【MiNERVA-asahi】川勝選手、悲願の優勝なるか?JBCF西日本ロードクラシック E2レポート

2020.09.01

E1昇格を狙っている大事な戦い。川勝選手からのレースレポート!

8月29日に広島で行われた「JBCF西日本ロードクラシック広島大会」にあさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手達が参戦しました。

今回はE2カテゴリーでの優勝を狙う川勝選手からレポートが届きました!

川勝選手にとっては今回のレースで優勝してE1昇格を狙っている大事なレース。果たして結果を残すことができるのでしょうか。うだるような暑さの中、必死にもがいた選手の様子をご覧ください。

激しいアップダウンと小さなカーブが続くテクニカルなコース。川勝選手の走りはいかに?

こんにちは!橿原葛本店の川勝です。

今回のレース目標は、ずばり優勝。社内でも公式レーシングチームへの期待が高まる中、会場に社長も駆けつけてくれたので、何がなんでも勝ちたいという気持ちをもって挑みました。

※第54回 JBCF 西日本ロードクラシック 広島大会 テクニカルガイド参照

コースの特徴としては、基本的にホームストレート以外は登るか下るかで激しいアップダウンと細かいカーブが続きます。路面がきれいなので、ラインどりを間違わなければノーブレーキでも下れる感じです。いかに集団前方でリズム良く、を使わずに周回を重ねていくことが大事になってきます。
また、コース上に激しい坂が多く、変速をインナーに落とす機会が多いので、丁寧な変速動作が必要になります。
そして、ゴール前は向かい風・登り基調のストレートなので、スプリント勝負になる場合はスパートを駆けるタイミングが重要。

レース1週間前に休息も入れつつ、高強度の練習をこなすことができたので、コンディションは上々。戦略としては、最終周回ラスト500mからもがいて踏みきろうと考えていました。

アシスト役の野畑選手とともに、ついにレーススタート

今回はアシスト役として、とてつもなく登りが速い野畑選手が抜擢されました。斜度がきつい下りも目立つコースだったので、野畑選手の下りにやや(?)不安があるものの、持ち前の登坂力で集団に残ってアシストしてくれると信じてレースがスタートしました。

左:野畑選手 右:川勝選手

ローリング中は先導車の右後ろを陣取り、安全確認をしながら進みます。リアルスタート直後も暑さからか、集団のペースはイマイチ上がらず。散発で各選手からアタックがかかるがすぐに吸収されます。

コース後半、勝負所の「三段坂(1.5km5.3%)」はアタックがかからないように、かつ、集団をじわじわ削るために自分が先頭でペースを作ります。

徹底的な逃げは決まらず、かたまりのまま進む集団

2周目に差し掛かり最初の下り。後ろで落車が発生しました。新車をおろしたての野畑選手でないことを祈り、そのまま進みます。
2周回完了時にスプリントポイントが設定されており、1名飛び出すがこの動きには反応しませんでした。のちに吸収。レーススタート時はキンキンに冷えてたボトルの水が早くも温かくなっていたので、金森GMから補給のボトルを受け取りちょっと安心しました。

選手を見守る下田社長(中央)と金森GM(右)

3周目も特に動きはなし、と思いきや三段坂の三段目「展望台の登り(0.4km8%)」で今回マークしていた松井選手(イナーメ信濃山形)がアタックを決めます。ここはダンシングをして反応します。

4周目序盤、またもやイナーメ松井選手が鋭いアタックを決めます。これには反応できず、一瞬、「しまった」と思いましたが、自分のコンディションが悪くないこと、ゴールまで約20kmあること、三段坂を2回残していることを考えると、単独逃げきりは厳しいと判断し、落ち着いて追走します。むしろマークしていた選手が消耗してくれたので自分にとっては好都合でした。
とはいえ、ここまでの展開から、追走に協力してくれそうな選手がいないため、多少脚を使ってでも松井選手との差を詰めます。

1周弱逃げ続けた松井選手を吸収し、レースは最終周回へ。この時点で7名程が先頭集団に残りました。
コース序盤のアップダウンでなぜか単独で抜け出してしまい、「行っちゃうよ?いいの?」と思いながら、吸収されても最後に勝負ができるペースで、やや姿勢を低くし、一応逃げてみるがほどなくして吸収されます。

最後の三段坂。ここからが勝負

いよいよ最後の三段坂。シューズのダイヤルを締め直します。登り口手前で石田選手(ラバネロ)がアタックを決めますが、落ち着いて対応。

そして展望台の登り。自分はラスト500mで攻めると決めていたので、これまで通り他の選手にアタックさせないように先頭で強く牽きます。そのまま頂上を先頭で通過。下りは完全に牽制状態でペースが落ちます。
下りきって、左ヘアピンを先頭で慎重にクリアし、残り500m。続けて勾配が上がる右ヘアピンはペダルが地面に擦れた気がするけど、気のせいと思い聞かせて同じく先頭で通過します。と同時に予定通り全員を千切るつもりで後ろを振り返らずに全開でスパートをかけました。

残り200m。右から松山城南高校の2名に追い越されてしまう。なんとか後ろに着こうと試みるが、踏み直す脚は残っておらず、3位でゴール。悔しい結果となりました。

 

レースを振り返ってみて

レースを振り返ってみて、よくいえば今回は落ち着いてプラン通りに走ることができました。
裏を返せば、常に逃げを追う展開でした。状況がめまぐるしく変わるロードレースにおいては、その都度自分の、そしてライバル達の脚の残り具合を客観的に評価して、最善策を模索しないといけないと感じました。

具体的には、自分が先頭で入った最後の右ヘアピン。そんなこともできなかったのかと思うけれど、最低限自分の後ろにいる選手が軽量タイプなのか、パワータイプなのかの確認をすべきでした。そうすれば「急斜面からもがくのか」それとも「緩斜面になってからもがくのか」を決める余地が生まれた。

負けはしたものの、止まることなく進み続け、そのなかで一瞬の判断が勝負を分ける。そんな自転車ロードレースの醍醐味を感じることができました。反省して次に活かしていきたいです。

最後に、ギリギリの状態でレースを開催してくださってる運営の方々、猛暑のなかサポートをしてくださってるチームスタッフの方々に感謝です。

 

次戦は9/5(土)舞洲TTです。昨年入賞しているので、いいイメージで、しっかり準備して臨みたいと思います!

レポート:橿原葛本店 川勝