【MiNERVA-asahi】JBCF 大磯クリテリウムレースレポート

2022.05.20

「第1回 JBCF大磯クリテリウム」

5月15日(日)に神奈川県中郡の大磯ロングビーチ駐車場特設コースで開催された「第1回 JBCF大磯クリテリウム」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

今回のレースは普段はホビーレースとして年に数回開催されているクリテリウムレースと同じコースを使い、JBCFとしては初開催地となるレースでした。

ホビーレースにも参加している関東勢の選手たちにとっては走り慣れたコース。それに対して関西勢は初めて走る選手も多いレースでした。

コースは横に長く、大きな2箇所のコーナーとクランクコーナーが1箇所あり、常にインターバルの掛かるコースレイアウト。少し小さめにまわる最終コーナーを抜けてからゴールまでは距離もあり、集団内での位置どりやコーナーの処理の仕方で大きく順位が左右されることが予想されるコースです。

MiNERVA-asahiの選手達はどのような作戦で、このレースに挑んだのでしょうか?

出典:JBCF「1回大磯クリテリウム」テクニカルガイドより

<<クリテリウム>>
0.85km×30周=25.5km(E1クラスタ)
0.85km×22周=18.7km(E2クラスタ)
0.85km×18周=15.3km(E3クラスタ)

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

●E1クラスタ
小林(毅)選手【八王子楢原店】、永友選手【THE BASE南大沢店】、佐藤選手【灘徳井店

●E2クラスタ
小林(将)選手【郡山富田店】、常富選手【静岡インター通店】、堀江選手【岐阜市橋店

●E3クラスタ
井上選手【船橋松が丘店

今回、MiNERVA-asahiから参戦した、それぞれの選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

佐藤選手【E1/灘徳井店】

リザルト=5位(E1-2)

神奈川県の大磯ビーチで行われた第1回大磯クリテリウム

JBCFでは初開催となりますが、ホビーレースでは1年を通してシリーズ戦が開催されており、関東では有名な会場です。

第1回と付くレースは、入賞するか(富士クリテリウム2位)、落車するか(石川クリテでの川ぽちゃ事件)と両極端なので、一抹の不安があります。

大磯クリテリウムは過去の動画も多くあり情報は豊富です。細長い敷地を往復するレイアウトですが、途中にクランクを設置する事で2箇所のコーナーの性格を変えていいます。最終コーナーはタイトなので、ここの立ち上がりで インターバルが掛かります。

特にホームストレートは強い向かい風のため、ここで集団から離されると千切れてしまいます。

今回は参加人数が多くE1クラスタも2組に分かれていましたが、チームメイトの小林選手が同じ組になりました。

同じチーム内でも関西組と関東組なので、一緒に走る機会が少ないのですが、前回の舞洲クリテリウムでは同じ組で走り、少しは走り方を理解したので前回より上手く連携出来そう。

「レース終盤でアシストできそうならお願いします。」と伝え、きらら浜の反省を踏まえて確認をとります。

マークしていたのは、群馬で2連勝した寺崎選手【バルバサイクルレーシングチーム】と池川選手【VC VELOCE】でした。

そして地元チームでもあり、大磯クリテリウムでは常勝のSBC Vertex Racing Team。

定刻通りにレースはスタート。

ローリングスタートでしたが、既にペースが速い。リアルスタートしても、それほど速度が変わりませんでした。

想定通り、最終コーナーでインターバルが掛かり、特に集団の10番手以降に位置してしまうと、コーナー技術に差のある選手が多く特にキツく感じます。

堪らずを使ってでも集団の前に出ますが、アタックが散発して集団が落ち着かない状況でした。

誰かが飛び出しては吸収を繰り返し、ペースが緩みません。

そんな中、いつのまにかORCA CYCLING TEAMの前田選手1人逃げ出している。有力選手の一人で、寺崎選手と池川選手が慌てて追います。

集団はローテーションを回そうとしますが、上手く回らず、前田選手との差は開くばかり。私も何度か先頭に出ますが、役に立っていない。

ラスト8周回程で、逃げには追い付かないというムードになり、集団は2位争いに切り替わります。

集団のペースが落ち着き、を回復させます。

ラスト4周で小林選手が近くにきたので「いける?」と聞くと、ペースを上げる小林さん… 。

あれ?ラストのバックストレートで上げて欲しかったのに…。

思わず「まだ早い!」と声をかけるとペースを落としてくれました。周回板が見えていなかったようです。

小林選手の後ろに張り付きますが、小林選手が想定より強く速い。しかし、アシストを頼んでおいて千切れるとかあり得ないので喰らいつきます。

鬼引きのまま、最終周回へ突入。心配していたコーナーも安全にクリアできました。

そのまま小林選手がリードアウトし、ゴールまで距離はまだあるし、は残ってないが、ばっちりアシストしてもらったのだから、あとは全力で踏むだけ。

しかし、力及ばす3人に捲られて、5位でゴールとなりました。

きらら浜クリテリウムに続いて、連続の入賞となりクリテリウムランキング(5月16日現在)では3位になりました。

次は2ヶ月先の石川クリテリウムに参加します。少し間があきますが、その分練習して“川ぽちゃ” DNFのリベンジをしたいと思います。ありがとうございました。

小林(毅)選手【E1/八王子楢原店】

リザルト=16位(E1-2)

