【MiNERVA-asahi】第2回JBCFおんたけタイムトライアル&ヒルクライム・レポート

2024.05.23

長野県木曽郡王滝村で開催されたタイムトライアルとヒルクライムレース

5月18日(土)~19日(日)に、長野県木曽郡王滝村で「第2回JBCFおんたけタイムるトライアル」と「第2回JBCFおんたけヒルクライム」が開催され、MiNERVA-asahiの選手たちも参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

タイムトライアルは松原スポーツ公園近傍をスタートし御嶽湖南岸を走り牧尾ダム近傍を折り返す、総距離が16kmのコースで個人タイムトライアルが開催されました。

個人タイムトライアルとしては一般公道を使用して争われ、距離も長く、途中には上りの区間も設定されています。通常のロードレースであれば集団でローテーションしながら走りますが、個人タイムトライアルの場合は1人ずつの出走となり、風の影響などを受け続けて走る為、各選手の脚力がタイムにそのまま反映されてしまいます。

また、カーブを抜けるライン取りやタイムトライアルバイクと呼ばれるタイムトライアル専用のバイクのライディングポジションなど普段のレースとは違った要素が勝敗を左右します。

翌日のヒルクライムリアルスタート地点までの約5kmのパレード走行を含む総距離24km、獲得標高1,290m、最大勾配7.9%と非常に厳しいコース設定で行われます。

コース後半の御嶽スキー場あたりでは九十九折れの細かなカーブと急斜面の上りが選手たちを苦しめます。

▼昨年の第1回おんたけタイムトライアル&ヒルクライムのレースレポート

【MiNERVA-asahi】第1回JBCFおんたけタイムトライアル&ヒルクライム・レースレポート

 

<<タイムトライアル・コースマップ>>

出典:「第2回おんたけタイムトライアル」テクニカルガイドより

<<ヒルクライム・コースマップ>>

出典:「第2回おんたけヒルクライム」テクニカルガイドより

 

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

【タイムトライアル】
<<E1>>
布田選手【仙台長町店勤務】
小林(毅)選手【調布店勤務】

<<E2>>
大島選手【北岡崎店勤務】

<<M>>
中村選手【本社勤務】

【ヒルクライム】
<<E1>>
布田選手【仙台長町店勤務】
能戸選手【浜松幸店勤務】

<<E2>>
大島選手【北岡崎店勤務】
常富選手【岐阜市橋店勤務】

<<M>>
中村選手【本社勤務】

 

【リザルト】
布田選手【E1】タイムトライアル=12位、ヒルクライム=6位
小林(毅)選手【E1】タイムトライアル=8位
能戸選手【E1】ヒルクライム=10位
大島選手【E2】タイムトライアル=7位、ヒルクライム=14位
常富選手【E2】ヒルクライム=5位
中村選手【M】タイムトライアル=1位、ヒルクライム=4位

 

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手のレースレポートを、ぜひご覧ください。

布田選手【仙台長町店/E1】

タイムトライアル

昨年はレース直前に急遽チームメイトから借りたタイムトライアルバイクで出走しましたが、今回は普段ロードレースで使用しているLOOK 795 blade RSで出走しました。

機材差が大きく出そうなコースなので正直リザルトは期待出来ないですが、ポイント配分が高いので一つでもうえの順位を目指します。

ターゲットタイムは22分00秒。

昨年は何も考えず、ただ限界点手前で踏み続けるようなレースだったので、今回はコース取りを強く意識しました。

個人ランキングが出走者の中で最上位だったので10時40分にE1の最終走者でスタート。

往路が若干の向い風だったので前半は気持ち強めに踏んでいきます。往路の時点であまり余裕はなく、上りで強めに踏んでしまったり、平坦でスピードに乗せられていない実感があり、復路は耐える走りになりました。

