近所に甥がいまして。
3歳になったときに自転車をプレゼントしてからはや5年。現在自転車はその甥の弟が乗り回しています。
補助輪をはずしたり、またつけたり、ブレーキの調整をしたり、ハンドルの高さを調整したり、オイルをさしたり、いろいろとメンテナンスしてきましたが、遂 にタイヤがつるつるになってきました。いよいよタイヤ交換しないと穴が開いてしまいます。
もちろん、自転車屋の私が行います。せっかくなので、どのように作業するのかご覧ください。特別な工具は必要ありません。
こんな風に磨り減りました。男の子の場合、わざと後輪のブレーキをかけてドリフトするのが楽しいんですよね。
前輪はまだ半分くらいブロックが残っていますが、後輪はご覧のように真ん中のブロックが完全になくなってしまってます。
いっちょ、おっちゃんが交換したろか!
一般の方に一番難しいのは、「後輪をはずす」という作業ではないでしょうか。
スポーツ車であれば、ブレーキのクイックを緩めて、ハブのクイックを緩めれば簡単に外れるのですが、一般車の場合、「ドラムブレーキ」「ハブナット」「チェーン」こ の3つの処理が難しく、なかなか挑戦したことが無いと思います。
手順さえきちんと踏めば、全然難しくないですよ。高価な工具も必要ありません。
必要な工具はこちら、
まず、後輪のハブナット(画像1 左右)を緩めます。左の画像の3番です。この工具が安くて便利です。ナットは完全にはずしてしまってください。無くしたらダメですよ。 キャリアや泥除けのステーが付いている場合は、順番を忘れないようにしてください。フレーム側から
ドラムブレーキとブレーキワイヤーの固定をはずします。
3番のナットをボックスレンチ(10mm)ではずします。
次に、
4番のナットをボックスレンチ(8mm)ではずします。
裏側に8ミリのナットがありますので、スパナで抑えながら緩めてください。これでドラムブレーキとフレームの固定がなくなります。
ブレーキワイヤーのインナーキャップごと抜いてしまってください。
ワイヤーの先端で怪我をしないように、
はい、外れました。
ばらばらです。
3番と4番のボルトを緩めると、チェーンの張りも緩みます。チェーンがたるたるになるのがわかると思います。
チェーンを5番の位置でフロントギアからずらして、逆回転させてください。 チェーンが外れます。 フロントギアからチェーンが外れたら、チェーンを6番のような位置までずらしてください。
いよいよ後輪が外れますよ。
ブレーキ、ハブナット、チェーン引き、チェーンと、車輪をフレームにとどめておくものはなくなりました。
車輪ごと後に引っ張ると、すとんと外れます。
7番は「チェーン引き」というパーツです。スポーツ車には存在しませんが、一般車特有の非常に重要なパーツです。
これがあるから、チェーンが多少伸びてきても、調整することができます。
チェーン引きには表裏のあるタイプがありますので、はずす前に必ず覚えておいてください。へこんでいるほうが外側です。
車輪をはずした状態では、ハブシャフトに通してあるだけなので、タイヤをはずしたりはめたりしている間に無くしがちです。ご注意ください。
タイヤ交換の手順は、スポーツ車と変わりません。
ここでご注意いただきたいのが、「リムフラップ」です。
破れていたり、ニップルからずれていないかチェックしてください。
破れていた場合は、サイズの正しいリムテープに交換して下さい。急ぎの場合は、ビニールテープを2周くらい巻いてください。
タイヤ交換完了! もともとはブロッ クタイヤでしたが、取り寄せになる為普通の16x1.5にしちゃいました。
フレームに戻す手順は、はずしたときの逆です。ブレーキワイヤーの先端にインナー キャップをはめるのをお忘れなく!
さあ、これでまたどこでも走りに行っておいで!