レースを観に行こう!

選手について知っておこう!
所属するカテゴリーや脚質で選手の事がさらにわかります!カテゴリーってなに?~選手のレベルでカテゴリーが決まる~
JBCF(全日本実業団自転車競技連盟)が主催する年間シリーズのロードレースは、選手のレベルによってカテゴリー分けがされています。各選手はレースで結果を残すことによって上のカテゴリーへ昇格していきます。
プロ(JPT)・・・正式にはJプロツアー。JBCFのレースカテゴリー内でトップに君臨するクラス。
エリート(E1/E2/E3)・・・正式にはJエリートツアー。JBCFのレースカテゴリー内でJプロクラスの下のクラス。Jエリートツアーは選手の実力や成績により下記の3つのクラスタに分類されます。
▶E1=Jエリートクラスの中で頂点に位置するクラスタ。
▶E2=Jエリートクラスの中の中級に位置するクラスタ。
▶E3=Jエリートクラスの中の最下部クラス。はじめてJBCFに登録してレースに出るクラスタ。
マスターズ(M)・・・正式にはJマスターズツアー。30歳以上の選手によるクラスタ。
フェミニン(F)・・・正式にはJフェミニンツアー。女性選手によるクラスタ。
ユース(Y)・・・正式にはJユースツアー。13~16歳のユース選手によるクラスタ。
それぞれのカテゴリーにおいて最もポイントを獲得した選手には、それぞれのリーダージャージが付与されます。
選手の脚質タイプ ~ざっくり5種類のタイプの選手がいます~
ルーラー-
長時間を高負荷の状況で平地を巡航することができる選手
クライマー-
上り坂を速く走ることができる選手
オールラウンダー-
平地のハイスピードでも上り坂でも、どんな状況でもオールマイティーに早く走ることができる選手
パンチャー-
レース中に何度も急加速的なアタックを繰り返すことができる選手
スプリンター-
平地でのハイスピードでの走行を得意とし、特にゴール直前での爆発的なハイスピード走行ができる選手
どうやって選手のレベルが決まるの?~個人ポイントとチームポイント~
チームポイント・・・チームに登録された選手が獲得したポイントを合計したポイント。合算したポイント数を各カテゴリーで年間ポイントとして争われる。
用語集 ~知っておけばレースがもっと楽しめる!~
レースに使われる自転車用語を簡単にご説明します。 レース用語がわかれば、選手やチームの戦略、試合の流れが分かってさらに自転車レースを楽しめます!
あ行
脚(脚が残っている)・・・自分の脚力のこと。レース中の疲労により脚力が無くなっていることを「脚が残っていない」という。足切り(タイムアウト)・・・レース中に集団から大きく遅れリタイア扱いとなること。
アシスト・・・エースの選手を勝たせるために様々なヘルプをする選手。時にはエースの前を走り風よけになったり、わざと集団から抜け出しライバル選手のペースを乱したりする。
アタック・・・急加速で集団から抜け出すこと。単独の場合や複数人でアタックする場合もある。
アップ・・・レーススタート前に心拍数をあげた状態の運動を行うことで、レーススタート後の急激な高負荷の運動に耐えられるようにすること。レース前にローラー台を使って行ったり、コース内やコース周辺で自転車に乗って行うなど方法は様々。
一番時計・・・タイムトライアルなど1人づつ走るようなレースで最も早い(少ない)タイムのこと。
インターバル・・・レース中にアップダウンや多数のカーブなどがあるコースで走って休んでまた走ってという感じで体に負荷が連続で掛かること。
エスケープ・・・集団からアタックし先行すること。集団から逃げ出すこと。
FAD・・・トップでゴールした選手から一定の時間内にゴールすることができず失格扱いとなること。レースによってはDSQ(Diqualified)ともいう。
エース・・・チーム内でその日のレースの優勝を狙う選手。
鬼引き・・・鬼のような勢いで先頭を引くこと。
オールアウト・・・レース上で選手が力を出し切ってへとへとになること。
オールラウンダー・・・平地のハイスピードでも上り坂でも、どんな状況でもオールマイティーに早く走ることができる選手のこと。