少しでも挽回しようと上りを強めに踏みますが、上体が起きてエアロフォームを取れなくなったり、ケイデンスを一定に保てなかったりと、反省点が多い走りとなりました。

結果は22分12秒と、昨年よりは30秒以上良いタイムでしたが、入賞圏内には程遠い12位でゴールとなりました。

機材差は当然あると思いますが、それ以上にフォーム、トルク効率、パワー配分でのロスが大きく、それを改善するだけでも1km/h程は変わりそう。

タイムトライアルを走る機会がほとんどないですが、ロードレースにも繋がる良い経験となりました。

 

ヒルクライム

昨日とは変わり、雨も降りそうな寒い天候。

朝起きて、昨日のタイムトライアルのダメージがに残っていたので気分は落ち気味。

スタート地点まではパレード走行ですが、この時点でが攣りそう。

だが、伊吹山の時も結局最後までが攣る事は無かったので、気にするなと自らに言い聞かせてスタートします。

圧倒的優勝候補の橋本選手【TRYCLE.ing】がスタートと同時にアタック

6.5倍以上出ていますが、数名の選手が着いていくので「マジかよ〜、やめてくれよ〜」と思いながらも着いていきます。

そのままペースを緩めず、5分程で1分前にスタートしたJPTカテゴリーのプロトンに追いつきました。

この時点で既にしんどいですが、耐えるしかありません。

しばらくJPTと混走になりましたが、20分が経過した辺りで徐々にバラけ始めます。

自分がギリギリ着いていけるパックで上っていきますが、まだ中間点も過ぎておらず明らかにオーバーペース。

同じパック内にE1の長谷川選手【イナーメ信濃山形-EFT】がいたので粘りたかったのですが、力及ばずドロップ

後半、勾配があがり始める区間でペースが落ち始め、後続の3人のE1選手のパックにパスされ、もはや踏み直せる力は残っておらず、このパックからこぼれた奥田選手【Roppongi Express】にツキイチでゴールを目指します。

ラスト200mでのスパートで離されてしまい、最後はフラフラになりながら6位でゴールとなりました。

小林(毅)選手【調布店/E1】

タイムトライアル

往復16キロの比較的長距離な個人タイムトライアル

タイムトライアルは、時間いっぱい出し切れるパワーを維持することが大事なので、パワーカーブとコースを元にどう走るか考えていくことが大事なレースになります。

試走で路面のチェックをし、長めにアップをしてレースに備えます。

スタート直後の下りでタイムを稼げるようなスピードを乗せて、その後は平均して一定パワーとなるようにパワーをコントロールします。

最初突っ込んで後半垂れてしまうのが悪い癖なので、往路は気持ち抑え気味で走ります。

復路ではペースをあげたいところですが、コース中盤の上り区間のパワーをあげていきたいところで、思うようにパワーを出し切ることができず、21分46秒の8位でゴールしました。

思った以上にタイムは奮わず、パワーも想定より低くい結果となってしまいました。

タイムトライアルバイクは乗る機会も少ないので難しいところですが、ポジションやフォームを改善して次回は全力を出し切れるようにしたいと思います。

能戸選手【浜松幸店/E1】

ヒルクライム

パレード区間と合わせて全行程24kmとJBCFの中では最長のヒルクライム

あまり長いヒルクライムは得意ではないですが、4月に開催された伊吹山ヒルクライムの時よりは調子はあがっているので、伊吹山ヒルクライム以上のリザルトを狙います。

昨年出場した人の話を聞く限り、リアルスタートが切られる地点までのパレード区間がペースも早く強烈にキツいとのとこだったので構えていましたが、今年はゆったりとしたペースで進行します。