冬季にほぼ毎月開催されているホビーレースの大磯クリテリウムには、よく参加しているためホームコースとも呼べる場所でのレースでした。

逃げれば決まることも多いコースなので、レース中盤に自分からアタック逃げを作り、無理そうなら同じ組の佐藤選手をアシストスプリント勝負してもらう作戦。

レース前に佐藤選手と簡単に打ち合わせをし、やはり最終周リードアウトすることにしました。

マークしていたのは池川選手【VC VELOCE】と寺崎選手【バルバサイクルレーシングチーム】です。

また、鳥海選手【SBC Vertex Racing Team】は普段から走り慣れているコースということもあり特に警戒していました。

序盤から先頭でローテーションにも積極的に加わりペースを上げます。

狙い目は中盤だったので、ある程度落ち着いたタイミングで少しを休め、1人前に飛び出しているのが見えますがまだ序盤、ひとまず集団内で待機します。

何周回かしてギャップが広がり集団の雰囲気を見て、今まで大磯クリテリウムに出てきた感覚で「これは決まる」と思いました。

逃げている選手の後ろに1人飛び出していたのでそこへジョインしてローテーションを回そうとしますが思うようにいきません。しばらく1人で先頭を追いますが、これも失敗に終わり集団へ戻ります。

残り数周、そろそろ位置取りかというタイミングで後ろから佐藤選手に声をかけられアシストに入ります。丁度周回板を見落として、どう動くか迷ってしまいましたが、ゆっくりペースアップの体勢に入ってみると、佐藤選手から「まだ早い!」と声が掛かり先頭付近で待機します。

29周目に入ったタイミングで1人の選手が飛び出しますが、小田原側のコーナーでその選手をパス。そのまま先頭でホームストレートへ入ったタイミングで「1周引きます!」と佐藤選手に言いリードアウト開始します。他の選手に捲られないようハイペースを維持し、最終コーナーを立ち上がったところで佐藤選手が飛び出しスプリント。自分は安全に流してゴールし16位で終えました。

逃げ切った前田選手に追いつけなかったことはとても残念ですが、作戦通りのリードアウトをすることができ、佐藤選手が5位入賞できたことは嬉しく思います。まだまだ荒削りなので技術を磨いて、今後に活かしたいと思います。

永友選手【E1/THE BASE南大沢店】

リザルト=12位(E1-1)

いつも参加しているホビーレースの大磯クリテリウムが、JBCFのレースとして初開催されました。

普段のレースとJBCFで、どんな違いがレースに現れるのかと楽しみな気持ちでレースに臨みました。

レース開始から単発のアタックが掛かりますが、どれも決まらず集団のペースはずっと速いままレースが進んでいきます。

十数周回目の小田原コーナーでペダルヒットをしてしまい、単独で落車してしまいましたが、幸いチェーンが外れただけだったので、ニュートラリゼーションを使い審判の指示の下、集団に復帰しました。(後方に居た方にご迷惑をお掛けいたしました。)

その後も、特に大きな展開もなく、レースは終盤へ。

最終周にマークしていた橋本選手【TRYCLE.ing】が集団から飛び出したのを見て、すぐさま追走します。

そのまま小田原コーナーを3番手で抜けましたが、意外と長い大磯のホームストレート半ばで失速してしまい、後続にスプリントで捲くられて12位でフィニッシュとなりました。

集団から飛び出した所までは良かったのですが、そのまま逃げ切れるだけの脚力が弱く、それがまんまレースに現れた形でした。

ただ最近のレースでは、保守的な走りが続いていたクリテリウムで 、最後に動けたのは次に繋がると思うので今後もトレーニングを続けて、良い成績が残せるように頑張ります。

堀江選手【E2/岐阜市橋店】

リザルト=8位(E2-1)

ホビーレースのエキスパートでは優勝をしたことがある大磯クリテリウム。コースも普段と同じとのことで走り方には自信がありました。

レース30分前からアップを始め、短いレースでしたが補給もちゃんと摂りました。

当日は気温も寒くはなく絶好のレース日和。今回の目標レース展開は、少数団スプリントでの優勝を狙っていました。

レース序盤から、多数の選手がアタックするものの単独の逃げが多く決まりません。自分はメイン集団に身を潜め、スプリントを待っていました。

しかし、ラスト4〜5週あたりで佐藤選手【Greeen Lights Racing Team】が単独逃げをきめ、これを山口選手【SBC Vertex Racing Team】が追走を単独でするという展開になりました。