泳がせる・・・逃げた選手を無理に捕まえず、そのままにしておくこと。いずれ吸収できることを予測して無理に追わない状態。
か行
カウンターアタック・・・アタックを決めた選手に被せて後ろの選手がアタックを決めること。次々とカウンターアタックが発生することにより、選手にとってはよりタフなレースになる。キャンバー・・・マウンテンバイクやシクロクロスのレースなどにある、斜面を横に走行するコース。
キャッチ・・・逃げていた選手を捕まえること。
ギャップ・・・路面の凹凸のこと。または前走の選手とのタイムや距離の差の事も”ギャップ”と言う。(例:タイムギャップ)
脚質・・・各選手が得意とするコース状況や走り方の事を表す。スプリンターやヒルクライマーなど。
吸収・・・アタックして逃げ出した選手に集団が追いつくこと。
協調・・・ライバル同士であるはずの選手同士が協力し合ってゴールを目指すこと。例えば別チーム同士の複数名の選手が逃げだして集団を作った際に、後続集団に追いつかれないように協力し合って先頭交代しながらゴールを目指すようなこと。
牽制・・・ゴール前でスプリント勝負になった際に、自身の脚が残っているよう温存するため、空気抵抗が最もかかる先頭を譲り合いペースが落ちること。時には後続集団でも、誰が前の集団を先頭で追うかが決まらず牽制し合い、先頭とのタイム差が開いてしまう場合もある。
ケイデンス・・・クランクの回転数のこと。1分間に何回転しているかを見る数値になる。車のエンジンでいう回転数と同じ。
クリテリウム・・・距離が短い(約1km~3km)平坦基調のコースを何周もまわり早さを競うレース。コース中には細かなコーナー(曲がり角)が設定されていたり、レース途中の周回に数回のポイント賞が設けられていたりとレース展開が目まぐるしく変わるのでロードレースと違った戦術や脚力が必要とされ、見ている観客側も間近で繰り広げられる激戦が楽しめるので人気のレース。
クリートキャッチ・・・漕ぎだす際にビンディングをはめて靴とペダルを固定すること。
グルペット・・・メイン集団から遅れてしまった集団のこと。主に完走を目指して走る集団の事を言う。
さ行
差す(さす)・・・スプリントでゴール直前で前の選手を抜くこと。特にその差が僅差の場合は差すと言う。
サラ脚・・・疲れていない状態の脚のこと。
シクロクロス・・・一周約2~4kmの不整地のコースを周回し、決められた周回数を誰が最も早く周回できるかを競います。周回数はトップで走っている選手のラップタイムをもとにレーススタート後に決定します。コースはオンロード、オフロードの中に、シケインと呼ばれる自転車を降りないと越えられない人工障害物や階段、急カーブなどをクリアしながら走行しなければならず、筋力や心肺機能だけでなく様々なテクニックが必要な競技。
シケイン・・・シクロクロスのコース上に設定されている小さいハードルのような人工障害物。自転車を降りないと越えられないため、選手達は自転車を担いで障害物をクリアする。
シッティング・・・サドルに座った状態でペダルを漕ぐこと。
ジョイン・・・逃げていた選手(集団)にブリッジして追いつくこと
シングルトラック・・・自転車が2台並んで走れない幅のコースのこと。2台並んで走ることができる道はダブルトラックと言う。主にオフロード(未舗装路)コースを使ったレースで使用される。
ステージレース・・・複数日で開催されるレースの事。開催される日数間で毎日スタートとゴールが設定されており、開催期間中の合計タイムの少なさで競われる。
スプリンター・・・平地でのハイスピードでの走行を得意とし、特にゴール直前での爆発的なハイスピード走行ができる選手のこと。
スプリント・・・レース中に全速力で加速すること。主にゴール前で行われるスプリント勝負はロードレースの醍醐味。
先頭交代・・・前から受ける風圧を分散するために、選手たちが交互に集団の先頭を変わりながら走ること。先頭にいる選手は空気抵抗が大きいため、その負担を軽減するため連携してローテーションを行いながら走ること
た行
