【MiNERVA-asahi】下剋上の可能性も?全エリートカテゴリー混戦のJBCF交流戦 群馬大会レポート

2021.06.18

一気にカテゴリー昇格も!? 今大会特別規則

6月12日に群馬サイクルスポーツセンターで行われた「JBCF交流戦」にあさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

 

今回のレースには、E1から川勝選手、E3から堀江選手、堀井選手が参戦しました。

普段であれば選手のレベルに合わせてE1からE3の3つのカテゴリーに分けてレースが行われるのですが、今回のレースは交流戦という名の通り、この3つのカテゴリーの選手が混合で⾛ることになります。

 

E2、E3の選手としては上位の選手と一緒に走ることができるため、自身のレベルアップができるとともに、大会特別規則として、このレースの入賞者には特別な昇格基準が設定されています。

1,2,3位入賞者
E2選手の場合・・・E1自動昇格
E3選手の場合・・・E2自動昇格+E1昇格権

4,5,6位入賞者
E2選手の場合・・・昇格なし
E3選手の場合・・・E2自動昇格

つまり、普段は下位カテゴリーの選手であっても、実力があれば一気に昇格し、今後は上位カテゴリーのレースにエントリーすることができる可能性を秘めています。

 

E1の選手も、実力のある有力選手がカテゴリーに新たに入ってくる可能性があるため、活性化につながるという側面があります。

 

選手も、観戦する方も目が離せない、注目のレースです。

予想不可能な逆回りコース

今回のコースはこちら


JBCF HP参照

レースの舞台である群⾺サイクルスポーツセンターは、通常右回りに⾛るコース設計です。しかし、今回はいつもとは逆回りのコース設定。これまで幾度となく、このコースで⾛ったことのある選⼿達ですが、いつも以上に⼊念にコースの勾配やカーブなどを確認しながら試⾛を行いました。

逆回りになることで、特に序盤は狭いコースレイアウト&タイトコーナーが連続するなか、位置取り争いで様々なチームの選手が入り乱れたカオスな展開が予想されます。
特にいつもなら上り坂となる非常にタイトなヘアピンカーブも、今回の逆回りでは下り坂となり、非常に落車のリスクが高まることが予測されます。

ひとたび落⾞が起きれば先頭を走る選手とのタイム差が広がり、追いつくために必要以上の体力を使わなくてはいけなくなるため、狭いコースや急なカーブは慎重に進みつつ、集団の中で順位を上げていく必要があります。

【交流戦】目指すは優勝!川勝選手からのレースレポート! 

交流戦

日程:2021/6/12 21℃/晴れ時々くもり

コース:6km×20周 120km

こんにちは。橿原葛本店の川勝です!

 

今回のレースは、序盤になるべく前に出て周りの様子を見つつ、残りの距離が50~60kmになった時点でアタック、そのまま逃げ切りを狙う作戦です。

スタート位置は156名中ほぼ最後方・・・。
道幅が狭く、ハイスピードで流れるコースレイアウトのため、案の定なかなか順位は上げられず、しばらく30〜50番手くらいで走り続けました。

堀江、堀井選手は後半勝負に備えて集団内で温存し、追走グループができた場合はそこに加わり、次の展開にチャンスを繋ぐ作戦です。

序盤はレースがどういう状況なのかはよくわからないため、ペースが落ち着いたころに隣を走っていた選手に尋ねたところ、「何人か逃げてるみたいだよ」との返答がありました。

 

なるほど。周りを見渡すと、「スタート後すぐに逃げる」と言っていたVC VELOCEの池川選手がおらず、池川選手を含む4人の逃げグループが形成されてるらしいということがわかりました。

先を走る選手たちの集団と、私がいる後続集団とのタイム差はおよそ1分前後空いた状態でレースは進み、迎えた10周目。残りの距離は60km!

堀江選手が後続集団の先頭でペースを上げてくれたおかげで、先行する集団との差は縮まり、私に「そろそろ追いつきますよ!タイム差は23秒です」と伝達。(先程の1分差から30秒以上縮まり、先頭集団が近くにいる事がわかる)

勝負の分かれ目はこの一瞬!

ここしかないと思い、一気にペースを上げ、逃げグループにブリッジをかけます。追走してくる選手は・・・?

反応して追いかけてきたのは日本体育大学の選手のみでした。

2分ほどで先頭の集団に追いつき、私を含め新たに6名の逃げグループになりました。
集団内の人数が増えたことでスピードが上がり、縮まっていた後続集団とのタイム差は再び最⼤で1分40秒まで広がります。

 

周回を重ねるなかで、作新学院の選手が脱落し5名に絞られます。

残り20km地点の登りでジャブ的にペースを上げると、序盤から逃げていた日本体育大学の選手も脱落して逃げグループは4名に。

私も脚がほぼ攣り気味で、アタックがかかると苦しいギリギリの状況で逃げ続けます。

勝負は4名に絞られ、最終スプリントへ

最終周回、追走集団との差は55秒。この時点で4名での勝負がほぼ確定しました。

 スタートから逃げ続けた選手も脱落することなく、勝負は最終周回のゴールスプリントへ。

 

スプリントでは左から日本体育大学の渡邉選手が駆け上がり、それに続いて同じく日本体育大学の比嘉選手、VC VELOCEの池川選手ももがきます。

私はやや反応が遅れてしまい、4番手でもがき始めます。

 

・・・が、残念ながらそのまま4位フィニッシュ。
4人逃げの4位、表彰台すら逃してしまいました。

終盤、逃げグループから独走に持ち込めず、スプリント勝負になってしまったことが悔やまれます。

 

次戦、広島での西日本ロードクラシックに出場を予定しています。今シーズン前半の山場なので、短時間で高出力を出して逃げ切って優勝できるよう、今回の反省を活かして臨みたいです。

 

6/12(土) JBCF 群⾺CSCロードレース 6月大会

4位 川勝選手
DNF 堀江選手、堀井選手

堀江選手は追走で力を使い果たし、100kmの地点で無念のリタイヤ。
しかし、堀江選手の献身的な全力での追走のお陰で川勝選手は4位に入ることができ、見事な走りを見せてくれました。
※DNF=Did Not Finish

 

レポート:橿原葛本店 川勝
フォト:Toby