【MiNERVA-asahi】第1回JBCF袋井・掛川ロードレースレポート

2023.03.31

2023年シーズンのJBCF第2戦目となるレース

鹿児島県で行われた2023シーズンJBCF開幕戦となった「第1回JBCF鹿屋・肝付ロードレース」と「第1回JBCF志布志クリテリウム」からちょうど1か月。

【MiNERVA-asahi】鹿屋・肝付ロードレース&志布志クリテリウム・レースレポート

3月25日(土)・26日(日)に第2戦目となるレースが静岡県袋井市の小笠山総合運動公園エコパ特設コ–スで行われ、あさひ公式レーシングチーム「MiNERVA-asahi」の選手達も参戦しました。

※自転車レース特有のルールや用語はこちらでご説明しています。

 

第1回JBCF袋井・掛川ロードレース コースMAP

出典:「第1回JBCF袋井・掛川ロードレース」テクニカルガイドより

 

25日(土)にはE1/E2/Mクラスタのレースが行われ、26日(日)にE3クラスタのレースが行われました。

今回の小笠山総合運動公園エコパ特設コ–スでのロードレースは初開催となります。コース自体の起伏はそれ程ありませんが、一部分ではコース幅がかなり狭くなる部分もあり、全体的にカーブも多いコース設定のためクラスタによっては表彰台を狙ったアタックや逃げる選手に注意が必要です。また、E1クラスタのレース距離は132kmと非常に長くスタート前からサバイバル戦となることが予測されました。

選手達にとっては春の厳しいシーズン

ご存知の通りMiNERVA-asahiで走る選手は、普段全国にあるサイクルベースあさひで働いています。

進学や就職など新生活がはじまる春のこのシーズンは、自転車とともに新生活をはじめるため、多くのお客様がご来店される時期でもあります。

もちろんMiNERVA-asahiの選手達の本業はレースではなく、皆様の自転車選びのお手伝いをしたり、普段乗られている自転車のメンテナンスをさせていただくのが本業です。

JBCFのJエリートツアーに参戦するほとんどの選手達もそうであるように、仕事とトレーニングの両立が非常に難しく、忙しいからといってトレーニングを怠るとレース結果に顕著に現れてしまう競技特性のため、いかに普段の仕事とプライベートでの練習を効率よく行えるかが重要となる時期でもあります。

今回のレースに参戦した選手は下記となります。

・E1クラスタ
6km×22周=132km
川勝選手【新金岡店
布田選手【名取店
小林(毅)選手【八王子楢原店
小林(将)選手【川越店
鉄山選手【甲府富士見店

・E2クラスタ
6km×13周=78km
大倉選手【港北電動アシスト館
竹中選手【橿原葛本店
常富選手【静岡インター通店

・E3クラスタ
6km×8周=48km
後藤選手【川西店

・マスターズ
6km×10周=60km
中村選手【本社
堀井選手【池田店

今回、MiNERVA-asahiから参戦した選手達のレースレポートを、ぜひご覧ください。

布田選手【名取店/E1】

リザルト=13位

レースの序盤、最後尾からスタートしたので集団前方まで上がるのに5周回ほどかかってしまい、かなりを使ってしまいました。

先頭付近に上がれた直後、コーナーで数名の落車が発生し、コース幅が狭かったこともあり落車した選手の救護が優先され、ほとんどの選手が前に進めない状態に。レースは中断か続行かよく分からない状態になり、集団内は混乱。ようやく落ち着いた頃には先ほどの落車よりも前方を走っていた選手数名によって2分30秒差で逃げグループができていました。

その後は集団で周回をこなしますが、コーナーの立ち上がりや中切れでかなりキツい状態に。

途中でレースを降りることも頭をよぎりましたが、チームメイトの川勝選手も千切れてしまったため、チームのためにも集団からドロップするわけにはいきません。

なんとか集団に喰らい付きますがアタックするも残っておらず、そのまま集団内で周回をこなして13位でゴールとなりました。

川勝選手【新金岡店/E1】

リザルト=DNF

132kmの長丁場、雨も降り、気温も低く、コンディションの悪いなか行われた今回のレース。

コースは道幅も狭く、細かくコーナーを繰り返すレイアウトで、なかなか前に上がれずチームでまとまって走ることは難しい状況でした。

5周回目に先頭で落車が発生し後続が突っ込み、道が塞がれてしまい数名が先行するかたちとなりましたが、集団はいったんストップ。ニュートラルかと思いきやレースは止まらず、そのまま続行されます。

