【MiNERVA-asahi】JCX#4/#5野辺山シクロクロス・レースレポート

2023.11.24

長野県で開催されたシクロクロスレース

11月18日(土)と19日(日)の両日、長野県南佐久郡南牧村の滝沢牧場内特設コースで開催された「JCX#4/#5野辺山シクロクロス」に、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手達も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

前回の幕張海浜公園で行われた幕張クロスの時は、季節外れな暑さもありレースのペースについていけずDNFとなる選手が続出しました。

そして今回の野辺山シクロクロスの会場は長野県内の標高が高い場所にあり、非常に寒さが懸念されるレースとなります。

会場の滝沢牧場は標高1,375mの野辺山高原内にあり、事前の天気予報では朝晩の冷え込みは厳しくなる予報で、最低気温も氷点下の気温が表示されていました。またレース直前には長野県内で初氷/初霜も確認がされるほどの急激な冷え込みです。

もともと、シクロクロスは寒い冬場に行われる競技ですが、前戦とこれだけ気温の条件が変化すると選手達も体調管理や気温への順応が難しくなります。

シクロクロスレースのルールや特色については、過去のコチラのブログでも、詳しく説明しておりますのでご覧ください。

【MiNERVA-asahi】第27回全日本自転車競技選手権大会シクロクロス・レースレポート

<<コースマップ>>

出典:「野辺山シクロクロス2023」テクニカルガイドより

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

<<ME1>>
折橋選手【船橋松が丘店勤務】
中島選手【川口本町店勤務】
※中島選手はDAY1のみの参戦

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

中島選手【川口本町店/ME1】

リザルト=DAY1:7位

今シーズンのシクロクロス初戦となった野辺山シクロクロス。

前日の雨の影響で、ところどころウェットな区間があるものの、例年の野辺山と比べると比較的ドライよりではありました。

スタート位置はUCIポイントを持っていたため、8番コールで最前列からスタートすることができました。

久しぶりのスタートダッシュでしたが、上手く決まり2番手で第1コーナーを抜けます。

今シーズンの自分の実力を知るためにも、とにかく最初から全力でプッシュしていきます。

フィニッシュゲートを先頭で超えるも、アスファルトのストレート区間で沢田選手【宇都宮ブリッツェン】と織田選手【弱虫ペダルサイクリングチーム】に先行されてしまいます。

そのまま3番手で進むもシケインをバニーホップで飛び越える選手たちにパスされ一気に6番手辺りまで後退。

パックで走行することを意識しますが、どうしてもシケイン区間で距離が空いてしまい単独の7番手となりました。

後方に2人のパックがいた為、少しペースを落とし心拍を落ち着かせ後半に備えます。

そして中盤辺りから、まさかの雪が降り始め少しずつ路面がウェットへと変わっていきますが、とにかくミスの無い走りを意識します。

前半はまだ高強度に慣れていない身体でオーバーペースでの走行でペースを落としてしまいましたが、後半から調子を取り戻して再度ペースをあげることができました。

そして、ラスト2周からは単独で抜け出し、前のパックを追う展開となり、少しずつタイム差は縮まりましたが、7位でのゴールとなりました。

まだまだ高強度に対応出来ておらず、課題だらけのレースとなりました。だが、大きなトラブルも無く、無事にレースを終えることができ、とても良い感触を掴むことができ、次の琵琶湖グランプリと連戦になるため、この感覚を忘れないようさらに上位の結果を狙って行きます。

折橋選手【船橋松が丘店/ME1】

リザルト=DAY1:17位(-2Lap)、DAY2:25位(-2Lap)

<<DAY1>>

2日連続開催となる初日。重たい泥と長い上り、パワーもテクニックも求められるコースは自分との相性も良く、去年は両日ともトップと同一周回完走(20位、21位)で終えています。

今年のコースは若干レイアウトに変更があるものの、基本は変わっていません。しかし、参加選手は去年以上に強力で、高速なレース展開が予想されました。良い感覚は掴めてきているので、まずは今期ベストリザルトを残したいところです。

路面は朝霜が溶けた影響と前日の雨も相まって、野辺山らしいマッドコンディションが出来上がっていました。

泥区間だけ言うとバギーコース付近の一部分だけなのですが、コース全体での安定感を優先してタイヤはフロントにIRC SERAC CX MADを装着。リアは漕ぎの軽さを優先し、IRC SERAC CXを選択。

