【MiNERVA-asahi】第91回全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース レポート

2023.06.28

第91回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース

6月22日(木)〜25日(日)に、静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンター(日本CSC)において「第91回全日本自転車競技選手権大会」が行われ、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」から2名の選手が参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

この4日間の中で「全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース」・「全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会」・「日本パラサイクリング選手権・ロード大会」が行われ、MiNERVA-asahiの選手は「全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース(以下、全日本)」の最上位クラスの男子エリート(ME)に出場しました。

全日本は年に一度しか開催されず、このレースで優勝した選手には日本一の称号としてナショナルチャンピオンの証となるジャージが与えられ、来年の全日本まで獲得したカテゴリーのレースに出場する際に、このナショナルチャンピオンのジャージを着用できます。

ただ、全日本には誰もが参加できるわけではなく様々な条件をクリアして参加資格を得なければいけません。今回、MiNERVA-asahiからは2名の選手がエントリーしましたが、布田選手は昨年の新潟県南魚沼市で行われた「第7回南魚沼ロードレース」で10位以内に入り、川勝選手は今年の群馬県利根郡みなかみ町で行われた「第57回JBCF東日本ロードクラシック」で10位以内に入ったことで全日本への出場権を獲得しました。

<<第7回南魚沼ロードレース>>

【MiNERVA-asahi】JBCF第2回南魚沼クリテリウム&第7回南魚沼ロードレースレポート

<<第57回JBCF東日本ロードクラシック>>

【MiNERVA-asahi】第57回JBCF東日本ロードクラシック・レースレポート

出場するだけでも簡単ではない全日本ですが、出場している選手のほとんどが格上のJプロツアー(またはそれに匹敵するクラス)に出場している選手ばかり。

そして、開催されたコースも日本CSC内の8kmサーキットコースと非常に起伏のある厳しいコースで行われ、スタート前から完走できるのは20名以下の選手だけになるのではないかと思われる非常に厳しいレースが想像されました。

<<コースマップ>>

出典:「JCF ロード_コース0614+」より

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

<<男子エリート(ME)>> 8km×20周=160km
川勝選手【新金岡店
布田選手【名取店

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手達のレースレポートを、ぜひご覧ください。

川勝選手【新金岡店】

リザルト=DNF(-11LAP)

ナショナルチャンピオンの称号をかけた大一番。2021年は展開に助けられ31位完走、2022年は1周目に落車してしまい早々にDNF

3年連続3度目の出場となります。

<<【MiNERVA-asahi】全日本自転車競技選手権大会ロード・レースレポート>>

【MiNERVA-asahi】全日本自転車競技選手権大会ロード・レースレポート

<<【MiNERVA-asahi】第90回全日本自転車競技選手権大会 ロードレースレポート>>

【MiNERVA-asahi】第90回全日本自転車競技選手権大会 ロードレースレポート

今回はチームメイトの布田選手と2人で出走。スタートは約130人。

完走するのは15人前後の予想、そう考えると無謀とも言えるがやはり最後まで走り切りたい。

直前にコンタクトが乾き目薬を指したくなってしまい、チームカーに戻ったりしている間に並びそびれてしまったため、スタートは後ろの方から。

集団内でガチャガチャせずに済むので、まあいいかと切り替えます。

1周回目、最初の上りからいきなりハイペースで進み、見なけりゃよかった心拍数は190を超えていました。息絶え絶えで最初の1周回をなんとかクリア。

既に絶望の最中でゼエゼエしながら2周回目の上りに突入、ペースは落ち着かずに一瞬で千切れてしまいます。

布田選手も同じ位置。集団から遅れて補給ポイントを通過するのがとても辛かったです。

チーム揃ってこんな序盤で終わってしまうのか?と思うと泣きそうになりましたが、幸い前では逃げが決まりメイン集団はスローダウンしたので、チームカーの隊列を縫いながら布田選手と一緒にメイン集団に復帰する事ができ、九死に一生を得ました。

まだメイン集団は大きく70〜80人くらい?息を整える余裕もでき、さすがに全日本はレベルが違うなと謎にレースを俯瞰的に見てしまいます。

強力な逃げグループは集団から3〜4分タイム差を広げているようで、昨年の全日本優勝者でもあり世界で活躍する新城幸也選手【Team Bahrain Victorious】もメイン集団に。

