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- 「第90回全日本自転車競技選手権大会 ロードレース」
- 川勝選手【新金岡店・男子エリート】
- 中村選手【本社・男子マスターズ30〜39+40~49】
- 次のレースは福島県を舞台に3日間にわたり繰り広げられる3連戦
「第90回全日本自転車競技選手権大会 ロードレース」
6月26日(日)に広島県三原市にある広島県中央森林公園サイクリングロードで行われた「第90回全日本自転車競技選手権大会 ロードレース」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」から川勝選手(男子エリート)と中村選手(男子マスターズ30~39+40~49)の2名が参戦しました。
※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。
「全日本自転車競技選手権大会(以下、全日本)」その大会名からも分かる通り、自転車で行う各競技の日本一(ナショナルチャンピオン)を決定する大会です。
全日本には、エントリーすれば誰でもが参加できると言うわけではありません(マスターズクラスは除く)。公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)が定めた参加資格をクリアしていないと参加する事ができない、まさに選ばれし選手のみがエントリーできる大会です。
昨年の10月に開催された「第89回全日本自転車競技選手権大会ロードレース」で川勝選手は33位で完走したので、今年の全日本への参加資格を得ました。
昨年の10月に開催された「第89回全日本自転車競技選手権大会ロードレース」のレポートはコチラ。
昨年はコロナの影響により10月の開催でしたが、今年は6月26日に開催され、昨年に比べて気温も湿度も非常に高く厳しいレースとなることが予測されました。そんな中で各選手は全日本の大舞台で成績を残すことができたのでしょうか⁉
それぞれの選手からのレースレポートを、ぜひご覧ください。
第89回全日本自転車競技選手権大会ロードレース・コースMAP
(出典:JCF 2022全日本ロード要項_Ver.20220616.pdfより)
川勝選手【新金岡店・男子エリート】
▶個人ロードレースME・男子エリートクラス(12.3kmx15周=184.5km)
リザルト=DNF
直近のレースで2度落車をしており、今シーズンの悪い流れを断ち切れないまま臨んだ全日本選手権。目標は完走、そして来年の全日本選手権への出場資格の獲得(50位以内)。
スタート前に待機していた場所が、たまたま召集場所だったため、スタート時は集団の前方からとなった。
レースのスタート直後は集団内もピリピリしており(自分が緊張していただけかもしれないが…)、前回の全日本の時のように、うまく集団の前に上がることができない。
勝負所の三段坂が近づいてきた。左端が空いたので、スルスルと前へ上がる。
1つ目のトンネル、視界が悪くなると同時に集団が詰まってスピードが急激にダウン。「ヤバいっ」と思った瞬間、前の選手と接触して落車してしまった。
「またか…」と思ったが、そんなことを言っている場合ではなく、外れたチェーンを戻して自転車にまたがり再スタート。ボトルを落としたようだが、気にせずとにかく前のメイン集団を追う。目視でおよそ40秒。
「途中でやめるなよ」とチームメカニックの黒川さんからレース前に言われたことが頭をよぎる。
他の選手の逃げが決まってメイン集団のペースがスローダウンすることをひたすら願いながら単独で追いかける。無情にもメカニカルサポートカーやドクターカーなどが、メイン集団へのサポートのために、集団から遅れた自分の横を、クラクションを鳴らしながら抜かしていく。
少しくらいドラフティングさせてほしかったが、そう甘くはなく。
1周回目が完了し、この時点ですでにメイン集団から1分15秒遅れ。
2周目、諦めずにペダルを回す。ボトルを落としていることに気づいてくれたのか、オーガナイザーカーが「とれる?」「ゴミは捨てないでね」とペットボトルに入ったスポーツドリンクを渡してくれた。感謝。
2周回目の三段坂、変わらず単独だが、観客の方が拍手と声援を送ってくれた。こんなにありがたいことはないなとしみじみ。
補給ゾーンでチームからボトルを受け取り2周回が完了。この時点でメイン集団からは3分遅れ。
しかし、前には笛を吹きながら赤旗を振る審判が。
ここでタイムアウトによりレース終了となった。
何のために広島まで来たのか。あまりにショックな出来事に、現実から目を背けたくなる。何より万全のサポート体制を築いてもらいながら、全く期待に応えられなかったことが、ただただ申し訳なく悔しい。
とはいえ、起きてしまったことは仕方がないので、反省して切り替えて、前を向いてやっていくしかない。
帰路にて、もう随分関西に近づいた頃、新城幸也選手【BAHRAIN VICTORIOUS】の優勝をインターネットのリザルトで知る。来年も必ず全日本のスタートラインに戻ってこよう。
次戦は3週間後の福島県での3連戦。昨年優勝した石川ロードレースも含まれるので、気合を入れて臨みます。
フレーム:LOOK 795 BLADE RS
コンポーネント:SHIMANO DURA-ACE R9170
ホイール:SHIMANO WH-R9170 C40 TU
タイヤ:Vittoria corsa 25c
