀井選手
クリテリウム【距離:850m x 18周 = 15.3km】:大島選手、小林選手、鉄山選手、永友選手、堀井選手、堀江選手、村上選手

今シーズンの後半戦がスタート

7月に福島県で開催されたJBCF石川サイクルロードレースから約2ヶ月弱の期間が空き、今シーズンの後半戦がスタートいたしました。

前回のJBCF石川サイクルロードレースのレポートはコチラ

※第13回舞洲タイムトライアル・第35回舞洲クリテリウム テクニカルガイド参照

今回のレースは土曜日に2kmの個人タイムトライアルレースが、そして日曜日には1周が850mの平坦なオーバルコースを周回するクリテリウムが開催された。

タイムトライアルレースの開催直前まで少し強めの雨がザッと降りコースはウェット状態。360度折り返す形のコーナーがいくつかあるコース設定のため、濡れた路面でスリップしないようコーナーでは極力スピードを落とし、その分直線区間ではタイムアップを狙って、いち早くトップスピードまで上げなくてはいけない。

クリテリウムのコースも上り坂がなくレースの強度的にはキツくないように見えるが、総距離が短いこと、そしてコーナーの立ち上がりごとに加速をしなければならず、また9月初旬とは言えまだまだ残暑が厳しく選手たちにとっては楽ではないレースとなった。

それぞれが考えたレース展開と合わせて、是非レポートをご覧ください。

川勝選手【E1/橿原葛本店勤務】

◎タイムトライアル=15位、◎クリテリウム=30位

<<タイムトライアル>>

いまロードバイクに使用しているハンドルバーの「【PRO】viveエアロカーボンコンパクト」にはタイムトライアル用のDHバーをつけられず、ノーマルバイク仕様で出走。ヘルメットは「【GARNEAU】P-09」ソックスは「【CASTELLI】FAST FEET SOCK」をチョイス。少しでもエアロ効果を狙う。

3分弱ならいけるかも、と根拠のない自信を持ってスタート。前後の走者との距離感(後ろは中村選手)的に、あまりいい結果は出ないことを知りながらも、頑張ってゴールを目指す。しかし、ゴールまで出し切ったけれど、うまくいかなかった。レース後はそのまま淡路島に移動して、少しでも距離を走るために淡々と100km走ってその日は帰宅しました。

 

<<クリテリウム>>

翌日のクリテリウムレースでは安全に完走することが目標。リアルスタート直後からアタックがかかる。自分は集団最後尾を走る。インターバルがかかるコースではないので後ろでもキツくはない。

でも前方をキープするはないので、とにかく集団についていく。2度の落車、その影響でレース中断などがあったものの、決定的な動きはなく、迎えた28周目。バックストレートでこの日初めて先頭に、そのまま踏み続けて集団から抜け出す。佐藤選手【VC VELOCE】がチェックにきた。

一か八かのアタックは最終周に入るところであえなく集団に吸収され、そのタイミングでレースを終えた。

まったく走れてないが、コンディションは上向き。10月の全日本では最高に仕上がっているであろう自分に期待したい。

中村選手【E1/本社勤務】

◎タイムトライアル=8位、クリテリウム=28位

<<タイムトライアル>>

レース強度での試走を兼ね、午前中の一般の部にも参加して3位入賞。全体的に大きな失敗はないものの、コーナーの処理など一部ミスを重ねてしまう。反省と改善個所を頭の中でイメージした後は、本番のE1レースに臨む。

30秒おきにスタートする個人タイムトライアルの前走車はチームメイトの川勝選手。スタート直後に金森GMの「川勝を抜け」と言う一声が耳の中にはいる(やべえ、負けられない)クリートキャッチは問題なく、しっかりと加速する。前半はコーナーの処理もスムーズに、コーナーを抜けた後の立ち上がりのスピードの乗りも良い。

最も直線としての距離が長いバックストレートを全力で踏み続けると、スピードの乗りは良く時速50㎞/hを超える。先ほど失敗した第3コーナーはきっちりと修正してスムーズにターンし、後半へ。

そして続くコーナーも問題なくクリアし最終コーナーもスピードを落としすぎることなく抜けたあと、

最後のストレートは残った全力で踏み抜く!わずか3分にも満たない短いレースだけれど全力で走り切った!