天気によりコンディションが変わることが予想されるためチェーンオイルはWELDTITEのウェットルブを使用しました。

午後になっても雨こそ降らなかったが雲行きは怪しい状況。

試走を終えて、14時5分にコールアップ。

晴れ間も見えますが、吹き下ろす風は寒く、3分前に上下のアップウェアを脱ぎましたが少し冷えます。

ゼッケン30番、4列目中央からのスタートでしたが、ホームストレートを抜けてからは出遅れることもなく、まずまずの出だし。

しかし、最初のアスファルトの上りに入るコーナー手前で少し遅れ、この時点で35番手くらい。

上りの後のキャニオン超えや、コース終盤、キャンプ場の段差区間などは担ぎに切り替えて、確実にポジションをあげていきます。

先頭との距離が開かないうちにあがりたい気持ちはありますが、焦ると大体絡まってしまうため、前後の選手を意識しつつ冷静に走ります。

2周回目に入り、周りの選手もバラけ始めたとこで自分のペースで追い上げます。

アスファルトの上りで踏み続け、キャニオン超えからの下りでスピードを乗せて、その勢いのまま牧場のマッド区間を抜け、前を捉える。このリズムが掴めてきたところで、15番手が見える位置まであがることに成功。

この時点でコースには雪が降り始めており、ラインの見極めが難しくなり始めます。スタート時には乾いていた路面も湿り、重たい泥に変化していきます。小さいあられ状だった雪は徐々に大きくなり始め、視界が悪くなるほどに吹雪きます。

路面は所々凍り、泥も固まっていきます。寒さで身体が固まり、思うようにコントロールできなくなりますが、タイヤ選択がうまくいったのか、スリップすることもなく、大きなロスはない。終盤にはクリートに詰まった泥が凍り、ビンディングペダルが嵌まらなくなりました。

バイクを交換し、前を追いますがペースが落ちたせいもあり前との距離はだいぶ開いてしまいます。

視界が悪くなり、先を走る選手も見えなくなる。そろそろレース開始から1時間、次の周回に入れれば、と思ったところでラップアウトとなり、結果は-2lapの17位。

順位的には今期JCXでベストとなりました。

完走できなかったのは悔まれますが、荒れたコンディションの後半にかけても身体はよく動いてくれました。シーズン開始からフィジカル含めて平行線のような状態であったため、今後の自信に繋げることができた初日となりました。

 

<<DAY2>>

2日目の天気は快晴、最高気温は13℃、朝の時点ではシャバシャバしている泥も、午後のレースになる頃には固まりそう。

前日の疲労は思ったほど少なく、フィジカルの不安要素はありません。

コース上では重たい泥が増え、乗るか、ランをするかで大きく差がつくようなコンディションに変化。午後の試走の段階でマッド区間には何本かラインはできていますが、レースでトレースできるかはまた別。

タイヤのセッティングは、コースにも慣れたためパンクのリスク軽減とスピード重視の意味合いで、タイヤ自体は変えずに空気圧のみ少し上げて挑みます。

最終日はUCIレースということもあり、エントリー数は海外からの選手も加えると今シーズン最多の98名。

38番、5列目のスタートでした。

スタート直後は良かったものの、第1コーナーで前の選手の後輪に刺さり一度足をついてしまいました。これでかなり出遅れてしまいます。

アスファルトの上りに入った段階で全体の真ん中くらいでしょうか。

キャニオン超えは溝に落ちた選手達で混乱はあるが巻き込まれずにクリアし、その後の泥区間は全てバイクを担いでランで通過します。

泥を纏ったバイクは非常に重くなるため、担ぐ手前からバイクを轍に乗せることを意識していました。

1周回完了時点でも周りの選手はなかなかバラけず45番手前後。

固まっているということはそれだけ一気に巻き返せるチャンスでもあるので、諦めずに追い上げます。

2周回目以降はアウト側のラインを使い、いけるところまで乗車を選択し、スピードは変わらずとも、乗れた方が確実に楽に進めます。その後の区間で余裕が生まれるため、泥区間を抜けた先で抜かしていきます。

前日よりもバイクに付着する泥が重いため、早めに泥を落としたい。

固まったまま走るとトラブルの原因にもなるため、早めにピットインしてバイク交換をします。バイクの受け渡しにも慣れて、ピットでのロスは少なくなりました。

レース終盤になる頃には20番台の位置まで巻き返します。

30秒先に10番台のパックが見え、ペースを上げますが差はなかなか縮まらず、残り2周回を残してラップアウトとなりました。

25位の-2lap。この日の優勝選手と同一周回で完走できたのは14名のみ。

昨日同様、後半にかけてポジションをあげ続けられましたが、序盤の大きな遅れを取り戻せるほどのスピードが足りませんでした。

まずは得意な部分を伸ばしつつ、徐々に差を縮めていきたいと思います。

次のレースはJCX#6関西シクロクロス琵琶湖グランプリ

11月26日(日)に、滋賀県草津市烏丸半島で行われる「JCX#6関西シクロクロス琵琶湖グランプリ」にMiNERVA-asahiの選手も参加を予定しています。

烏丸半島でのレースは毎年、関西ではお馴染みの関西シクロのシリーズ戦でレースが開催されている場所で、長く続くキャンバー走行が選手達を苦しめるコース設定。このキャンバーを如何に上手く、そして早く攻略できれば上位での完走が見えてくるコースとなっています。

今後もMiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。