ハンドル: 3T AEROFLUX LTD
バーテープ:fi’zi:k Vento
サドル: SHIMANO PRO STEALTHカーボンスーパーライト
ペダル: SHIMANO PD-R9100
ウェア:Pearl Izumi エアスピード半袖ロードスーツ
ソックス:Pearl Izumi エアスピードソックス
ヘルメット:OGK KABUTO IZANAGI
アイウェア:OAKLEY radarEV
シューズ: SHIMANO RC9
インソール:REVE メルトインソール
中村選手【本社・男子マスターズ30〜39+40~49】
▶個人ロードレースMM30~39+40~49・男子マスターズ30~39+40~49クラス(12.3kmx7周=86.1km)
リザルト=34位
西日本ロードクラシックなどでも何度も走っているコースで、走り慣れているとはいえ厳しいコース。アップダウンや繰り返す下りコーナー、終盤にある三段坂などが特徴的なコースだ。
マスターズのレースは違う30代クラスと40代クラスの混走となるが、他年代で逃げが発生した時に一緒に自分と同年代の有力選手が一緒に逃げてしまうこともあるので、集団の前方で展開する様に心がけていく。
同じ年代では今年の現時点でJBCFエリート総合1位の小林選手【soleil de lest】、昨年のJBCFエリート総合1位の池川選手【VC VELOCE】、他にも過去のレースでも結果を残している皿谷選手【エキップティラン】、岩切選手【VC福岡 エリート】など、有力選手はたくさん。大学生や若い選手のいないだけで、ほぼJBCFのE1クラスタで走る実力者たちのレースだ。
自分のコンディションは良好。通常時の体重から2kgほど絞り、自分の心身の健康を維持できるベスト体重に近いところまで絞った。厳しい暑さが予想されたため、前日からしっかりとウォーターローディングを行い、睡眠をしっかりとって当日に挑んだ。
目標は表彰台や年代別でのシングルリザルト。前週の修善寺でのレースから不安はあるが、最低でもなんとか最終局面の勝負までは絡みたい。
当日スタート時は思いのほか気温は高くなく、比較的快適。とは言え徐々に暑くなる予報のためボトルは2本持ってスタートした。
スタート方式は、あまり得意ではないマスドスタート方式。ただ、修善寺の時と違いスタート100mでコースが一気に細くなるため、全力で飛び出すのはほんの一瞬であり心拍へのダメージも少なくすぐに落ち着いた集団走行へと切り替わっていった。
周回する集団のペースはそれなりに速いけれど、辛いペースではない。アップダウンは多いが1回の上りは三段坂を除き短いので勢いで登り切れる。下りのペースもさほど速くなく、自分には好都合。
ただ、ラップタイムは18分後半から19分前半とタイムだけ見た時は速くないものの、三段坂だけはしっかりと速くキツい(この日のレースで過去数年の中で最も速いタイムだった)、メリハリのある動きの集団だった。
淡々と周回をこなしていたが3周目の三段坂手前で落車が発生。避けるためにスピードを落とした影響で集団に追いつくのに脚を使うが、この直後の三段坂ではなんとか耐え凌ぐ。
その後も何度か有力選手達の中で逃げが発生する。30秒程度まで広がることはあるものの決定打にはならず、集団のペースアップで追いつく展開。5周目は特にキツかったが、人数は絞られながらも集団で最終の展開まで向かっていく。
これまでと同様にアタックがかかった6周目の三段坂でもペースが一気に上がる。気持ちが切れそうでかなり辛いところだが、あと少し踏ん張れば最終周回だ!と最後の展望台への坂を登るが、西日本チャレンジでの落車の経験から接触回避のために前走車との間隔をとっていたところに、追い抜いて前に前に行こうとする選手が入り込み思わず脚が一瞬止まってしまう。
「しまった!」と思い再び踏もうとするも、踏み続ける呼吸とリズムが戻らず勢いは落ちる。ペースの上がる集団を見て気持ちが切れる。無常にも集団はそのまま先に行ってしまった。
風が強いこの日は単独になってしまっては追いつけるレベルではない。ホームストレートに帰ってきた時には集団は最終周回に入るタイミングで、そのまま追いつくことはできず、単独でラスト1周を走行。残り数キロで合流してきた選手と共にゴールした。
今の自分にできることをして挑んだ全日本選手権マスターズ。全員が辛かったと思うあの場面でもう一歩無理してでも踏めなかったのは辛い時にチカラを出し切る練習が足りていない点と、諦め癖のついた自分のメンタルの弱さが原因。簡単に直せるものではないけど、ハッキリわかる弱さがある分、今後は少しずつでも鍛えていきたいと思う。
来年の全日本選手権にも出られるならばリベンジをしたい。
次のレースは福島県を舞台に3日間にわたり繰り広げられる3連戦
MiNERVA-asahiの選手が次に参加するレースは、7月16日(土)から18日(月/祝)の3日間にわたって福島県石川町と古殿町で開催される「第2回石川クリテリウム」「第20回 石川ロードレース」「第1回古殿ロードレース」に各選手が参加します。
これまで2日間連続でのレースは経験がありますが、3日間連続で開催される、まるでステージレースのようなレースは、各選手ともに初めてとなります。
MiNERVA-asahiは、更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。
過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。