結果は…2分55秒91。一般の部の時より約3秒縮めることができ、過去の舞洲タイムトライアルの中では自己ベストの8位で終えることができた。

今回良かった点は、春からポジション変更を行い、よりしっかりと低い姿勢で踏める状態にできたこと。コーナーでブレーキ側のハンドルを握る際もできるだけ空気抵抗を意識した姿勢を取るように心掛けた。

その他では雨の日の滑りやすいコーナーと減速のバランスを、今の実力の中ではしっかりと攻めることができたこと。

 

<<クリテリウム>>

1周850mほどの短めな楕円形コースを30周するレース。ポイントは最終コーナーの処理と立ち上がりだが、春の同じコースと異なり最終コーナーのコース設定が緩やかになりイージーな設定に。位置取りやコーナー出口の加速よりも、いかにスピードを落とさずに走り続けられるかが問われるイメージだ。

今回絶対的にマークしていた選手は中島選手【VC福岡エリート】ただ一人。8月に行われたきらら浜クリテリウムで圧倒的な速さで単独で逃げを決めて優勝した選手だ。きっとこのコースでも逃げを決めてくると信じ、そこから自分も逃げ続けることを作戦としていた。

レース序盤は有力選手らによるアタックが散発するが、どれも決定打にはならない。自分は集団の後方に位置をとり、全体の動きを把握する。

7周目での最初のスプリント賞を川崎選手【Team Zenko】が獲得する。

この辺りでマークしていた中島選手と、同じく佐藤選手【VC福岡エリート】が、スルスルと前方に上がっていくのが見えたので、すかさず後ろに入り動きを見逃さないようにする。

8周回目前後に、予想していた通り中島選手がアタックをかける。自分はすかさず反応し追いつく。

見送る集団から飛び出したのは城島選手【Team Zenko】と田中選手【EURO-WORKS Racing】の2人。

4人でローテーションを組んで逃げを試みる。しかし、この逃げ集団は数周回ほどで吸収される。吸収されたところで集団は落ち着くかと思われたが、中島選手は踏み続けるのを止めない。自分もこれを逃がすまいと全力で踏み続けた。気が付くと後ろの集団とは大きく差が開き、2人での逃げが成立した状態へ。

そのまま中島選手とローテーションを回していくうちにみるみる集団とは差が開き、最大で30秒近くの差が開いていた。

これは…作戦が完全に決まった!!!

2回目(14周回目)のスプリントポイントを自分が獲得し、3回目(21周目)のスプリントポイントを中島選手が獲得。

残り9周、このままいけば逃げは確定すると確信していた自分はここでボトルの水に手を付けてしまう。

これがとんでもない悪手だった。

前を引く時や声を掛け合っての補給ならともかく、中島選手の後ろについている際のこの動作。

一瞬の油断により中島選手との差が大きく開いてしまう。一度は追いついてローテーションを回せるように戻したものの、この状況を見て「限界かな?」と思った中島選手は協調を解き単独走に切り替えてしまう。

圧倒的な走力をもつ中島選手に追いすがる力はなく、あとはこの20秒近い集団との差を守り続けるのみ。

周回数は残り7周。

しかし、それ以上のスピードが上がらない自分は、とうとう最終周回に集団に吸収され、そのままなすすべなく集団の後方でゴールした。

中島選手はそのまま独走で圧倒的な優勝を見せた。

反省は、あのタイミングでボトルの水を飲むべきではなかったこと。せめて補給の際にコミュニケーションをとっておけば…と、悔やんでも悔やみきれない。

勝負所に絡んだことがない経験の甘さから、初めてのE1での表彰台の機会をスルリと逃してしまった。

悔しさはレースで晴らすしかない。この悔しさを糧に、次回以降も頑張っていきたい。

小林選手【E3/八王子楢原店勤務】

◎タイムトライアル=2位、クリテリウム=20位

<<タイムトライアル>>

コースは2kmの平坦で距離も短めと自分の得意なコースで絶対に狙いたかったレース。路面はウェットだったがコーナーを素早くこなすことを意識して全力を出し切ることができ、結果は2位でE2昇格を果たすことができた。

 

