【MiNERVA-asahi】第1回JBCFおんたけタイムトライアル&ヒルクライム・レースレポート

2023.05.26

第1回JBCFおんたけヒルクライム&タイムトライアル

5月20日(土)〜21日(日)に、長野県木曽郡大滝村にある松原スポーツ公園をメイン会場とした「第1回JBCFおんたけタイムトライアル&ヒルクライム」が行われ、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手達も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

今回行われた競技は、スタートからゴールまで、決まったコースを1人づつスタートし、そのタイムで順位を競うタイムトライアルと、山の麓から山頂に向かって上り坂メインのコースを一斉にスタートし、そのゴール順位を競うヒルクライムレースが行われました。

ロードレースクリテリウムでは集団で走ることでドラフティング効果によりレース中でも脚を休めることができたり、チーム戦によってエースを勝たせるための作戦的な走りができますが、タイムトライアルでは他の走者のドラフティングは禁止されており、完全に個人の力が試されます。

タイムトライアルでは、その競技特性上、選手が受ける風圧が最大のライバルとなるため、DHハンドル(DHバー)と言われる少しでも前面からの空気抵抗を軽減できるようなポジションで走ることができるよう設計された、特殊な形状のハンドルシステムが付いていたり、いつものロードバイクとは少し乗車ポジションが異なるタイムトライアル専用のバイク(TTバイク)を使用する選手も多くいて、機材を見ているだけでも楽しくなるレースです。

また、ヒルクライムレースにおいても集団で一斉にスタートしますが、基本的には各選手の登坂力により勝敗が左右されます。

タイムトライアルヒルクライムも、どちらも各選手の脚力が試され、選手それぞれの脚質によって得手不得手が明確に出る個人競技に近いレースとなります。

初日に行われたタイムトライアルは、御嶽湖に沿った8kmのコースを往復する16kmの距離で行われ、中盤あたりには標高差100mほどの丘があるため、コレを往路と復路で2回越える形となりますが、それ以外はほぼフラットなコース設定。

2日目のヒルクライムは松原スポーツ公園をスタートし約5kmのパレード走行を経てリアルスタートが切られ、そこからレース距離は19km、平均勾配が7.9%、獲得標高が1,290mと言う非常に過酷なコース設定でした。

 

<<コースマップ>>

出典:「第1回JBCFおんたけタイムトライアル」テクニカルガイドより

 

<<コースマップ>>

出典:「第1回JBCFおんたけヒルクライム」テクニカルガイドより

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

⚫︎タイムトライアル
・E1
大倉選手【港北電動アシスト館
川勝選手【新金岡店
小林(毅)選手【八王子楢原店
鉄山選手【甲府富士見店
布田選手【名取店

・マスターズ
中村選手【本社】
堀井選手【池田店

⚫︎ヒルクライム
・E1
大倉選手【港北電動アシスト館
川勝選手【新金岡店
小林(将)選手【新座店
布田選手【名取店

・マスターズ
中村選手【本社
堀井選手【池田店

・F
赤坂選手【THE BASE南大沢店

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手達のレースレポートを、ぜひご覧ください。

布田選手【名取店/E1】

リザルト:TT=19位、HC=4位

<<タイムトライアル>>

タイム=22:48.84、平均速度=42.1km/h

クラスタ違いでチームメイトの堀井選手からTTバイクを急遽借りて出走しました。

試走してポジションにあまり違和感が無かったのと、TTバイクのほうが明らかに速いコースだと思ったので、ぶっつけ本番ではありましたが使用してみました。

8kmの折り返し地点までは体力的にレッドゾーンに入らないように意識して走りましたが、後半は向かい風やTTポジションの維持に苦しみペースダウン。

タイムはそれほど良かったわけではないですが、パワーや心拍はほぼ上限値だったのでパフォーマンスは悪くなく、タイムトライアルの難しさを実感したレースでした。

 

 

<<ヒルクライム>>

リアルスタート直後、加藤選手【イナーメ信濃山形】と成田選手【mkw】が飛び出します。それに追走で山口選手【レバンテフジ静岡】と他数名。自分は集団に待機していました。

上位4人以外はすぐに吸収します。

35分程経過して、まだ大分余裕があったのと、集団の人数も減ってきたのでペースアップします。

単独で抜け出すことになりましたが、前から山口選手と奥田選手【Roppongi Express】がドロップしてきたので、それを目標に走ります。

10秒差ほどまで詰まりますが、なかなか追いつくことができません。

一方で自分の余裕もなくなり、かなりペースダウン。前からは離され、後続からは差を詰められる。

ラスト2kmで後続に追いつかれましたが、そこから千切れると入賞すら危うくなるので必死に粘り、なんとか順位をキープして4位でゴールしました。

大倉選手【港北電動アシスト館/E1】

リザルト:TT=4位、HC=17位

<<タイムトライアル>>

タイム=21:24.43、平均速度=44.8km/h

試走の段階は、ほぼ無風でしたが出走する時には風が吹き始めていました。往路は追い風の影響もありスピードに乗り平均時速は48.4km/h 。上りは頑張りすぎず、下りは恐れずDHバーを持ってクリアします。

