【MiNERVA-asahi】第93回全日本自転車競技選手権大会ロード・レポート

2025.06.25

第93回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース

6月22日(日)に静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンター(通称:日本CSC)において「第93回全日本自転車競技選手権大会(以下、全日本)」が行われ、あさひ公式レーシングチームMiNERVA-asahiの選手も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

去年も同時期に開催されMiNERVA-asahiから2名の選手が参戦しましたが、今年も全日本自転車競技選手権大会の時期となりました。

この全日本は1年に1度しか開催されず、全日本で優勝した選手は日本一の証であるナショナルチャンピオンジャージを1年間着用することができます。

また、この全日本の男子エリートには誰もがエントリーできるわけではなく、指定されたレースで一定の成績を残すなどした選手のみがエントリーすることができるレースになっています。

今年も全日本にエントリーした川勝選手と布田選手は指定レースでの成績は残せませんでしたが、JBCFの推薦枠において過去の成績が認められ、今年もエントリーすることができました。

また、男子マスターズクラスにも、普段JBCFのマスターズにレース参戦している深谷選手と大島選手も挑戦いたしました。

 

<<コースマップ>>

出典:「2025全日本自転車競技選手権大会ロード・レース実施要項0501」より

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

<<男子エリート/ME>>8.0km×20周回=160.0km

川勝選手【八尾店勤務】
布田選手【仙台長町店勤務】

<<男子マスターズ30~39+40~49>>8.0km×7周回=56.0km

大島選手【北岡崎店勤務】
深谷選手【南国店勤務】

 

【リザルト】

男子エリート(ME)

布田選手=DNF(64位/-7周回)
川勝選手=DNF(65位/-7周回)

男子マスターズ(MM30~39+40~49)

大島選手【M】=23位
深谷選手【M】=DNF(68位/-2周回)

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

布田選手【仙台長町店勤務/ME】

3回目の挑戦となった全日本選手権が、今年も修善寺の日本CSCで開催されました。

当日の気温は30℃を超えてかなり暑く、普段のレースとは環境も強度も、はっきり言ってレベルの違うレース。

自分から何かできるレベルのレースではないですが、気温が高いことから序盤がスローになる事を期待して逃げを狙いたい。

中盤にドカンとペースが上がった時に残れる気がしないので。

暑さ対策で背中に氷を詰めて、水を被ってレースがスタート。

するとチームメイトの川勝選手がファーストアタック

いや、流石に…という事で一旦見送ります。

2号橋を超えた上り(緩いが一番長い上り)で、前で20人ほど先行していたので、乗り遅れたらいけないと思いブリッジ

単独のブリッジだったので追いつくまで結構時間がかかってしまい、集団に追いついたところでオールアウトしてしまい、その後追いついてきた集団に付き直しますがつけず、千切れてしまいました。

全くパワーも出ないのでレース終了を覚悟したのですが、落車で遅れた増田選手(JCL TEAM UKYO)、阿部選手(ヴェロリアン松山)、高木選手(稲城FIETSクラスアクト)と合流。

なんとか回復できたので4人でローテーションを回して、2周回ほどかけてメイン集団に復帰します。

どうやら先頭では逃げが出来て、メイン集団はスローダウンしたらしく、おかげで命拾いできました。

ここから先はひたすら集団にしがみつくのみで、幸いペースアップが起こることはなかったので心拍も落ち着き、しばらくは淡々とメイン集団内で過ごせました。

毎周回、水と氷をもらい補給食を摂っていましたが、暑さのせいで気持ち悪くて胃に入りません。

誤魔化しながら10周回を消化しましたが、10周回目のペースアップに耐えられず、11周回目に入ったところで完全に集団からドロップ

も完全に終わって、11〜12周回目を喘ぎながら走り、13周回完了時点でタイムアウトによりレースは終了となりました。

川勝選手【八尾店勤務/ME】

5回目の出場となった全日本選手権。初出場の2021年大会以来、DNFが続いているので、なんとか最後まで粘りたい。

毎年6月は暑さと疲労で調子を落とすことが多いですが、今年はトレーニングと回復をバランスよくこなせており、綾川町ロード、ニセコクラシックと連戦の中でも脚の感覚は悪くありませんでした。

国内最高峰のレースで、どこまで走れるかはわかりませんが、収穫のあるレースにしたい。

レース前のアップを済ませて招集エリアへ。

スタートグリッドは最前列に並び、周りには新城幸也選手【SOLUTION TECH VINI FANTINI】や小林選手【JCL TEAM UKYO】、金子選手【群馬グリフィンレーシングチーム】ら錚々たるメンバーが並んでいます。

定刻通りの11:00に、日本一を決めるレースが大観衆の中スタートした。

序盤からのハイペースに身を構え、先頭付近で登りに入ると、鈴木選手【AvenirCyclingYamanashiDevelopment】、中司選手【堀場製作所自転車倶楽部】と抜け出す形になり、さらにKOMへ向けて踏んでいくと単独となって、結果的にファーストアタックとなってしまいました。

メイン集団を止めてるようで、タイム差は30秒までひろがり、1周回で終わっても良い覚悟で踏んでいましたが、2号橋からの上りのピークで、20名ほどのメイン集団から分断した集団に吸収されます。