特別誰をマークしていた訳ではないですが、展開的に決まってしまうと思い単独追走を試みます。しかしラスト2週の時点で単独追走と差があまり縮まらず集団に戻ります。

結局、追走の山口選手が単独逃げを試みた佐藤選手を捲り、優勝となりました。

やはり追走をすると決めた時に、集団に戻るという選択をした時点で私の負けだと結果的に思いました。

最終スプリントは昇格のかかった3位争いとなりましたが、追走の時点でを使ってしまっていた自分には8位が精一杯でした。入賞して上のクラスタに昇格したかったのですが、また勝てませんでした。

次戦までは少し期間が開くこともあり、初心に戻り、自転車を楽しむところから始めようと思います。

小林(将)選手【E2/郡山富田店】

リザルト=10位(E2-2)

2年前に1度だけ出たことのあるクリテリウムレース。

自分の脚質的にスプリンターではないので苦手意識があったのですが、出場できるレースの選択肢を狭めてしまうのと、可能性を広げるために挑戦しました。

クリテリウムを得意とするチームメイトから大磯クリテリウムのコースの走り方を聞いて、入念に試走します。

集団前方でレースしていればインターバルかかっても千切れることはないのと、逃げきり勝利の成功率が高いので逃げがあったら注意する。

この2点を頭に入れながらスタート。

スタート直後、普段と違うレースに緊張していたのかクリートキャッチが上手くいかず、出遅れて集団の最後尾に。

インターバルがかかり、このままだと無駄に体力が削られるので、集団のスピードが緩むタイミングを見計らって5周目辺りで一気に前に出て、前から10番以内の位置をキープします。前に上がってしまえば、特につらくなる場面もなく、再び後方に落ちないように気をつけて走ります。

何度か単発の飛び出しがあるものの、すぐ追いつけそうな距離だったので無理に追わず、数人の逃げが出来そうなときだけ反応。

結局逃げは決まらず、集団のまま最終回を迎えました。

最終コーナーを処理しゴールスプリントへ。コーナー前の順位から変わらずそのままゴールとなりました。

スプリントになる前の集団内での自分の走る位置のキープをもっと上でする必要があったのと、自分からも逃げる動きをいれても良かったかと思いました。

次回クリテリウムに挑戦するときは活かしていきたいと思います。

常富選手【E2/静岡インター店】

リザルト=DNF(E2-2)

今シーズン初参加となるレースでした。

クリテリウムは過去にホビーレースなら3位に入賞した経験があるので、自信を持って臨んだのですが結果はDNF

スタートしてから3周は集団の中程で走っていましたが、4周目のクランクコーナーで集団後方に下がってしまい、集団が縦に伸びた状態でクランクを集団の後方で抜けるのは、インターバルがかかってが削られるので避けたいと思っていたのに、案の定、集団内では中切れが発生し「これはマズイ!」と思って踏みます。

しかし、小田原コーナーのヘアピンで、焦りのせいかペダルヒットして、落車こそしなかったものの減速してしまい、向い風のホームストレートで集団との距離がズルズル開いていきます。結局、そのまま追いつくことができずに11周回で足切りとなりました。

今回はインターバルがキツくて千切れたというよりは、位置取りとコーナー処理の甘さが原因なので、次のレースに向けて修正していきたいと思います。

井上選手【E3/船橋松が丘店】

リザルト=9位(E3-3)

ローリングスタート直後、先頭付近のいい位置をキープでき、3周回くらいしたところで3人の逃げが出来るが容認します。

5周回目くらいのホームストレートで目の前で7~8人が絡む落車が発生し、ちょうどボトル取って水分を補給している最中だったのでヒヤッとしましたが何とか回避できました。

数周回したところで3人の逃げが1人になります。その頃には、逃げ集団と後続集団との差がかなり開いていたので、追いつけないだろうと判断し、集団は2位争いにシフトします。

スプリントには自信がなかったので、最後の平塚コーナーを先頭で入り、半周ちょっとを先行して逃げ切る作戦。数周回走って各コーナーではアドバンテージを感じていたので、コーナーを使いバックストレートで突き放そうと考えていました。

終始、集団先頭から5〜6番以内のいい位置をキープし、最終周の平塚コーナーに差し掛かります。

仕掛けようとした矢先に、後ろから上がってきた選手に被せられてタイミングを逃し5番手くらいでコーナーを通過。その後は前に上がれずスプリントにもつれこみ9位でフィニッシュとなりました。

レース中は終始いい動きが出来ていたものの、最終周で思うように動けなかったので、今後は後ろの選手の位置にも意識しながら走りたいと思います。

次のレースは弥彦ロードレース

MiNERVA-asahiの選手たちが次に参加するレースは、6月5日(日)に新潟県弥彦村の上泉〜井田特設周回コースで開催される「第1回 JBCF弥彦ロードレース」に参加します。

MiNERVA-asahiは、更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。