復路は向かい風で、なかなかスピードに乗らず、序盤に突っ込みすぎたせいもありタイムが伸びません。後半失速しましたが、30秒間隔で出走した全走者3人を抜くことができ4位でゴールしました。

表彰台にあがると言う目標には届きませんでしたが、E1で初入賞できたことは、とても嬉しかったです。

 

<<ヒルクライム>>

20km超えのとても長いヒルクライムレース。

昨日のタイムトライアルとは変わり経験したことのないレースの為、少し不安がありました。

リアルスタート後すぐに集団は分断してしまい、なんとか先頭集団に食らいつきますが、高地の影響かパワーが出ません。

10km地点を過ぎたあたりで集団から遅れてしまい、その後は単独走となり、後ろから追いついて来たチームメイトの小林選手、川勝選手を含むグループと合流し、しばらく着いていきますが、この集団からも遅れてしまい、残り5kmで再び単独走となり17位でゴールしました。

川勝選手【新金岡店/E1】

リザルト:TT=14位、HC=14位

<<タイムトライアル>>

タイム=22:29.70、平均速度=42.6km/h

300w程度をターゲットに踏み込んでいったが、早々にキープできなさそうな雰囲気が漂い、苦しいが、とにかく耐える。

折り返し地点で10分20秒、試走時は復路が追い風基調だったので「これはいけるか⁉︎」と、期待を膨らませたが、風向きは向かい風に変わっていた。

結局復路は脚も心肺もキツくなり失速。残り1.5kmで自分の1分後ろからスタートした加藤選手【イナーメ信濃山形】にパスされ絶望。結果は22分30秒の14位でゴールしました。

 

<<ヒルクライム>>

リアルスタート後はスピードについていけず、10分足らずで集団を見送り、マイペースに切り替えます。

後ろから追いついてきた小出選手【イナーメ信濃山形】と糸川選手【soleil de lest】の3人でゴールを目指します。

前からドロップしてきたチームメイトの大倉選手にも声をかけ、一緒にゴールまで行きたかったが、大倉選手は途中でドロップ

残り6〜7km地点で10秒程度前を先行していたチームメイトの小林選手にも追いつき、ここからゴールまでは小林選手の牽引を中心に糸川選手と3人パックに。

前を走る2名の選手に対して、じわじわと差を詰めていたものの結局追いつかず、さらにゴール前は糸川選手のペースアップについていけず、最終的にはチームメイトの小林選手に1つ順位を譲ってもらい14位でゴールとなりました。

小林(毅)選手【八王子楢原店/E1】

リザルト:TT=7位

<<タイムトライアル>>

タイム=21:45.21、平均速度=44.1km/h

JBCFでは長めの16kmのタイムトライアルで、自分の脚質とTTバイクで参加することを考えるとシングルリザルトを目標にしていましたが、今まで参加したタイムトライアルの中で最長だったため不安がある中の出走となりました。

恐らく21分前後の戦いになると思われたため基本はFTPを維持、試走で往路は向かい風になっていたので前半でペースを作り後半はペースを維持して耐える作戦でした。

往路は作戦通りにペースを維持して10分前後で折り返します。しかし風向きが試走の時とは変わり復路が向かい風になっており思うようにスピードが出せず21分45秒でゴールし、7位という結果で終わりました。

あと12秒で表彰だったことを考えると悔しい結果になりました。

鉄山選手【甲府富士見店/E1】

リザルト:TT=29位

<<タイムトライアル>>

タイム=23:27.25、平均速度=40.9km/h

TTバイクで出走の方が8割ぐらいですが、自分はロードバイクで参加しました。

往路復路ともに一箇所短い上りがあり、そこをしっかり踏むことと上り切った後の下りでスピードに乗せることを意識して走ります。試走時には復路が追い風だったため、前半突っ込んで後半追い風に乗りながら耐えるイメージでした。

 

レースがスタートして往路320wで走り10:32で、まずまずのタイムでしたが折り返し地点のUターンの処理でもたついてしまいます。そして復路が追い風のはずが向かい風へ変わりペースを維持できず。エアロポジションも維持できなくなってしまい地獄の時間が続き29位でゴールとなりました。