パレードをアップ代わりとするつもりだったのですが、心拍をあげられなかったことは誤算。

優勝候補の橋本選手【TRYCLE.ing】がリアルスタート直後にアタック

いきなりかっ飛んでいったのでビックリしましたが、それにみんな反応するのでマイペースを貫く訳にはいかず、自分も乗っかります。

6倍越えの出力でしばらく踏んでいくので、スタート5分くらいでJPTプロトンに追いついてしまいペースもここで落ち着きます。

集団でしばらく距離を消化し、10km地点手前くらいの勾配がキツくなったところでJPTの選手たちがペースアップ。

エリートで表彰台にあがった選手たちは、このペースアップにも対応していましたが、自分はつききれず単独走になります。

ゲレンデのつづら折れ区間で、1段上に入賞メンバーがいるという距離感をなんとか保ちながらゴールまで粘り10位でゴールしました。

大島選手【北岡崎店/E2】

タイムトライアル

前半突っ込んで後半耐えてトータルFTP以上を目標にスタートします。

最初の上りで30秒前にスタートした前走者が見えたので強度をあげて下り前にパスします。

下りで少し心拍を落ち着けて、その後の平坦区間へ。

多少向かい風のなか、2番目のスタートだったので追う選手がいなくなりましたが審判のバイクが居たためペーサーだと仮定して走しました。

最大心拍の90%維持して折り返しへ。

後半に入ると少しずつ脚が重くなってきて呼吸も少しずつキツくなってきた所で2回目の上りへ。

試走ではシッティングで十分なパワーが出ていましたが、さすがに厳しくダンシングで乗り切ります。

その後は残るパワーを振り絞って走りきりました。

タイムは23分13秒の7位でゴールしました。

入賞は逃しましたがコンディションがあがってきていることが確認ができて良かったです。

 

ヒルクライム

クライマー相手には分が悪すぎるので、無理にやり合わずに、ひたすらペースで上ります。

リアルスタート後わずか3分で集団から千切れてしまいましたが、無理をしない作戦なので、あとは落ちて来る選手をパスしながらゴールを目指します。

心拍数の割にはパワーは出ていますが、心拍数の数値以上にキツく感じました。

スキー場のゲレンデに入るまではキツいなりにまだ余裕があったのですが、ゲレンデに入って以降は斜度も厳しくなり高度の影響かパワーもなかなか出ず苦しい状況が続きます。

ただ他の選手が周りにいたので踏みとどまる原動力になり、ペースは徐々に落ちたものの大きくタレることなく14位でゴールすることができました。

ヒルクライムの練習はほぼしてない中で1時間のペース走ができたのはタイムトライアルと同様コンディションの良さだと感じました。

常富選手【岐阜市橋店/E2】

ヒルクライム

1カ月前に開催された伊吹山ヒルクライムは7位で表彰台を逃して悔しい思いをしたので、今回の目標は最低でも入賞を狙っていました。

5kmのパレードランを経て、レースがスタート。

いきなり飛び出す選手はいませんでしたが、前日のタイムトライアルで入賞した、脚のある選手が主となってハイペースで先頭を牽いていきます。

そんな選手達と序盤からローテーションを回すほどの自信はなかったので、10番手以内をキープしながら温存します。

スタートから15分ほどで、先頭集団は10名程に絞られ、入賞のためにはここから絶対にドロップしてはいけなかったが、正直言ってレースをしているというよりは、ただ耐えているという状態に。

段々と苦しくなってきて、スタートから8km地点で前に7名を残したまま千切れてしまいます。

しかし、まだ先は長いので、先頭パックから落ちてきた選手を抜いて順位をあげるためにも、ペース配分はしっかり考えつつ全力で追いかけます。

その甲斐あって後半のスキー場区間に差し掛かったあたりで、先頭から遅れた選手2名をキャッチすることができ、残り6kmは3人で5位争いをすることになりましたが、協調して前を追うというよりは牽制ムードに。

