【MiNERVA-asahi】第1回 富士クリテリウムチャンピオンシップ大会 レースレポート

2022.03.25

第1回 富士クリテリウムチャンピオンシップ大会

3月19日(土)〜20日(日)に静岡県富士市の富士市道臨港富士線(通称:青葉通り)・富士市役所前特設周回コースで行われた「第1回 富士クリテリウムチャンピオンシップ大会」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」からも選手が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

●JBCF・JCL・JICF対抗レース【1.8km×15周 27km】
川勝選手【新金岡店勤務】

●男子エリート【1.8km×15周 27km】
佐藤選手【灘徳井店勤務】

 

クリテリウムの日本一を決定するレース

現在、日本国内には自転車競技を統括する団体はいくかありますが、普段は一緒に競技(レース)をすることがほとんどありません。

今回開催された「富士クリテリウムチャンピオンシップ大会」は、その国内団体からJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)JCL(ジャパンサイクルリーグ)JICF(日本学生自転車競技連盟)の3団体に所属する選手たちの中からクリテリウムのチャンピオンを決定するために初めて開催されました。

今回のクリテリウムレースは静岡県富士市の市街地を走る公道を封鎖して行われ、レース当日は自転車レースファンだけではなく、はじめて自転車レースを間近で見た方も多かったようで、そのスピード感や選手たちの集団が通過するたびに起こる風、タイヤの音、変速の音など全身で自転車レースを体験されていました。

レースは、19日(土)にそれぞれの競技団体別で予選が開催され、各団体の上位25位以内に入った選手が翌20日(日)に行われる3団体が一斉に走る決勝戦に、また26位〜45位に入った選手は翌日の交流戦に出場することができます。

川勝選手はJET(エリート)の登録ですが、今回JBCFのエリートに登録する選手の中からも、昨年の年間総合個人ランキング10位以内の選手にも出場権があたえられたため出場することができました。

また、20日(日)には同じコースを使った一般参加のレースが開催され、佐藤選手がエントリーしました。

今回、MiNERVA-asahiから参戦した、それぞれの選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

コースMAP(出典:第1回Jatco富士サイクルロードレース/三菱地所富士クリテリウムチャンピオンシップHPより)

川勝選手【新金岡店勤務】レースレポート

JBCF・JCL・JICF対抗レース予選/結果:33位
JBCF・JCL・JICF対抗レース交流戦/結果:17位

 

【JBCF・JCL・JICF対抗レース 予選】

土曜日に開催されたJBCF、JCL、JICFの選手らによるクリテリウムレース。各団体で予選レースを行い、出走60名中上位25名が翌日の決勝に進むことができます。

コースは富士市役所前、青葉通りの特設コース1.8kmを15周回する27kmで行われ、決勝に進むことができる25位以内を狙っていました。

13時40分、定刻通りにレースはスタート。スタート後はそれほどキツくはないですが、なかなか集団の前方に上がることができません。

常に集団の30〜40番手くらいを走っていました。このまま集団でゴールになれば予選敗退となる位置です。

5周目、ようやく集団の先頭付近に上がれたタイミングでアタック

2周ほど単独で逃げ続けた後に香山選手【弱虫ペダル サイクリングチーム】、木村選手【CIEL BLUE KANOYA】が後ろの集団から合流し、3人の逃げ集団になったものの、自分がきつく9周目に後方のメイン集団にドロップしてしまいました。

メイン集団に吸収されてからも位置取りに苦戦してしまい、そのまま最終周回へ。

自分の前には全日本チャンピオンの草場選手【愛三工業レーシングチーム】が走っていて、なんとかこの位置をキープしたままゴールへなだれ込みたかったのですが、集団の密集度にビビってしまい、あえなく集団の後方でゴールとなり、残念ながら予選敗退となってしまいましたが、最低限翌日の交流戦につなげることができました。

翌日のレース(交流戦)はコーナリングや位置取りなどの反省点を活かして臨みたいと思います。

 

【富士クリテリウムチャンピオンシップ 交流戦】

前日の各団体予選で26〜45位の選手が参加して交流戦が行われました。

決勝戦の方はレースの様子がYoutubeでLive配信されるのですが、交流戦はLive配信はなく決勝戦の前座扱い的な感じ。

前日の予選までは格上の選手に混じって走るので「決勝戦に勝ち上がれればラッキー」ぐらいで思っていたけど、やはり悔しい気持ちは隠せません。

とはいえ、たくさんのサポートをしていただいてるので、走るレースでは全力を尽くします。

コース内の2ヵ所に設けられた180°コーナーの処理や集団内での位置取りに気をつけながら「チャンスがあれば逃げに乗る」「集団スプリントになれば10位以内を狙う」を目標にレースがスタートしました。

レース序盤は、繰り返される各選手のアタックに耐えるのみ。

レース中盤に畑中選手【KINAN Racing Team】、小石選手【チーム右京 相模原】等を含む5人ほどが集団からリードを奪います。

メイン集団は統率がとれず、集団は縦長に伸び縮みを繰り返し、きつい時間帯が続きました。

結果、逃げグループから、さらに抜け出した畑中選手がそのまま独走優勝しました。

自分はメイン集団内で上位争いのゴールスプリントへ。最終のバックストレートに4番手で入りましたが、ホームストレートで位置を下げてしまい結局17位でゴールとなりました。

成績をあげることはできませんでしたが、格上の選手ばかりのレースを走ることができて経験値を積むことができた。また、JBCFの開幕戦に向けて勢いづける内容だったと思います。

2日間をとおして、たくさんの観客の方々に応援されながら走ったレースは、とてもエキサイティングで「自転車レース、面白いな」と興味を持ってもらえる方が少しでもいらっしゃれば嬉しく思います。

