【MiNERVA-asahi】第29回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス・レースレポート

2024.01.18

第29回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス

1月14日(日)に栃木県宇都宮市・道の駅うつのみやろまんちっく村で開催された「第29回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手達も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

 

「全日本自転車競技選手権大会(以下、全日本)」その大会名からも分かる通り、自転車で行う様々な競技の日本一(ナショナルチャンピオン)を決定する大会です。

シクロクロスの全日本も、他の自転車競技と同様にエントリーすれば誰もが参加できると言うわけではなく、公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)が定めた参加資格をクリアしていないと参加する事ができません。

そして、優勝した選手には、他の競技同様にナショナルチャンピオンジャージが与えられ、同一種目においては1年間、このナショナルチャンピオンジャージを着用しなければいけません。

自転車競技に参加する選手ならば誰もが目指す「ナショナルチャンピオン」の座をかけた激しいレース!それが全日本なのです。

シクロクロスレースのルールや特色については、過去のコチラのブログでも、詳しく説明しておりますのでご覧ください。

【MiNERVA-asahi】第27回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス・レースレポート

 

<<コースマップ>>

出典:「JCF WEBサイト内 第29回 全日本自転車競技選手権大会 シクロクロス_コース図 0110」より

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

<<男子エリート/60分>>
折橋選手【船橋松が丘店勤務】

<<男子U23/50分>>
中島選手【川口本町店勤務】

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

中島選手【川口本町店/男子U23】

リザルト=7位(18名出走/完走7名)

U23にエントリーできるラストとなる全日本選手権。

年末年始にインフルエンザにかかってしまい、大きく体調を崩し調子の戻らないまま臨んだ今回の大会。選手として自己管理の甘さから生んでしまった失態を噛み締め、全力で挑みました。

コースは例年通り、テクニカル&フィジカルが要求され、所々ウェット区間もありワンミスが命取りとなります。前日の天気予報ではレース当日に雪マークがついていたため、大きくコースコンディションが変わることを考慮しながら、試走を行います。

レース当日。前日の夕方に降った雪の影響により、若干のセミウェット区間はあったものの、気温が非常に低いことからコースの一部は凍結し、コンディションはそれほど大きく変化することはありませんでした。

しかし、ワンミスが命取りになるこのコースでは前半から自分のラインで走行を続けることがベストであると考え、スタートから積極的に前にでます。

ホールショットをとり、3段坂までとにかくプッシュし続け、2番手で林間セクションに入ります。

1人にパスされ3番手で上り返しに入るも、前方の選手の落車により後方は団子のように詰まってしまい、先頭とは大きくタイム差が開きます。後半のハイスピード区間はとにかく喰らいつくも、心拍がきつくて全く踏めない状況となり、大きく後退。

また、焦りから2周目の林間セクションでラインミスによりペダルヒットをして落車。その影響で左ペダルが破損し、上手く走行出来ない状態に。

ペースも乱れ一時は10番手以降を走行し、大きく順位を落としてしまいましたが、ピットでスペアバイクにチェンジしてからは、乱れたペースと心拍を落ち着かせ、ミスの無いように意識して、前を走る4人パックをパスして単独の7位でレースを進めます。

先頭から大きく遅れ、タイム差もかなり開いてしまっていたため、自分のペースを刻みながら80%ルールによりラップアウトされないように走行します。

後半には、再度ペースをあげることができましたが、残り3周回時のキャンバー区間で落車してしまい、またしてもリズムを乱してしまい、復帰に少し時間かがり大きなタイムロスにはなってしまった。残りの周回は単独走行が続き、そのまま7位でのゴールとなりました。

自分の思い描いたものにはならず、悔しい結果となりましたが、多くの方々のサポートにより、万全な状態でレースに臨むことができました。今シーズンのシクロクロスは、2月11日に大阪府貝塚市で行われるJCXシリーズ#9関西シクロクロス二色の浜グランプリがラストとなるため、再度コンディションを整え良い形でシーズンを終えたいと思います。

折橋選手【船橋松が丘店/男子エリート】

リザルト=33位(-4Lap)(50名出走/完走13名)

