【MiNERVA-asahi】JBCF 第56回西日本ロードクラシック広島大会レースレポート

2022.04.22

第56回西日本ロードクラシック広島大会

4月16日(土)に広島県三原市にある広島県中央森林公園で開催された「第56回西日本ロードクラシック広島大会」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

普段のレースではE1クラスタでも100km前後のレースが多いなか、今回開催された西日本ロードクラシック広島大会では、E1クラスタが12.3kmのコースを11周する総距離135.3km、E2クラスタは6周する73.8kmと、かなり選手たちにとってはハードな設定で開催されました。春のこの時期は自転車販売店で働くMiNERVA-asahiの選手たちにとって、普段の店舗業務が忙しく練習時間が確保できず、疲労も蓄積している状況下で、このハードなレースを勝ち抜く事はできたのでしょうか⁉︎
(E1クラスタのレースは、3分後にスタートした混走のE3クラスタ内で1周目に発生した落車の影響により10周回の123kmに変更となりました。)

出典:JBCF 第56回 JBCF 西日本ロードクラシック 広島大会 テクニカルガイドブックより

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

・E1クラスタ(12.3km×11周=135.3km)
川勝選手【新金岡店】、布田選手【名取店】、中村選手【本社】、佐藤選手【灘徳井店】、鉄山【山科店

・E2クラスタ(12.3km×6周=73.8km)
堀井選手【池田店

今回、MiNERVA-asahiから参戦した、それぞれの選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

川勝選手【E1/新金岡店】

リザルト=30位

登りもきつく距離も長い今回のレース、いかに集団内で最後まで残るかの消耗戦。チームとしては最終局面に誰も残れず自分が最上位という厳しい結果に終わりました。

この時期は日々の店舗業務が忙しく疲労も蓄積されているため、最後まで残るがないことはわかっていたので、集団の前方をキープしつつ省エネ走法を心がけます。

スタート後、1周回完了時に同走の他カテゴリの落車の影響で、一時的にレースがストップするアクシデントが発生し20分ほどでレースは再開。

再スタート後は鎌田選手【松山学院高等学校 自転車競技部】が毎周回アタックし、集団がそれを追う形に。前半戦は鎌田選手vs集団という展開が続いた。毎回三段坂でペースが上がるためかなりきつい。

自分が弱くなっただけかもしれないが、昨年の全日本選手権よりきつく感じました。

徐々に体力的にダメージを受けながら、決定的な動きもなく、迎えた8周目。

まだ集団は30人程度いるにも関わらず、三段坂で遅れてしまう。この時点でチームメイトは布田選手のみ。託すしかなかったが、その周回で布田選手が無念の落車リタイア。

絶望的な状況で、ゴールを目指さないといけなくなり、結局最後は後続から追いついてきたチームメイトの中村選手と一緒にゴールし、チームから完走したのは残念ながらこの2人のみとなりました。

優勝争いどころか、集団完走すらままならない状況をしっかりと受け止めて、次戦に臨みたいと思います。

中村選手【E1/本社】

リザルト=32位

昨年のこのレースでは、万全で臨みながらもミスによる落車の影響で完走できず悔しかったレース。

1周12.3km×11周の合計135.3kmと、JBCFレースの中でも数少ない長距離レースで、厳しい戦いになることが予想されるため、前日から水分も炭水化物もしっかり摂取してリベンジするべく本番に備えました。

レースは最初の周回からハイペースで進みます。昨年優勝した鎌田選手【松山学院高等学校 自転車競技部】がペースをあげ集団に食らいつくのがやっとの速度。

これがこのまま続くのか…?と、恐々としていたら、1周目を終えたところでレースストップ。どうやら混走のE3クラスタのレースで大規模な落車があり、救急対応などのようだった。しばらくして残り周回を1周回減らして合計10周回でレース再開。

その後もハイペースな周回が続きます。時折平坦路でペースが落ち着きますが、基本的に三段坂と呼ばれる長いメインの坂はペースが速く、徐々に集団内の選手もふるい落とされていきます。

自分はできるだけ前に出られる区間は前に出ることで、ペースが早くなりすぎない程度でローテーションを回したり、マークしていた選手がペースを上げたときにはできるだけ反応して食らいついたり、長い坂でペースが上がっても集団全体からは遅れないようにしたりと動いていました。

しかし、それができたのも7周目まで。7周目の3段坂で再度ペースが上がった時に踏み続けることができなくなり集団から遅れてしまいます。

その後は何とか完走を目指して気力を振り絞って走るのみ。同じく集団から遅れた人とチカラを合わせながらゴールを目指し、最終周回は満身創痍の状態で完走となりました。

ただ集団の中で何もせず走った完走よりは、今の自分の中ではできることをした結果の状態なのでチカラは出し尽くせたと思います。

ただ、それでもまだ上を目指すには力が足りない。長距離は走れるが高強度の長距離が耐えられないので、日々のトレーニングの中でもベースの強化をもっと意識していきたいと思います。