また、この場を借りて今回の市街地の公道レースを実施していただいた全ての大会関係者の皆様に感謝します。やっぱり公道でのレースは楽しい。

佐藤選手【灘徳井店勤務】レースレポート

男子エリート+男子U23/結果:2位

 

初めて開催される、国内の自転車競技連盟三団体による「富士クリテリウムチャンピオンシップ」。

このレースにチームメイトの川勝選手が招待されて出場することになったので、それに便乗する形で同時開催の一般の部にエントリーしました。

年齢的にはマスターズクラスにもエントリーできるのですが、今シーズンはJBCFのE1クラスタに参戦する為、今回のレースもエリートクラスで参加しました。

恐らく圧倒的最年長…。

レースには関東から参加する選手が多く、事前にエントリーリストを見ても、どの選手が有力な選手か情報が無く分かりません。

ただ、ランジ・ジュリアン選手【パラティアムTOKYO Fusion Systems】と、普段はJBCFのE1クラスタに参加し強さを見せている鳥倉選手【SBC Vertex Racing Team】の2選手をマークする予定でした。

しかし、スタートに並ぶとジュリアン選手はDNSとの事。正直ホッとしました。

定刻通りの11時50分にスタート。

今回のレースは市街地の公道レースで行われ、コース脇には観客の方が多く、走る側もテンションが上がります。

しかし、スタートの号砲と同時にクリートキャッチに失敗…。「まぁ〜いつもの事なので」と、落ち着いて嵌めればいいや〜「パチンっ」。

ビンディングペダルにクリートをはめ、前を見ると他の選手はかなり先に行っている。えぇぇ!もしかしてマスドスタートなの⁉︎ てっきりローリングスタートだと思ってました!

慌ててペダルを踏みまくって何とか集団に追い付きましたが、あの瞬間はDNFでレースが終わったと思いました。ちなみに、この集団に追いつく時が今レース中で最高のパワーを記録しました(笑)

集団に追いついてからは集団の後方で息を整えます。

コースは1周/1.8kmの単純な往復コースで、900m毎に180°ターンを繰り返すインターバルなコースレイアウトです。

エントリーしている選手が多い場合、180°ターンごとに集団の後方では減速と加速の強烈なインターバルが掛かりますが、私がエントリーしたレースは20名と少なく、それほど減速することもなく180°ターンをクリアできるため、集団の後方で走っていても辛くなく耐えることができます。

MiNERVA-asahiから、このクラスへのエントリーは私1人の為、1チームで複数人エントリーしているパラティアムTOKYO Fusion SystemsやSBC Vertex Racing Teamの2チームの動きに注意が必要となります。

私と同じように単独で参加している他チームの選手がアタックしても追うことなくスルーしますが、上記の2チームの選手が仕掛けた場合は必ず合わせて追走します。

SBC Vertex Racing Teamは、チームとして上手く動いてて、優勝した鳥倉選手だけでなく、皆で交互にアタックしてきます。

逃げられてしまえば集団内にいる残りのチームメイトが集団を抑えてくるので、他チームの選手に声を掛けて追いかけたり、単独で追って逃げを潰します。

インターバルは苦手なのでキツイ。キツイですが単独参加なのでこれしか無い状態。そして、自身が集団から逃げだす力も無いし。

なんとか集団内で立ち回り、残りの周回を消化していきます。

ラスト2周で今西選手【パラティアムTOKYO Fusion Systems】がアタック。私も単独で抜け出しバックストレートで追い付き、ローテーションを促されましたがチェックにきた事を伝えると、今西選手は緩める事なく更に踏み直します。

強い。

だが後ろを見ると、かなりメイン集団との差がついています。今西選手とローテーションを回すか悩みます。

最終周回で鳥倉選手がブリッジしてきて追いつき、3人でローテーションを回す事を提案されましたが、これを拒否すると、それを聞いた鳥倉選手がペダルを踏むのを緩める。流石に上手いです。

どんどん先行する今西選手。追うしか無い。

最終コーナを抜けラスト600m。

向かい風もあり、流石の今西選手も失速してきました。だんだんと後続集団も追いついてきます。

ココで後続の集団に追い付かれると判断し、抜かされる時に中川選手【SBC Vertex Racing Team】の後ろに付きます。

ゴール直前で3車線分あるコースの真ん中を走っていました。前日のレースを走っていた知り合いの選手から「左2車線は路面が荒れているから、ゴールの時はスムーズな右車線が良いよ」とアドバイスをもらっていた事を思い出し、ラスト150mで車線を変更します。

中川選手は早駆けしているし、路面は荒れている。「最後は弱い登りだし、きっと失速するはず!」と、思いながら、私も全力でペダルを踏むも中川選手は全く失速することなく、そのままゴールへ。

1位の中川選手と0.08秒差で2位となりました。

1人単独で参加したとはいえ、理想に近いレース展開に持ち込めたので、勝てなかったのは完全に力負けでした。

レース後は、嬉しさは全く無く、ただ悔しい。来週からJBCFのレースも開幕しますので、悔しさを晴らせる様にしたいと思います。

なお、副賞がビックリするくらい大量で持ち帰るのが大変でした。大会を開催して頂いた大会運営事務局、スポンサー各社には、改めてお礼を申し上げたいです。市街地での開催だった為、周辺の道路規制で渋滞が起きており、申し訳ない気持ちもありましたが、とても良いレースでした。

ぜひ、第二回の開催を期待しております。

次のレースはJBCF 2022年シーズン開幕選

3月26日(土)に、兵庫県加東市にある兵庫県立播磨中央公園で開催される「第2回 JBCF 播磨中央公園ロードレース」から、JBCFの2022年シーズンが開幕します。

MiNERVA-asahiは、今シーズンも更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き、皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。