その後、再び集団が1つになったところで鎌田選手【JCL TEAM UKYO】がアタックして、これに追走3名が合流します。

メイン集団はJCL TEAM UKYOがコントロールをしていて、基本的にはスローペース。

逃げ集団とのタイム差は3分弱まで広がり、KINAN Racing Teamや宇都宮ブリッツェンの選手達は追走したがっているように見えましたが、JCL TEAM UKYOがすかさずチェックに入り追走を許しません。

自分は先頭付近で走れており、水分と氷も毎周回貰えていたのでここまでは順調のように思え、勝負に絡めないことは明白ですが、次の展開には乗ってやろうと考えていました。

レースの半分を過ぎた頃、依然として鎌田選手を含む先頭グループは人数を減らしながらも逃げ続けています。

そんな中、競輪学校の坂で新城雄大選手【KINAN Racing Team】、武山選手【宇都宮ブリッツェン】、増田選手【JCL TEAM UKYO】が集団から抜け出し、自分も後を追います。

しかし、完全なパワー不足で3名には届かずに宙ぶらりん状態になってしまい、しかもこの一発でかなりのダメージを受けたように感じました。

下りで吸収されるも、勢いがついた集団はペースを取り戻し、次の上りは自分にとってかなり苦しいスピードでした。

息絶え絶えで上り終えて、ホームストレートに辿り着きましたが、集団の最後尾。

集団内には、まだ50〜60人は残っていそうでしたが、自分はもう限界で上りに入ると遅れてしまいました。

遅れてからはチームメイトの布田選手と2人になるタイミングもありましたがついていけず、ほぼ単独で2周回を走って、13周回完了時点でDNFとなりました。

大島選手【北岡崎店勤務/MM30~39+40~49】

エントリー時点では80%ルール足切りになるとのことなので、強豪選手を相手にどこまで走れるのか、集団から千切れても完走を目標にしていました。

普段はJBCFのE1クラスで走る、格上の選手が多数居るため全力で走るのみです。

スタートして直ぐの上りは強度は高いものの付いていけるレベルで問題なくクリア。

そこから裏の上りまでの蛇行区間で、集団内の位置取りにビビってしまい、集団後方へさがってしまいました。

裏の上りは3分位ですが、今シーズン苦手にしている強度ということと、斜度がきついこともあり思ったようにポジションをあげられませんでした。

再度の下りもポジションの維持が精一杯で、最後の上りを越えた時点で、集団とは5秒ほどギャップができていました。

上りを全開で踏んで集団に復帰し、何とか1周回目をクリアしましたが、この時点でかなりを使っており完走すら怪しく感じられました。

2周回目の裏の上りで完全に遅れて単独走になり、そこからはの合う数名のグルペットができて、各々が得意な場所で先頭に出て回していきます。

途中でチームメイトの深谷選手が前方に見えて、トラブルでもあったのかと声掛けしましたが反応がありません。(結果、熱中症で朦朧としていたようです。)

あとは淡々と残りの周回をこなして、無事に完走することができました。

深谷選手【南国店勤務/MM30~39+40~49】

スタートからすぐに上りがあり、アップダウンが多いコースレイアウトで、比較的上りが得意なのでスタートから集団の前方でレースを展開します。

1周回目が終わり、普段戦っているJBCFのマスターズよりも強度は高いですが、集団のペースについていけない感じもなく落ち着いて走ることができていました。

2周回目からは、上りは有力選手が交互にペースを作り、下りでは上りで遅れた選手たちが前に出ようと集団内での位置どりが激しくなり、下りで他の選手に前へ入られてしまい、うまく自分のペースを作れないまま走る形になってしまいました。

3周回目は集団のペースが少し落ちたので、自分も体力回復を狙って集団の後ろにつきましたが、後半の上りで去年同クラスにて優勝した皿谷選手【エキップティラン】がペースをあげ、その他有力選手たちもペースをさらにあげ始めまたことで、集団内で中切れが起きてしまい、この中切れを埋めながら3周回目を消化します。

しかし4周回目の下り区間で、中切れした選手と共に集団との差をあけてしまい、メイン集団から遅れてしまいました。

上り区間を1人で追走しますが、なかなか集団との差も埋まらず、KOMポイントで苦しくなり、さらに熱中症による頭痛でペースをさげてしまいました。

残りの周回は意識が朦朧とした状態で走り、5周回目を完了した時点でDNFという不甲斐ない結果でレースを終えました。

次のレースは2025全日本自転車競技選手権大会ジュニアロードレース

6月29日(日)に京都府南丹市美山町特設ロードコースで「2025全日本自転車競技選手権大会ジュニアロードレース」が開催されMiNERVA-asahiから山崎選手【国分寺店勤務】が参加を予定しています。

このレースはジュニアクラスやアンダー17、アンダー15のカテゴリーに所属する若手選手が集まり、日本一を決定するレースとなっており、今回MiNERVA-asahiからエントリーする山崎選手は、現在17歳の高校生になるため、男子ジュニア(MJ)クラスへのエントリーを予定しています。

今後もMiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。