【MiNERVA-asahi】JCX#9関西シクロクロス二色の浜グランプリ・レースレポート

2024.02.15

JCX#9関西シクロクロス二色の浜グランプリ

2月11日(日)に大阪府貝塚市の二色の浜海水浴場で開催された「JCX#9関西シクロクロス二色の浜グランプリ」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

全国各地で行われてきたJCXシリーズも今回の二色の浜グランプリをもって今シーズンの最終戦となりました。

今回の会場となった二色の浜海水浴場は大阪南部に位置し、夏場は海水浴を楽しむ方々が多く訪れ、春から海水浴シーズンまでは潮干狩りが有名です。また、BBQエリアは年間通して賑わう人気スポット。大阪府内にお住まいの方なら一度は訪れたことはあるのではないでしょうか?

そんな二色の浜海水浴場でシクロクロスレースが開催されるのは、今回が初めてとなります。

会場は電車・車共に大阪市内からのアクセスが良いこともあって、多くの観戦客が来場し非常に盛り上がったレースとなりました。

初開催となったコースは、海水浴場の砂浜と隣接する二色の浜公園内の松林が組み合わさったコース設定。スタートして前半は松林の中を縫うように細かなコーナーワークによりバイクコントロールの技術が求められ、後半はそのまま海水浴場の砂浜区間に突入します。砂浜区間ではタイヤが砂に埋もれてしまい急激にペダリングが重くなってしまうため脚力が必要となります。しかしタイヤのグリップ力も格段に落ちてしまうため、グリップ力を意識したペダリングスキルも求められパワーだけでは攻略できません。様々な要素が求められる今回のコースを、選手はどのような作戦で挑んだのでしょうか?

シクロクロスレースのルールや特色については、過去のコチラのブログでも、詳しく説明しておりますのでご覧ください。

【MiNERVA-asahi】第27回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス・レースレポート

 

<<コースマップ>>

出典:「関西シクロクロス公式ブログ」より

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

<<ME1/60分>> 折橋選手【船橋松が丘店勤務】

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

折橋選手【船橋松が丘店/男子エリート】

リザルト=19位

年間を通した国内ランキング王者が決まるJCXシリーズ最終戦の舞台は大阪府貝塚市二色の浜海水浴場。

コース前半は阪神高速高架下の松林、後半は海岸の砂浜区間となりますが、深く重い砂浜ラインはトップ選手達ですらランを強いられるほどに厳しいコース設定。

砂レースは去年の全日本選手権以来なので、朝の試走からコースの感触を確かめます。

タイヤの空気圧は0.9bar〜1.5barまでの間で色々と試し、最終的に前後ともに1.2barで落ち着きました。

うまく抜重しないと少しの段差でリム打ちをする可能性がありますが、危険箇所は限られてくるため空気圧を下げても失敗はないと予想して、この設定でレースに挑みます。

全日本選手権の落車で負った怪我は完治したものの、回復を優先した結果、現状のフィジカルは落ちているため、今シーズンなかなか果たすことができなかったフルラップ完走を第一目標に。

また30位以内で来シーズンの全日本選手権出場に必要なポイントも手に入るため、上位でのゴールを目指します。

今回のレースにはU23世界選手権に出場した柚木選手、怪我により出場を見送ったチームメイトの中島選手を除く、60名がエントリー。ゼッケン17番の私は2列目からのスタートとなりました。

好位置からのスタートだったのですが、クリートキャッチに3回ほどミスしてしまい、第1コーナーではまわりの選手達に埋もれ、松林区間を抜ける時点で23番手前後の位置に。

コース幅が広いのでを使えば前に出られますが、今のフィジカルで出せるパワーと回復力を考慮して、いったんを温存し、後半に待ち構える砂区間での逆転を狙います。

レース序盤はまわりに選手も多く、走行したいラインが潰されていきますが、低めに設定したタイヤの空気圧のおかげもあって、イメージ通りにタイヤをラインに乗せることができ、前半の砂区間はフル乗車でクリア。コーステープギリギリの、まだ掘られていないラインをうまく使って、レース中盤までには17番手まで順位を上げることができました。

30秒先に10〜15番手の選手達のパックが見えますが、この差がなかなか詰まりません。後方には何名かのパックが迫ってきていて、砂浜区間でのワンミスで抜かされる距離感。

序盤の砂浜区間は上手く走れましたが、後半の砂浜区間のランでじわじわと差が開きます。

残り2周回に入ったところで、バイクを降りるタイミングを誤ってしまい、後ろから来た選手にパスされてしまい、しばらく単独で前を追う展開になります。

レースも後半になり、先頭とのタイムギャップを考えると、これ以上の遅れは完走する上でかなりシビアになってきます。

ラップアウトされた選手が増え、完走ラインの緊張感と共にまわりは静かになっていきますが、海岸付近に入るとコース脇の観客からの応援の圧がすごく、蓄積された疲労でバイクは進みにくくなっていましたが、応援に駆けつけてくれた、あさひの本社や店舗スタッフたちの応援に背中を押され最終周回へ入ります。

今シーズンなかなか味わうことができなかった60分超えの疲労感と最終ラップを知らせる鐘の音。全身が攣りそうな中、力を振り絞り最後の周回をこなしてゴールラインを通過。

19位という結果でレースを終えることができました。

ゴール後は、なんとか目標を達成できた安堵感もあり、しばらく倒れこんでしまいましたが、結果的に20位以内に入れたことで、来シーズンの全日本選手権出場権利として有効なポイントを入手することもできました。

苦しい場面が多いシーズンとなりましたが、最後のレースで次に繋げられた喜びは大きい結果となりました。

次のレースは鹿児島で行われるJBCF2024年シーズン開幕戦

2月24日(土)に鹿児島県立大隅広域公園周辺特設コースで行わる「第2回JBCF鹿屋・肝付ロードレース」をもって2024年シーズンのJBCF J ELITE TOURが開幕となります。また、翌日の25日(日)には同じく鹿児島県の志布志しおかぜ公園で「第2回志布志クリテリウム」も開催され、両レースにMiNERVA-asahiの選手達も参加を予定しています。

昨シーズンも開幕戦として開催された鹿屋・肝付ロードレースと志布志クリテリウム。

【MiNERVA-asahi】鹿屋・肝付ロードレース&志布志クリテリウム・レースレポート

去年はロードレースでは川勝選手がE1で6位に入賞し、クリテリウムではE1で布田選手が3位、鉄山選手が4位にそれぞれ入賞と、相性の良いコース。しかし、使用するコースは去年と同じですが、ロード/クリテリウム共に逆回りでの実施となり、これがどう影響するのかが未知数となります。

冬場のオフシーズン中も選手たちは、昨シーズンで課題となった弱点部分を克服すべく開幕戦に向けてトレーニングに励んできました。2023年はJ ELITE TOURチーム総合優勝という素晴らしい結果で終えることができましたが、今シーズンはチーム総合優勝連覇だけでなく個人総合としても素晴らしい結果を残してくれることでしょう。

その為にも今シーズンの結果を占うべく開幕戦は非常に大事な位置づけとなります。

今後もMiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。