<<クリテリウム>>

前日のTTで昇格が決定するも翌日のレースではE3カテゴリー出走となるため、チームメイトのアシストに尽力する。

永友選手と堀江選手を温存できるよう積極的に前に出るも2~3人のアタックが何度が発生。レースの距離が15.30kmと短かったこともあり逃げは防ぎたかった。

残り2周のバックストレートで単独先行していた選手に追いついたタイミングで出し切ってしまい、前を譲る形で集団から落ちてゴール。

チームとしてはラストスプリントに絡んだ堀江選手が6位で表彰される結果となった。

前半で動きすぎてペース配分ができず最後垂れてしまったことが一番の反省点。積極的に動こうという気持ちばかり先走ってしまったのでもっと冷静にレース全体を見れるように注意したい。

しかし「チームメイトを勝たせる!」という目標で1レース走れたことは貴重な経験となったし、思い通りに集団の前に上がったり一度休んだり、といった動きができたことは次回以降にも繋げていきたい。今後も更なる結果が出せるよう頑張ります。

堀江選手【E3/岐阜市橋店勤務】

◎タイムトライアル=不参加、クリテリウム=6位

<<クリテリウム>>

シーズンも後半戦に入り、なんとしてでも昇格をしたいと思い挑んだ今大会。

練習内容もクリテリウム仕様にインターバル練やアタックへの対応も視野に入れて入念にしてきました。

レース前にチームメイトと話し合い、前日昇格を決めている小林選手は、永友選手か僕のために集団牽引を率先してくれるとの事でした。

レースが始まれば落車も怖かった為、前方で位置をキープし、その中でも永友選手や小林選手は積極的に集団牽引をしてくれて、あっという間にをほぼ使うことなく終盤に入ることができました。

最終ラップのホームストレートでMiNERVA 3人のトレインができ、これまで散々を使ったお二人の後ろにつくことができ、あとはバックストレートでスパートをかけるのみという展開でした。

満を辞してアタックをしたものの少し早駆けだったこともあり、最終コーナーを先頭で抜けたもののホームストレートで見事に捲られてしまい、終わってみれば6位でした。

反省点は自分の特性を生かしたスパートができていなかった点に尽きると思います。次の群馬2連戦にむけて仕上げていきたいと思います。

宇田選手【E3/摂津千里店勤務】

◎タイムトライアル=27位、クリテリウム=不参加

<<タイムトライアル>>

レース前の練習では比較的パワーも出ており、試走時、アップ時ともに感覚もそれほど悪くなかったため、なんとなく3分少しぐらいで走れるかなと思っていたが、結果は散々なものになってしまった。

要因としてはあまりメーターを見ず、感覚頼りに走ってしまった事、直前の調子がそれ程悪くなかった為、何となくタイムが出ると思ってしまい、今となってみると走りに必死さが全く足りてなかったように思います。今回の結果は自分にとっても非常にショックが大きいものであったが、次の南魚沼でのレースが控えているので、しっかり準備をして悔いなく望みたい。

大島選手【E3/岡崎南店勤務】

◎タイムトライアル=不参加、クリテリウム=24位

<<クリテリウム>>

今年は順調にトレーニングを積めていたが、6月下旬に自分の不注意により落車してしまい膝を怪我。

膝の怪我はギリギリ完治したものの状態は上がらず。

そんな中でどれだけ走れるか不安しかなかった。

スタート以降最後尾あたりで、ひたすらインターバルに耐える状況。フィジカル的にはなんとかなりそうだが、集団走行の位置取りとコーナリングが未熟すぎて加減速が大きくなりすぎてストレートで何とか追い付いて、カーブで離されるを繰返し自ら脚を削ってしまう。周回賞やレース最後のペースアップにも付いていけずギリギリ完走という結果。

トレーニングの効率重視で実走の練習量やコーナーリングなどのバイクコントロールの力が圧倒的に不足していたことを実感。

またレース中の位置取りは、脚があるときに無理をしてでも前に出ておく必要かあるとレース後に中村さんからアドバイスを頂く。参加できるレースが限られるので出場するレースにしっかりと合わせられるようにしていきたい。

鉄山選手【E3/山科店勤務】

◎タイムトライアル=不参加、クリテリウム=14位

<<クリテリウム>>

昨年参加した大分でのクリテリウムレースで入賞したこともあり苦手意識はあまりなく、練習時間が短い中レース距離も短いため昇格・表彰を目指す。舞洲は走ったことがなく落車が多いと聞いていたので、そこだけは十分に注意。