自身4度目の挑戦となる全日本選手権の舞台は栃木県宇都宮市。

例年シクロクロス大会が行われているロマンチック村での開催でしたが、日本一を決める今回でもコースレイアウトに大きな変更点はなく、コース序盤の三段坂やサンドセクション、ロングキャンバーといったテクニカルなレイアウトが特徴的で、全日本に相応しい様々なテクニックが求められるバランスの取れたコースです。

コースは前日に降雪、レース当日はしばらく氷点下が続きましたが、男子エリートがスタートする午後にはほぼ乾いており、全体的にドライコンディションに。

しかし、中盤にあるロングキャンバーは朝霜が溶け切らずに、ドロドロというよりツルツル。

日陰になっているためラインの見極めも難しく、乗車にしろ、降車にしろ、滑らないよう走るだけでも困難を極めます。試走の段階でも乗車できていたエリート選手はごく僅かでした。

タイヤはフロントにIRC SERAC CX、リアはトラクション確保でIRC SERAC MUDを選択しました。ハイスピードなレースになると予想しましたが、タイヤはトラクション重視で安全な組み合わせを選択します。

気温も低いため、体を冷やさないよう早めにアップをして準備を整えます。

目標は去年の全日本の順位である18位を超えること。今シーズンのシクロクロスでの最高順位は、11月に行われた野辺山の17位。それでもフルラップはできないほど高速化している国内レースですが、全日本に向けて仕上げてきている選手たちと戦える権利がある以上は全力を尽くしたい。

ゼッケンは27番、今回は4列目からのスタートとなります。

スタートループを抜けて、本コースに入るまでは大きなアクシデントはないものの最初のサンドセクション〜3段坂は混乱を極めます。

前転した選手や、上から降ってくるバイクなどを避けながら、なんとか切り抜けます。大幅なロスこそない序盤でしたが、順位はまだ30番手台です。

前方には20番前後のパックが十数秒先に見え、まずはこのあたりに追いつきたい。コース中盤のロングキャンバー、大きな抜かしどころと言ったらここくらいしかありません。

早めに降りるのが安全ですが、降車して進めるラインも限られるため、これだと選手も抜かせないので、斜面の中盤あたりまで乗車し、足場があるスペースまで進んで降車し、再び乗車という作戦を取り、これがうまくいき、一気にパスすることに成功します。

レース開始から30分で現在27番手。目標としているパックとの距離は徐々に短くなっていますが、はほぼ限界。肉体的、精神的なキツさが順位と一致しない苦しさがしばらく続き、焦りを感じ始めてきたところで中盤のキャンバーでスリップ。

カチコチに凍った斜面と攣りかけているのせいで、なかなか復帰ができません。

結局再度バイクにまたがるのに30秒以上はかかっただろうか、遅れを取り戻すべく踏み直しますが、この遅れが致命的となり、80%ルールにより-4lapでラップアウトとなり、33位という結果で今年の全日本選手権を終えました。

去年の18位からは大きく順位落とすことになってしまいましたが、シーズンで最も追い込めたのは間違いなく、これが今年の自分の結果。

今シーズンは体調不良なども重なり、フィジカルの準備が十分にできない状態での幕開けとなりました。

そのため、いかに体力以外の部分を使い、速く走れるかをテーマとしてかました。本番までの不安要素をなくし、いかにプラスに繋げられる要素を増やせるかで結果が変わってくるのがレースです。

まだ、今シーズンのレースは残っているため、まずは回復に努め、残りの後半戦に向けて挑んでいきたいと思います。

次のレースはJCX#9関西シクロクロス二色の浜グランプリDAY1

2月11日(日)に、大阪府貝塚市の二色の浜海水浴場で行われる「JCX#9関西シクロクロス二色の浜グランプリDAY1」にMiNERVA-asahiの選手も参加を予定しています。

会場となる二色の浜海水浴場は大阪南部に位置し、ここでシクロクロスレースが行われるのは初めてとなる会場。目の前には関西空港が見え、夏場は海水浴場として賑わうだけでなく、家族でバーベキューや潮干狩りなどが楽しめます。砂浜に隣接した松林区間を走行したり、もちろん海水浴場の砂浜区間も設置され、起伏とバリエーションに富んだコース設定がされることでしょう。JCXシリーズとしては、今回の二色の浜グランプリが今シーズンの最終戦となります。

今後もMiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。