布田選手【E1/名取店】

リザルト=DNF

今回は全日本選手権の参加資格がかかったレース。10位以内で参加資格が獲得できる可能性があるため、その順位を目標にしていました。

勤務している店舗の、春の繁忙がピークに達した事もあり、前回の播磨でのレース以降満足のいく練習を積むことができず、コンディションは微妙。それでも朝練や休日の練習でなんとか最低限の準備はできてるかな、という感じ。一番の不安要素は今回のレースの距離でした。

135.3km(12.3km×11周)と長丁場のレースのため、エネルギー切れ対策で前日から食事をいつもより多めに摂るようにし、当日もレースまで少しづつ食べ物を口にするようにしていました。

13:30にレースがスタート。

1周目、三段坂の登りを鎌田選手【松山学院高等学校 自転車競技部】らを中心にハイペースで登る。集団の後方だと余計苦しくなってしまうため前方に位置しますが、それでもキツい。

どこかでペースが落ち着くはずと信じて、集団前方で耐えます。

しかし、1周目完了地点で運営からレースの一時中断を告げられる。どうやら3分後にスタートしていたE3クラスタで大きな落車があったらしく、この影響で20分ほどレースはストップとなり、レース時間の関係上、E1クラスタも予定よりも1周少ない10周(距離123km)に変更となりました。

再スタート後は落ち着き、大きな逃げやペースアップもなくレースは進みます。

有力勢が常に集団前方にいるため、僕もいつでも反応出来るよう前方に位置し、抜け出しそうな動きにはチェックをする。ローテーションにも参加するが、なるべくは使わないように意識します。

5周目、三段坂で昨年優勝の鎌田選手がアタックをするが、追走する選手はいない。ペースが大きく上がる事もなく、鎌田選手も集団に戻ったためこのレースで有力勢の逃げはできないと判断。ここまで前方で地味にを使っていたため、6周回目は集団後方に下がりリカバリーに努めます。

7周目、三段坂までに集団前方に上がり、を使いつつも先頭付近で登りをクリア。前田選手【ORCA CYCLING TEAM】がここで抜け出す(前田選手はそのまま独走して優勝しました)。限界点ではないが、にはかなりキテいる。残り1時間弱なので、レースがいつ動いてもいいように集団前方を位置し続けます。

8周目、三段坂で藤元選手【Promotion x Athletes CYCLING】がアタック。有力選手はここに反応するが、僕はがキツく付いていけない。後続グループにもかわされ、何とか食らいつくも2〜3m離されて登りきる。

下りで追いつけると思ったが、なかなか差が詰まらない。前のグループに追いつければ、まだチャンスはあるので必死にペダルを回します。

ゴール地点手前の登りを全開で踏めば追いつけると思い踏み続けるが、焦りからか最終コーナーのヘアピンでペダルヒットさせてしまい落車。単独だったので誰も巻き込まなかったことと、大きな怪我がなかった事は幸いだったが、レースはここで降りました。

次戦の群馬CSCロードレースでは気持ちを切り替えて頑張ります。

佐藤選手【E1/灘徳井店】

リザルト=DNF

広島空港を囲む、中央森林公園で行われるロードレース

今日は会う人会う人に「ロードレース出るとかどしたん?」と聞かれた…。私もそう思います。

それくらい自分の脚質には向いてないコース。

クリテリウムのような超短距離レースならともかく、12.3km×11周の総距離135.3kmとなる長距離ロードレース

最初はエントリーするかどうか悩んだが、勉強や練習になるかもと思い参加しました。

レース前の刺激入れに行ったアワイチ(淡路島を自転車で一周すること)では、単独過去最速を記録し調子は良かったので少しは集団についていけるのでは?とも思っていました。

定刻通りにレースがスタートし、すぐに下り始める。下りは問題ながやはり登りがキツイ。

要所となる三段坂までに集団の前方に位置したいと番手を上げるが、考えることは皆同じで中々上がれません。それに何やら心拍も全く上がってこず、妙にしんどい状況。なんと1周目の三段坂で千切れてしまいました。