今年のレースでは前方をキープできず後ろで少しずつ消耗して勝負に絡めない走りばかりだったため、少々無理をしてでも前方にいることを心がけました。チームでは僕含め4名いましたが、各々コンディションなど聞くとアシストなどは期待できなさそうだったため、自身での立ち回りを意識しました。

レースが始まって思い通り前方を意識し、途中逃げも試みながらも決まらず最終周回へ。最終コーナーでかけたかったが、他の選手達も考えることは一緒で上手く前に上がれず最終コーナーを10〜15番手ぐらいで抜けてスプリント開始。と、思いましたが前走車がコース脇のコーンに接触し、落車はしませんでしたが、それを避けている間にレースは終わってしまいました。中盤までしっかり前方での走りを意識できていましたが、終盤に力を温存しようと考えたところで位置を下げてしまい結果的にスプリントに絡めずレースが終わってしまいました。

今期反省の多いレースばかりですが良かった点は継続していき反省点をしっかり潰して良い結果へ繋げていきます。

永友選手【E3/THE BASE南大沢店勤務】

◎タイムトライアル=7位、クリテリウム=23位

<<タイムトライアル>>

個人タイムトライアルを走るのは人生初だったので正直どう走れば良いのかわからなかったが、とりあえず3分切り(一つの目安?)を達成したので良かった。

ただ直線が思ってたよりも長いコースだったので可能であればエアロ対策はしていくべきだった。

流石に36mmハイトのホイールでは平地の伸びは期待出来ず、パワーとコーナーワークで何とか出したタイムだったが、4つ目のコーナーで前輪を滑らせなければ6位で入賞は出来てたと思うと悔やまれる。

 

<<クリテリウム>>

昨年経験した出走前の中止と春先の怪我でのDNS経てようやく走れるという事と、絶対勝ちたいという思いが先行してしまい、レース前に経験した事の無い、変な緊張感に包まれていました。

作戦としては有力選手が何名かいたので、そこをマークしつつ(結果的にそれらの選手が入賞してしまった。)前日のタイムトライアルでE2昇格を決めた小林選手のアシストの元、僕と堀江選手のどちらかが狙えるようにレースを進めよとう決めていました。レース中は特に問題なく進められてたと思いますが

やっぱり無駄な集団牽引や動きが多かったのかなと思います。それが結果的にじわじわ脚にきて、このリザルトになったのかなと思います。また、私が最終周でもう少し長く堀江選手のアシストが出来ていれば、結果は変わってたと思うのでそこもまた実力不足でした。今回もサポートや応援ありがとうございました。

堀井選手【E3/桜塚店勤務】

◎タイムトライアル=25位、クリテリウム=25位

<<タイムトライアル>>

5つのコーナーでタイムロスが目立ち3分を切れなかったことが何よりの反省点です。自分ではスピードを出していたつもりでも、まだまだ出せるとご指摘いただいたので伸び代だと感じました。

直線区間ではしっかり「踏めて・回して」が、できていたかなと思うので良かったかなと思います。

 

<<クリテリウム>>

ラスト2周で前に出て逃げ切るか、状況次第では鉄山選手か大島選手のアシストを想定してました。しかし、ラスト2周でコーナー立ち上がりのインターバルと近くの選手と接触しそうになり無駄足を使ってしまい予定通りできなかったことが反省点です。スルスルと抜け出して前に出る練習が必要だと感じました。

自粛ムードに乗ってしまってたことが原因で練習不足になっているので短時間でも積み重ねれるようにします。

村上選手【E3/倉敷笹沖店勤務】

◎タイムトライアル=不参加、クリテリウム=DNF

<<クリテリウム>>

福島県石川町のレースでの、川勝選手の優勝や布田選手の入賞など、メンバー全員が頑張って勝ち取ったポイントにより、MiNERVA-asahiもエリートクラスのチームランキングでも5位まで上がることができました。(7月13日現在)

今年はオリンピックの開催もあり、次のレースは9月まで少し間が空きます。その間に各チームメンバーも前半戦を振り返えり、苦手な部分を強化すべくトレーニングに励みます。引き続き、皆様からの応援をよろしくお願いいたします。

次のレースは新潟県南魚沼市

次のレースは、9月19日(日)・20日(月/祝)に新潟県南魚沼市で開催される「第1回JBCF南魚沼クリテリウム」と「第6回JBCF南魚沼ロードレース」にMiNERVA-asahiのメンバーも出場します。

引き続き、皆様からの応援をよろしくお願いいたします。