残り2kmの看板を過ぎても他の選手はキツそうで、前に出てこなかったのを見て、斜度が緩んだタイミングでアタック

誰もついて来なかったのでラストスパートをかけて、目標にしていた5位でゴールすることができました。

中村選手【本社/M】

タイムトライアル

コースレイアウト的には平坦が中心ですが、途中で丘があり、下った後そこから折り返し地点までが緩やかな下り坂となる往路。

反対に復路は緩い上り坂で、折り返し地点までに温存してしっかり踏む余力を残すことがカギとなります。

前年のリザルトからマスターズ優勝の目標タイムを21分30秒に設定して、去年のタイムの21分56秒は最低でも超えたいと思って挑みました。

距離としては脚力勝負のタイムトライアルではありますが、少しのロスでも減らしておきたい。

前日の試走では上りの際のギアやポジション、踏み方、下りコーナーの処理を主に確認し、路面が結構荒れているのでしっかりとチェックしました。

当日は朝イチの出走のため、当日試走はしっかり集中した1往復だけにして本番をイメージしたコースどりを試してレースに備えます。

スタートは落ち着いて、一気に心拍を上げるのではなく少しずつギアを重くして緩い下りを利用してスピードを50km/hくらいまで上げ、合わせて心拍も上げていきます。

落ち着いてタイトなコーナーをこなして長い直線へ。時速47km/h前後で割といいペースで踏めています。

往路の丘を越える際に、30秒前に出走した松井選手【イナーメ信濃山形-EFT】を追い抜きます。

スピードの乗る下りを路面の凸凹に注意しつつ、落ち着いてこなし進むと折り返し地点に近づき、ここで先に走っている選手とのタイム差がだいたいわかるが、優勝候補の佐久間選手【湾岸サイクリング・ユナイテッド】との差は微妙な感じ。

折り返し地点のターンを落ち着いて処理し、ここから復路は踏ん張りどころ。

丘をダンシングで上り、呼吸を整えながら下りで少し休みます。

復路のカーブを超えたら上りなのでそこまでは心拍はあげすぎず、カーブ後からは力を振り絞って踏み続けます。

ようやく見えたゴールに飛び込み、タイムは21分29秒。

2位の選手に36秒差をつけて優勝することができました。

 

【ヒルクライム】

5kmほどのパレード区間の後、一旦止まってカテゴリごとにリアルスタートします。

パレード区間が終わりレースがスタート。

やはり思った通り序盤から佐久間選手【湾岸サイクリング・ユナイテッド】が仕掛けます。

これに中野選手【mkw】、大東選手【mkw】がつき松井選手【イナーメ信濃山形-EFT】も続きます。

いきなり勝負を決められるのは悔しいので、できるだけ食らいきますが、自分とはペースが明らかに違い、1kmほど後ろについてはみたものの、心拍も上がりにも負担が大きく、無理につかず自分のペースで行くことにしました。

そこから1人旅になるかと思いましたが、前から大東選手がドロップしてきて、後ろから杉浦選手【mkw】が追いかけてきます。

大東選手はドロップしてきたところなので今が1番辛いはず。

そして杉浦選手は軽量級なので緩斜面区間で踏めば引き離せると思い、絶対にペースを落とさないように維持して、使う筋肉を変えながらしっかりと呼吸を整えて走ります。

思った通りの踏ん張りどころだったようで差を広げることに成功し、そこからは単独走となります。

スキー場に入ると景色が一気に開け、気分もあがります。しかし斜度もあがるのでインナーギアに落として淡々と踏み続けます。

九十九折りの坂では見下ろしたところで杉浦選手の姿が見えますが、焦らず落ち着いて差を広げていきます。

残りの力を振り絞って上り切り、最後は5位の選手には2分弱の差をつけ4位入賞でゴールとなりました。

次のレースは新潟県で開催される第3回JBCF弥彦ロードレース

5月26日(日)に新潟県弥彦村の上泉-井田特設周回コースで行わる「第3回JBCF弥彦ロードレース」にMiNERVA-asahiの選手達も参加を予定しています。

昨年も同じコースを使って開催されましたが、一般公道を使ったロードレースになり、広い田畑の中を通る長い直線は左右に風を遮るものがないため横風が吹けば集団が分断してしまう可能性もあり、その日の天候にも大きく影響を受けるコースになっています。

また、今回もE1とE2が同時に走る交流戦となっており、E2の選手にとっては格上の選手たちと走らなくてはいけない厳しいレースとなります。

▼昨年の第2回弥彦ロードレースのレースレポート

【MiNERVA-asahi】第2回JBCF弥彦ロード・レースレポート

今後もMiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。