周回後半の上りでうまく新城選手の真後ろをゲットし、自分はアウターで頑張っていたが、新城選手はインナーで回していたので自分もすぐさまインナーに落とす。

そのまま下ってホームストレートの上りまで真後ろで走ることができ、世界で活躍する選手の後ろを走ることができたことに今年も感動した。

完走目標なので落ち着いたペースで少しでも周回を消化したかったのですが、6周回目の上りで新城選手がペースアップし、集団は一気に縦に長く伸び、またしても耐えきれず千切れてしまいました。

今度こそ終わった。一緒に千切れた布田選手とあとの何名かで少しでも長く走れるように頑張りましたが、結局レースの半分の80kmを走ったところでタイムアウトにより赤旗を振られてレース終了となりました。

優勝したのは山本大喜選手【JCL TEAM UKYO】。

序盤の逃げグループから抜け出してラスト2周を独走。ラストラップは自分の1周目と同タイムだったそう。

正直信じられない。

数年前は出場するのが目標だった全日本選手権は、出場する選手のレベルはもちろん、メディアの注目度や観戦者の数、レース会場の雰囲気、どれをとっても特別。実際に走ってみると自分が場違いだと感じるくらいレベルがかけ離れ、全くレースに参加できていないのがとにかく悔しい。

年に一度の特別なレースに出場できたことは素直に嬉しいが、到底こんな結果では満足できず、来年こそは最大限の準備をして必ず最後まで走り切り、1つでも上の順位でゴールできるようトレーニングしていきたいと思います。

布田選手【名取店】

リザルト=DNF(-11LAP)

自転車競技を始めた頃から目標としていた全日本選手権。前期最大のターゲットにしていました。

日本CSCの8kmコースで、獲得標高は5,000mを越える過酷なレース。

もともと上りは得意でしたが、他カテゴリーのレースでも落車が多く、下りが心配でした。

気温も高いので、体温が上昇しない様にスタート前には氷が入った袋を背中に詰めたり、レース中も水をかぶるなど気をつけながら、どこまで粘れるか、展開によっては完走を目指して走ることが目標でした。

定刻通り11:00にレースがスタート。

序盤、逃げが決まるまではペースが落ち着かないと分かっていたので、最初の1時間は特に集中して走ります。

自分は下りが苦手な為、ハイスピードでバイクを倒すような下りだと、どうしても前と差が空いてしまいます。いつもはその分、上りを強めに踏んでポジションをあげるのですが、今日のレースは全く前にあがれません。流石に普段のE1とはレベルが違うか、と改めて実感します。

「下りで遅れて上りで詰める」のは完全に無駄脚だと分かってはいますが、下りを攻めて落車するよりはマシか、と思いなんとか耐えます。

2周回目、更に上りのペースがあがり、集団後方にいた事もあって一度集団から千切れてしまいました。

一緒に千切れたメンバーには阿部選手【宇都宮ブリッツェン】や住吉選手【Sparkle Oita Racing Team】、チームメイトの川勝選手もおり、協力して前を行くメイン集団を追います。

その後、メイン集団内では逃げが決まったらしくペースダウンしたので、なんとかメイン集団に追いつくことができました。

ペースが落ちたタイミングで、できる限り休みたかったのですが、暑さの影響か回復に時間がかかります。

普段のレースより強度が高いのは間違いないが、自分自身の身体もいつもより重く感じました。

5〜6周回目はペースがかなり落ち、逃げとの差は5分。流石に開きすぎだと思ったのか、メイン集団から新城幸也選手【Team Bahrain Victorious】が飛び出し、集団は再度ペースアップ。

8kmコースに入る、最もキツイ上りで着いていけなくなり、メイン集団からもドロップしてしまいました。

その後は新城雄大選手【KINAN Racing Team】や川勝選手のグループで走りますが、ここにも最終的には着いていけなくなり、10周回終了時でタイムアウトとなり、目標には遠く及ばない結果となってしまいました。

完全に自分の力不足ではありましたが、今回のレースを走れた事は大きな経験になったし、今後のレースや練習に活かせる事は沢山あったと思います。

自分自身もっと強くなれると感じたレースだったので、また来年も全日本を走って、いい結果が残せるようトレーニングに励みたいと思います。

次のレースはJBCF石川クリテリウム&サイクルロードレース

次戦は7月15日(土)〜16日(日)に、福島県石川町で「第3回いしかわクリテリウム」と「第21回石川ロードレース」が開催され、MiNERVA-asahiの選手も参加を予定しています。MiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。