後で聞いた話では、ここでかなりペースが上がったそうですが、それにしても1周持たなかったのはショックです。

集団から千切れたあとは足切りされるまで可能な限り追い込みます。2周目からは心拍も上がるようになり、単独走のタイム更新を含む5周で足切りとなりました。

普段はクリテリウムを中心に出場し練習も行ってきましたが、改めてロードレースの辛さと難しさを再確認することになりました。

当初の考えより予想以上に酷かったので、入賞できるまでお菓子断ちして頑張ります。

鉄山選手【E1/山科店】

リザルト=DNF

チームメイトとの話で、前半は特にペースが速くなるはずなので三段坂のペースアップに注意と意識してスタートするも、リアルスタート後の位置どりが悪く、集団後方かつ中切れも起きてる状態で三段坂の上りに突入し1周目から遅れかける。

ただでさえ実力差がある集団に後方で登りに入ってしまうと、先頭よりもかなりのパワーを消耗してしまう。なんとか下りで追いつきましたが、混走の他クラスタで起きた落車の影響によりレースが20分ほど一時中断となりましたが、再スタートして2周目の登りで千切られてしまいました。

その後は同じく集団から遅れてきた選手たちと完走を目指しローテーションしながら走りましたが6周完了時点で足切りによりDNFとなりました。

実力差に関しては練習あるのみ。ただ実力差を少しでも埋めるためには乗車ポジションや走行スキルを磨くことが練習と共に大きな課題だと感じました。

次のレースへ向けてより練習に励みたいと思います。

堀井選手【E2/池田店】

リザルト=19位

広島県中央森林公園でのレースは2回目。

作戦としては、下りで前に出て3段坂と展望台の登りは順位を下げない様に意識し、ラスト1周は登りでペース上げて抜け出して逃げる予定でした。

コースは大体覚えていて下りで前に出れるかどうかが鍵となります。

マークするチームは松山学院高等学校 自転車競技部全員とVC VELOCEで特に岡本選手です。

予想していたより気温が低く、今回もファイティンのウォームアップジェルを、足と腕に塗りたくり試走すると徐々に温まります。

タイヤの空気圧は今回も6気圧。

ローリングスタート後いきなり小石を踏んで落車しかけました。なんだか縁起が悪いなと思いながら気持ち切り替えてリアルスタート

集団のペースは一気に上がることなく下りをこなすがなかなか前に出れない。

カーブの途中で選手を抜かすことは危険な行為なのでコーナー処理が上手くない選手を見つけてはコーナーの前で抜かそうとするが、なかなかチャンスが来ません。

平坦区間や直線区間で抜かしたかったが、ペースが速くなってきて集団は縦一直線に伸びます。

「やばいどうしよう」と焦り始めるなか三段坂に突入。パワーメーターを見ると400wを余裕で超えています。そして、そのまま展望台の登りでも400w。先頭はもっと踏んでる印象でした。

このレースのために2分間のインターバルトレーニングを取り入れてきましたが、かなりキツかった。作戦を変更して三段坂と展望台を必死に登って前に出て、下りと直線区間は温存して最終周回に備えます。

2周目に入るとさらに三段坂でペースが上がり、数名の選手を抜かして先頭に追いつこうとしますが、前にいた選手が中切れを起こしてしまいます。

展望台の前で、このまま切れてしまうと先頭に戻れなくなると思い前に出て無理のないペースで牽こうしたが追いつく気配がありません。

先頭集団から離れてしまった集団でローテーションして先頭に追いつく動きに変わります。

結果的に3周目の三段坂の手前で先頭集団に追いつきましたが、ここが運命の分かれ道でした。

3周目に入るホームストレートは、追い風で先頭集団が緩んでいたので多少無理してでも追いつくべきでした。

再び三段坂で追いついた自分を含めた6人の集団は、先頭集団からドロップしてしまい、完走を目的とする集団に変わりました。

集団の足並みが揃わず三段坂と展望台でペースを上げる選手やローテーションをしない選手がいて統率が効きません。「坂はペースあげないで!淡々と登ってしっかりローテーションを回して行こう!ローテーション回した方が速いよ!」と声をかけます。すると2人程が頷いてくれ、でラスト1周まで協調して進みます。

最終周回の展望台の登りで一気にペースが上がり自分はドロップしてしまいます。ゴール前のホームストレートで、その集団を視界に捉えた時にはスプリント合戦になっていました。最後1人ぐらい抜かせるかもしれないと思いスプリントしますが、誰も抜かすことができず19位でゴールとなりました。次の群馬CSCロードレースも頑張ります。

次のレースは群馬CSCロードレース4月大会

MiNERVA-asahiの選手たちが次に参加するレースは、4月23日(土)〜24日(日)に群馬県利根郡みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターで2日間にわたり開催される「群馬CSCロードレース4月大会 DAY1DAY2」です。

このレース、各日のレース距離は他のレースに比べて短くなるものの、2日間の連日開催となる厳しいレースとなります。

MiNERVA-asahiは、更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。