何人先行しているのか、状況がわからないまま距離を消化していき、聞かされたタイム差は2分半。逃げグループも強力だったようで、一向に差が縮まりません。

気づけばメイン集団も20人ほどまで絞られ、100kmを過ぎたあたりで一気にキツくなり千切れてしまい、残り3周を残してリタイアとなりました。

小林(毅)選手【八王子楢原店/E1】

リザルト=DNF

集団の前方へ上がりたかったが狭いコースで更に落車が多く思うように動けません。

先頭が見える位置で走り、5週目の中盤で先頭まで上がったタイミングで目の前で大きな落車が発生。

なんとか巻き込まれずに済みましたが、道は完全に塞がれた状態となりました。

後ろからは止まれと声がかかりほぼニュートラル状態でゆっくりと進みますが、集団は混乱したまま流れでレースは続行。

その隙にできた先行する選手とのタイム差を埋めるべく先頭でローテーションに加わりますが差はあまり縮まりません。

12周目の下り区間に入る前に前輪がパンク。このまま走行は難しいと判断したためすぐに停車してマビックカーのニュートラルサポートを受けました。

集団の後方まで復帰させてもらいますがコースが狭いこともありスピードが1番遅くなる場所での復帰となってしまい、なんとか喰らいつこうとしますがあと一歩届かず集団に復帰することが出来ませんでした。

そのまま数周回走り17周でDNFとなりました。

小林(将)選手【川越店/E1】

リザルト=DNF

コースはかなり狭くて、コーナーには雨でスリップしやすくなっているマンホールがある箇所があり、集中していないと落車する可能性ありました。

レース序盤は落車が多く、5周回目には集団前方であった落車によって、集団が1度完全にストップしてしまい、その間に逃げていた数名の選手とのタイム差が2分以上開いてしまいました。

逃げとの差を縮めるために、メイン集団の先頭でローテーションに加わります。

徐々にが消耗していき、1度回復しようと後方に下がります。集団を後方から見ると、いつの間にか人数も絞られていて30名ほどになっていました。

後ろに下がってから1周しないうちに集団について行くことが辛くなり、14周回目のコーナーからの立ち上がりで集団からドロップし、16周回完了時点でタイムアウトによりDNFとなりました。

鉄山選手【甲府富士見店/E1】

リザルト=DNF

レーススタートから狭いコース幅と180°ターンで集団は縦に伸び、後ろでは強烈なインターバルがかかります。

集団の前方に上がろうとしても狭いコースで上がることができないまま周回を重ね、5周回目で大きな落車が発生。その後、集団内ではチームメイトも参加してローテーションを回して前の逃げグループを追いかけますが、集団に着いていくのがやっとの状態。

しかもスタートしてから数周回で前後のタイヤがパンクし、シーラントで穴は塞がっていますが何とか走れるほどの空気圧は保持している状態に。

そのせいでコーナーでは攻められず、立ち上がりでも通常よりきつい状態が続き、12周回目でついていくことができず13周回完了時点でタイムアウトとなりました。パンクは仕方ないことかもしれませんが、それ以外でも反省すべき点が多いレースとなりました。

大倉選手【港北電動アシスト館/E2】

リザルト=5位

コースは全体的に狭く、落車とパンクのリスクがかなり高いと考えシーラントを少し足してレースに挑みます。

序盤から落車が起きると予想していた為、を使ってでも先頭付近を走り続けます。案の定、集団の後方では何度か落車が起き、集団はどんどん小さくなっていきます。

人数が減ったとは言えコースレイアウト的に後方にいるとインターバルがかかり体力を消耗するので最終周回まで先頭付近に居続けました。

最終周回の下りでアタック。数名が抜け出し残り200m、3番手付近でゴールスプリントへ。

その際左足のクリートが外れて数名に抜かれてしまい、再度クリートをはめ直しスプリントに参加し2人を抜いて5位でゴールとなりました。

竹中選手【橿原葛本店/E2】

リザルト=19位

今シーズンのJBCF初戦かつE2クラスタに昇格して初のレースでした。

コースは道幅が狭くコーナーや路面ギャップにマンホール・グレーチングと集中が必要な箇所が多いのに合わせて雨風に低気温と厳しい条件でのレースでした。

出来るだけ集団を絞ろうと上り区間でアタックを数回行いますが、180度コーナーや微上り区間の向かい風でテクニック不足が露呈し、ギャップを埋めるのに無駄足を使ってしまいます。