小林(将)選手【新座店/E1】

リザルト:HC=15位

<<ヒルクライム>>

ゴール地点が標高2000mを越え、パワーが落ちてしまうのでパワー計はあまり気にせず心拍数を参考に上ります。

ヒルクライムリーダーを筆頭に序盤からハイペースで進み、集団は棒状一列になります。

中切れが何度かあったので埋めながら先頭集団キープしていましたが、10分ほどで千切れてしまいました。

ここからは集団から落ちてくる人を追い抜き、順位をあげるため自分のペースで上ります。

中盤でチームメイトの大倉選手に追いつき、前にいる人数や秒数を教えてくれたので、少しでも順位を上げるために前を追います。

レース後半のつづら折りで、後ろからチームメイトの川勝選手が合流し、協力しながらゴールしました。

堀井選手【池田店】

リザルト:TT=6位、HC=3位

<<タイムトライアル>>

タイム=22:29.16、平均速度=42.6km/h

舞洲で行われたタイムトライアルと違って、難しいコーナーと上りが1箇所のみであとはスピード勝負のコースでした。

TTバイクでのレースは新鮮で、とにかく楽しく走ることを意識しました。

折り返し地点の2km手間で3位になった山本選手【SBC Vertex Racing Team】に抜かされてしまい、追走しましたが追いつけませんでした。しかし、ペースなんて全く考えず常に追いかけたことで6位になれたのが良かった。

 

<<ヒルクライム>>

伊吹山ヒルクライムで完全に力負けした中野選手【mkw】にリベンジを果たすことが目標でした。

リアルスタート後、佐久間選手【湾岸サイクリング・ユナイテッド】がアタック

中野選手と自分は、キャッチできると過信してしまい逃げを容認してしまいました。

しばらく上っているとMOTOの審判から「前と30秒」と先行する佐久間選手とのタイム差が告げられ、少し焦ってペースを上げると気がつけば追走は自分と中野選手の2人になっていました。

2人で追いかけるも追いつけず、さらに中野選手の牽きが強く、残り3kmぐらいの地点で千切れてしまい、そのまま3位でゴールとなりました。

中村選手【本社/マスターズ】

リザルト:TT=4位、HC=4位

<<タイムトライアル>>

タイム=21:56.95、平均速度=43.7km/h

序盤から45km/h以上のペースで走りしっかりとDHバーを握って呼吸に余裕をもち、上り区間もDHバーを握ったまま淡々と踏み続けクリアします。

折り返しの地点で前後タイム差を確認する。

ライバルの山本選手【SBC Vertex Racing Team】とは概ね30秒くらいのギャップであり、スタート順から見て、ほぼタイム差はない状況でした。

後方の岸本選手【mkw】とは差があるものの、その30秒後ろにいるヨノツ選手【TeamZenko】が岸本選手に追いつこうとしているので、20秒くらい負けている目算となります。ただ、遅いというペースではないことは認識したので、後は復路を耐えるのみです。

最終コーナーを抜けてチカラを振り絞ってダンシングで上り後は全力で踏み抜いてゴールしました。

 

<<ヒルクライム>>

スタート直後から佐久間選手【湾岸サイクリング・ユナイテッド】がアタックするが、全員が見送りこのまま圧倒的なペースで独走して優勝となりました。

後続の集団内では、中野選手【mkw】、チームメイトの堀井選手、森本選手【code 33】が前を引き、自分を含め数名が追従します。

今回のヒルクライムは距離も長く、無理をしてペースが崩れると後から一気にキツくなるのがわかっていたので、自分の出せるギリギリのペースを維持して走行します。

しばらく走ると集団はバラバラになり、自分と吉田選手【mkw】が残り5位争いに。

このまま厳しい戦いになるかと思いきや、おんたけ休暇村からスキー場までの区間を淡々と踏んでいると気づけば一人旅となっていました。

スキー場に出ると少し先に2位争いからドロップした4番手森本選手の姿が単独で見えます。

自分はペースを落とさずここまで来ており、森本選手はペースを落としてここにいるため、「このまま踏めば必ず追いつく。」そう信じてペースを崩さないように踏み続け、追いついたところで少し勢いをつけてそのままパス。

上を見上げると先頭は見えなかったので、同じように無理をせず順位を落とさないように心がけてひたすらに踏み続け、最後までペースを落とすことなく踏み抜き無事4位でゴールとなりました。

赤坂選手【THE BASE南大沢店/F】

リザルト:HC=5位

<<ヒルクライム>>

前回出場した伊吹山HCよりも距離が長く、約20kmのヒルクライムレースなので、自分のペースで上るよう意識して挑みます。

スタート直後はハイペースで進み、残りの距離のことも考えながらも、できるだけついていきます。

3kmほど走行したあたりで前の選手が落ちてきて、私自身もかなり苦しかったため、呼吸を整えつつ自分のペースに切り替えて上ります。

おんたけスキー場からの残り約7kmから勾配がきつくなり、気合を入れ直して、ここからさらに踏ん張ります。最後は踏み切る脚も無くなりましたが、なんとか5位でゴールしました。

次のレースは新潟県で開催される第2回JBCF弥彦ロードレース

次戦は5月28日(日)に、新潟県西蒲原郡弥彦村の上泉―井田特設周回コースで行われる「第2回JBCF弥彦ロードレース」が開催され、MiNERVA-asahiの選手も参加を予定しています。

弥彦ロードレースは昨年にJBCFで第1回レースが開催され、今年が2回目の開催となります。

【MiNERVA-asahi】JBCF 弥彦サイクルロードレースースレポート

MiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

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