タイムアウト・・・国内で開催されるレースでは、周回コースを利用することが多く、先頭から遅れた選手が周回遅れになる前にリタイヤを宣言されること。多くのレースでは「80%ルール」という、先頭選手が1周回で掛かるタイムの80%以上遅れた場合にリタイヤを宣言され新たな周回に入ることができなくなることからタイムアウトと言う。タイムトライアル(TT)・・・決まった距離を1人づつ(もしくはチーム単位)走り、最も短いタイムで走り抜けた選手(チーム)が勝者となるレース。タイムトライアルの頭文字をとり「TT」とも言う。集団で走行するロードレースと違いタイムトライアルの場合は単独で走行するため各選手の実力が求められる。また集団走行ではないため“TTバイク”のような通常のロードレースとは違った機材も使用できる。個人で走る「個人タイムトライアル」とチーム単位で走る「チームタイムトライアル」がある。
ダンシング・・・立ち漕ぎすること。
千切る/千切れる(ちぎる/ちぎれる)・・・一緒に走っている選手を置き去りにして先行すること。ぶっちぎること。一緒に走っていた選手に置き去りにされること。ぶっちぎられること。
チェック・・・アタックした選手にピッタリとつきアタックをつぶして集団にもどさせること。
追走集団・・・逃げ出した選手(または集団)に対して、追いかける集団のこと。
ツキイチ・・・前を走る選手の後にピッタリとついて前を引くこともなく走ること。
DNS(ディーエヌエス)・・・Did not startの頭文字。何らかの理由によりレースにエントリーしたが参加しなかったこと。
DNF(ディーエヌエフ)・・・Did not finishの頭文字。先頭とのタイム差が大きくなるなどの理由で完走できなかったこと。リタイヤのこと。
ドラフティング・・・前を走る選手を風よけにする走法。多人数の集団となれば更にその効果は大きくなり、集団内で走る場合は体力が温存できる。
トレイン・・・レース中に同じチームの選手が集まって一列棒状で走ること。主にレースのペースをコントロールしたり、集団のスピードをコントロールする際にとる作戦のひとつ。同じチームの選手が連なって走る様から電車に例えてこう言われる。
ドロップ・・・集団についていくことができず遅れてしまうこと。
ドロップオフ・・・コース内に設けられた急斜面や急激に降下するような段差のこと。
な行
中切れ・・・集団のスピードが上がり、集団が分断してしまうこと。投げる・・・ハンドルを投げる。ゴールスプリントなどでライバルよりも早い順位でゴールするために、自転車を体よりも前方に押し出して先にゴールラインを超える技。ハンドルを前方に押し出す様からハンドルを”投げる”と表現される。
逃げ(逃げる)・・・集団からアタックし先行すること。集団から逃げ出すこと。
逃げ集団・・・集団から逃げ出した選手で形成される集団のこと。
ニュートラル(ニュートラリゼーション)・・・クリテリウムにて落車やパンクなどの機材トラブルが発生したときに、レースに復帰できるよう1周回(レースにより異なる)の猶予と定められたチームピットでの機材交換が認められる救済措置のこと。つまり、ニュートラルを利用すればレース復帰へのチャンスがある。または、落車やトラブル等によりレースが一旦中断すること。
は行
80%ルール・・・周回コースで行われるレースの場合、トップの選手が周回遅れになる選手に追いついてしまう場合があり、周回遅れの選手をトップの選手が追い抜く際、接触などのトラブルを防ぐことや周回遅れの選手により進路妨害されることを防ぐために設けられたルール。トップの選手が1周回に掛かったタイムの80%以上のタイム差が付いた後続選手は、次周回に入ることができない。例えば先頭選手が1周回するのに10分掛った場合、先頭から8分以上遅れた選手は次周回に入ることができなくなる。ハスる・・・前走者の後輪と後走者の前輪が接触すること。
パック・・・集団のこと。
パレード走行・・・ローリングスタート時にリアルスタートまで、審判の車(もしくはバイク)を追い越すことなく集団のまま一定スピードで走行すること。
反応する・・・ほかの選手がかけたアタックについていくこと。
パンチャー・・・レース中に何度も急加速的なアタックを繰り返すことができる選手のこと。
ハンガーノック・・・体内のエネルギーを使い切り、全く力が出なくなること。レース中もエネルギー補給をしていなければ起こってしまう現象。