結果、を使いすぎて集団からドロップしゴールまで1人旅となり、足切りにならないように気持ちを切らさず何とか完走することができました。

常富選手【静岡インター通店/E2】

リザルト=DNF

今シーズン最初のJBCF。オフシーズンはベース作りに励んできたお陰か、過去一番の調子の良さを感じていました。

雨降りのウェットコンディションかつ、タイトなコーナーがいくつかあるコースなので、落車や中切れでを削られないよう、常に先頭付近で走ることを意識します。

序盤から人数の多いMKWの選手達を中心に、積極的にペースアップが行われ、徐々に数を減らしながら集団のままレースは進行していきます。

自分は力のありそうな選手の後ろに張り付き、後半からの攻撃に備えてを温存しながらレースを進めます。

しかし、順調に周回をこなしながら迎えた、レース中盤の6周目。2km地点の登坂に入る前の90°コーナーで後輪を滑らせてしまい、曲がりきることができずに落車してしまいました。

幸いにも突っ込んだ先が生垣だったおかげで軽い傷で済み、機材トラブルも無かったのですぐに復帰して集団を追いかけましたが、それでも開いた差を埋められずに、9周回目で足切りとなりました。

後藤選手【川西店/E3】

リザルト=26位

試走の時点でカーブやマンホールの確認をしてレースがスタート。必要以上に慎重になってしまい、集団内での間合いを取り過ぎたことで気づけば集団の後方までおちており、先頭との差が大きく開いてしまいました。

中盤からは足並みの合う他選手とローテーションしながらペースを落とすことなく走れたことが幸いし、なんとか完走することができました。

今回のようなコースレイアウトや天候では集団の前方に早い段階で位置取らなければ勝負に絡むのは難しいことを痛感しました。悪天候下でのレースに苦手意識があったが対策するべきことが明確になり、次は遅れを取らないよう戦いたいと思います。

堀井選手【池田店/マスターズ】

リザルト=優勝

チームメイトの中村選手のアシストに徹するように心がけていました。3周回あたりに中村選手を含めた3名の逃げができ、私は後続の集団をおさえるようにします。しかし、この3名の逃げもほどなく吸収されてしまいます。

5周回目にウェットコンディションの影響もあり集団のペースがかなりゆっくりになったタイミングでスルスルと集団から逃げだし、メイン集団とのタイム差は10秒ほどひらきます。

自分の実力程度であれば、おそらく泳がされていて残り1周ぐらいで簡単に吸収されるだろうなと思っていましたが、集団内ではチームメイトの中村選手がおさえてくれていたので、タイム差が25秒まで開き、ラスト1周では40秒まで差がひらいていました。

このまま逃げ切れば、JBCFのレースでは自身初の優勝となります。ゴールの手前ではどのようなポーズでゴールしようか頭の中をよぎります。

私はMiNERVA-asahiと言うチームに育ててもらったので、ジャージに書かれているMiNERVAの文字を指差してゴールしたいと思い、夢にまで見たこの瞬間を迎えることができました。

中村選手【本社/マスターズ】

リザルト=4位

レース序盤は様子見ということで集団ペース。相変わらずリーダージャージの山本選手率いるSBC Vertex Racing Teamの選手と、ヨノツ選手【TeamZenko】がよく集団の前を引きます。

3周回目の180度ターンで遅れた選手を間に挟んだことをきっかけに後ろとギャップができた為、抜け出る形になった3名と逃げを試みますが、半周ほど逃げたところで吸収され、今回も有力選手を集団に残しての逃げは厳しそう。

そんな中、チームメイトの堀井選手がコントロールライン付近からスルスルと上がっていくのが見えました。

集団は積極的に展開しない傾向にあったので、自分がペースを抑えると集団も緩み、堀井選手の逃げはすぐに決まって20秒程度まで差が広がりました。

残り2周回のタイム差から堀井選手の逃げ切りを確信し、後続集団も諦めたのか一気に追走が緩んだ為、後は堀井選手のを信じて、今度は自分が集団の頭を取る準備に切り替えます。

最終周回の下りに入ったところから全力で踏み、最終コーナーで先頭をかわしていい位置からのスプリント

全力で踏み抜きゴールを目指すものの、ゴール直前でヨノツ選手、山本選手にかわされて4位でゴールとなりました。

次のレースは大阪府で開催されるJBCF舞洲タイムトライアル&クリテリウム

次戦は4月1日(土)〜2日(日)に大阪府大阪市の舞洲スポーツアイランドで開催される「第16回JBCF舞洲タイムトライアル」と「第38回舞洲クリテリウム」に、MiNERVA-asahiの選手も参加を予定しています。

MiNERVA-asahiは更なる高みを目指して全力でペダルを漕いでいきますので、引き続き皆様からの応援・ご声援をよろしくお願いいたします。

過去のMiNERVA-asahiのレースレポートはコチラをご覧ください。