ヒルクライマー・・・上り坂を速く走ることができる選手のこと。
ヒルクライムレース・・・上り坂をメインとしたレースのこと。山の麓から頂上までを一斉に選手たちが走り、最もタイムの短い選手が優勝となる。
引く(牽く)・・・集団の先頭を走ること。先頭を走ることで前からの風圧を多く受ける状態となり、2番手以降の選手は先頭の選手よりも少ない風圧で楽に走ることができる。(例:先頭を引く)
フィードゾーン・・・選手がメカニックなどの同じチームのサポートスタッフから水分や補給食を受け取ることができる区間のこと。
ブリッジ・・・レース中に集団でアタックがかかって、逃げ集団ができたときに後続集団から飛び出して逃げ集団に追いつこうとすること。
プロトン・・・集団のこと。メインとなる集団をプロトンと呼ぶことが多い。何日間もレースが続くステージレースの場合は、リーダージャージを着用した選手がいる集団をプロトンと言うことが多い。
ペダルヒット・・・急なカーブなど車体を斜めに寝かせるタイミングでペダリングをすることで、ペダルと地面が接触してしまうこと。状況が悪いと落車する恐れもあるため、急なカーブではペダリングをせず、カーブ内側のペダルを最上部の位置にした体制で走行する。まれに上り坂のカーブでもペダルが接触する場合もある。
ホルダー・・・TTなどのレースのスタート時に選手の車体を支える人。
ポイント賞・・・ロードレースやクリテリウムなどのレースの途中で定められた地点で上位に通過した選手に付与されるポイント。ポイント賞がかかった周回のことをポイント周回という。
ま行
捲る(まくる)・・・前を走っている選手を追い抜くこと。捲られる(まくられる)・・・後を走っている選手に追い抜かれること。
マスドスタート・・・選手がスタートラインに並び、合図とともに一斉にレースがスタートするスタート方式。
無駄脚・・・集団の先頭を牽き続けたり、逃げを追いかけなくてはいけなくなって無駄に脚を使ってしまうこと。
メイン集団・・・レースの中で最も多くの人数で構成された集団。その前で走る「逃げ集団」と比較して呼ばれることが多い。
メカニック・・・選手の自転車を整備してくれるスタッフのこと。
もがく・・・全力でペダルを漕ぐこと。
や行
UCI・・・国際自転車競技連合(Union Cycliste Internationale/略称:UCI)。スイスのエーグルに本部をおく自転車競技の国際競技連盟。競技者や役員等(コミセール、監督、コーチ)のライセンスを管理し、ドーピング関連など、競技に関する規則を執行している団体。ロード、トラック、マウンテンバイク、BMXなどの種目で、男子・女子、プロ・アマチュアレースにわたり幅広いレースの格付けとランキング制度の運営を行っている。容認・・・集団から選手が逃げ出した際に、集団が追いかけることなく逃げを認めること。レーススタート開始早々の逃げなど、後々追いつくことが可能だと計算される場合は逃げ出した選手を追いかけない場合もある。
ら行
ラップアウト・・・80%ルールにより次周回に入ることができず、そこでレースを終えること。リアルスタート・・・ローリングスタート後に審判の合図とともに本格的にレースが開始すること。
リザルト・・・レースの順位結果およびタイム。
リーダージャージ・・・シリーズ戦で毎レースごとに付与されたポイントの合計が最も高い選手に与えられるジャージ。
リードアウト・・・レースの終盤にチームのアシスト役がエースをゴールスプリントさせるため発射台となること。
ローテーション・・・レース中に集団内で一人一人が先頭を交代しながら走ること。先頭にいる選手は空気抵抗が大きいため、その負担を軽減するため連携してローテーションを行う。
ロードレース・・・ロードバイクで一斉にスタートし順位やタイムを競うレース。海外のロードレースではスタートとゴールの場所も違い、周回ではなく数十kmや100km以上のコースで争われるが、日本国内においては道路環境や交通事情などにより数km~数十kmのコースを周回して競われる場合が多い。陸上競技で言うとマラソンにあたる。
ローリングスタート・・・スタート後に審判が乗車した先導車が一定のペースで先頭を走り、ある程度の距離を追い越し禁止状態で走るスタート方法。